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ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピ・・・・・ピッ
「・・・・・ん・・・・・、朝・・・・・?」
時計を見ると朝の3時。
朝と言っていいのかも分からないが、入間銃兎がこの時間に起きているのには理由があった。
彼、入間銃兎はお金が無かった。
そのため、通っている学校がアルバイト禁止だろうが、銃兎は朝からこっそり新聞配達のバイトをして、光熱費や水道代、その他もろもろのお金を稼いでいる。
幸い、特待生制度で授業代や利用施設などの費用はもろもろ免除される。
それは、銃兎にとって嬉しいことだった。
「ん〜、ねみぃ・・・・・」
布団からのそのそと這い出るようにして出た銃兎は、バイトの制服に寝ぼけながら着替える。
その後、半額になっていた69円のパンを齧り、歯磨きをする。
銃兎にとって、食事というのは自分が生きるためにする行動だった。
つまり、腹がふくれなくとも、自分が生きているならいてもいらなくても良い、ということだ。
銃兎は、パンの袋を丸めてゴミ箱に投げ入れた。
寝ぼけながら自転車に跨り、漕ぎ出す。
4月の朝早く、風を受けながら新聞を入れていく。
冷たい風は銃兎の頭を完全に目覚めさせた。
「ふぁ・・・・・」
銃兎は大きい欠伸をひとつこぼす。
今日は、売店で何か安いパン売ってるかな・・・・・
そう、考えながら。