HRが終わり、1限目までの長い休憩時間に入ると、転校生の席の周りには人だかりが出来ていた。
それは、彼の隣である神無の席がその人だかりに圧倒されガタガタと音を立てる程だ。
僕は少し嫌になって席を壁側へ寄せた。…が、寄せた分隙間が空き、その隙間へとまた人がのめり込むようにして入り込んでくる。
…抵抗は無駄、ですか…。まぁ、音を立てることは無くなりましたし、もう諦めましょうか…
女子1「笑主くんって、どこから来たの?」
女子2「好きな食べ物は?!」
笑主「えっと〜、それはトップシークレットで!!好きな食べ物…、苺大福…かな?」
女子3「きゃ〜!なにそれ可愛い…!!💕」
女子4「ギャップ萌え神😇👍」
腐女子1「くッ、男子でこの可愛いさ…これは、右だ…、!、」
腐女子2「それなッッッ、…!!!」
笑主「…?」
男子1「なぁなぁバスケ部入んねぇかッ?!」
笑主「あはは〜、迷いますね〜!」
隣ではきゃあきゃあと黄色い声を上げる女子達の声。意味不明なことを言い合う女子の声。その中に少し紛れた男子の声。
普通に話す分はいいが、こう騒がれると正直、迷惑だ、…。
神無「はぁ……」
少し気を紛らわそうと思い、僕は外を眺めた。
開けた窓から入ってきた夏の風が僕を優しく撫でる。
これは窓際という特等席でしか味わえない物で、僕は不本意にもこの優しい風を気に入っていた。
春夏秋冬、毎日それぞれ違った雰囲気や匂いを纏っており、それは何時も僕の心を落ち着かせてくれる。
毎日、今日はどんなものかな、と確かめるのが僕の密かな楽しみなのだ。そして、そんな僕の敵は「席替え」というものだ。
今はまだ夏に突入したばかりの7月。おそらく新緑色の葉の匂いが混ざっているのだろうな、と予想しながら机に突っ伏し、顔だけ窓の方を向く。
そうすると、周りの音などどうでも良くなり、段々と眠たくなってくる。
まだ、寝ては駄目だ…。
そう分かっていても、抗えない。
その結果、神無の意識は次第に遠のいて行き…
…眠りに落ちた。
ゆさゆさ…
??「…んな」
…ん…、…
??「…、んな、……きろ…」
、……?、
笑主「…おい、起きろ〜。…神無さーん??」
神無「…ッ!?」
笑主「あっ、起きた。おはよ〜♪」
目を覚ますと眼の前には、僕の机の向かい側に肘をつき、こちらを覗く転校生の顔。
どうやら、僕は寝てしまっていたらしい。それを、起こしてくれた…みたいだ。(たぶん)
と、取り敢えず…
神無「おはよう…ございます…?」
笑主「おわ、敬語!!」
そう言いながら驚いた表情をした笑主は珍しいものを見るかのように神無をジロジロと眺める。
神無「…あの、起こしてもらって失礼ですが…人のことをジロジロ見ないでください。鬱陶しいです。」
笑主「え、ごめん…」
神無「貴方は…笑主さんと言いましたか。」
笑主「そう!俺は冴霧笑主!!冒険大好き!!山があったら登らなきゃ!海があったら潜らな…」
神無「自己紹介は大丈夫です。」
笑主「えっ、うん…。?」
神無「それより、有難うございます。」
笑主「え?どゆこと?なんか感謝されてる?!なんかしたっけ…」
神無「…僕の事を起こして頂いて…有難うございます。」
笑主「あっ、その事?!いえいえ〜どういたしまして〜、!!」
笑いながらお辞儀を何回もする彼。
変なことする人だな、と思った。
笑主「お前、神無?だっけ。これこらよろしくな〜!」
神無「…よろしくお願いします。」
先生「そろそろ授業始まるから席に着け〜」
笑主「あ、それじゃ。」
そう言って隣の席に座る彼。
この何気ない出逢いから、僕と彼の長い関係が始まる。
そして、創っていく。
先が読めない、長い物語を___
_____________
もう既に何を書いてるのか迷子中☆誰かタスケテ…!!キャ〜〜〜!、😭😭(?)
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下手くそですが、読んでくれると幸いです!
それじゃあ!
さよならんらんる〜♪
コメント
4件
いやもう小説書くの上手すぎるんですけど どういうことですか?(?) そのスキル(?)を私にクダサイナ🥹🥹
流石に続き気になりすぎ🫶