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すちとみことが王都を脱出してから数日が経った。
迫りくる追手を巻きながら、森や古い遺跡を回る「小さな冒険」を続けていた。
旅を続けていくなかで、みことはすちの不器用な優しさに触れ、すちもまた魔法は使えずとも前をむこうとするみことの姿に少しずつ閉ざした心を緩み始めてきた。
だが平穏は突如として破られる。
遺跡に奥、木漏れ日が差し込む開けた広場足を踏み入れたその瞬間。
一人の男が、2人の前に立ち塞がった。
???「−−−見つけた。探しましたよ、みこと様。」
ピンクと黒を基調した軽鎧。腰に二振りの刀を帯びた男。
その姿をみた瞬間、みことは目を見開いて驚いた。
みこと「らん、、、、、!どうしてここに、、、っ?」
彼はかつて、尊と同い年となりながらみことの教育係であり、彼女を陰ながら支えていた王宮専属の騎士だった。
しかし、みことをいじめる王宮の方針に真っ向から反発し、彼女の味方に付き続けたことで、地位も名誉も剥奪され、王都を追放されてしまったのだ。
噂で第二王女が消えたことを聞き、みことの身を案じ、死に物狂いでみことを探したのだ。
みこと「らんっ!生きていたのね!!、、、私のためにっ」
らん「そんな顔しないでください。俺はあなたを守ると誓った騎士です、、、。だが、」
らんの鋭い視線がみことの隣にたつ緑頭の男−−−すちへと向けられる。
らん「おいっ!そこをどけ、みこと様を誘拐した不届き者め」
らん「その命、我が双刃で貰い受ける!」
みこと「ちょっとまってらんっ!!彼は私を助けてくれたの!」
みことの声は抜刀された日本刀の鋭い風切り音にかき消されていた。
すち「はぁ、、、、、やっぱり人って話を聞いてくれないよね」
深くため息をついた後、いつものおっとりとした瞳が赤く光り、冷徹な戦闘モードに変わっていた。
らん「ハァァッ!」
らんが地を蹴る。その踏み込みは一瞬。
鍛え上げられた迅速の抜刀術が、すちの首元に向けて容赦なく一閃された。
キィィンと空気を裂く音が響く。
しかし、すちは避けない。
彼が指先を軽く触れると、地面から爆発的な速度で伸びた蔦がらんの日本刀の刃を正面から受け止めた。
らん「なっ、、、、植物の魔法!?だが、これならどうだ!」
らんは即座に刀を引き、目にも留まらない連続斬撃を繰り返す。
縦横無尽に放たれていく迅風の刃。
並の魔法使いなら詠唱する間もなく、バラバラに刻まれていたであろう。
だが相手が悪かった。
すち「千条棘」
★千条棘
周囲の植物から無数の茨の槍がでて、相手を攻撃する。
(強い者や手強い相手には漢字の魔法が使われます。)
すちが冷淡に呟く。
らんに無数の茨の槍が一斉に牙を剥く。
らん「くっ、、、、、」
防戦一方になるらん。どれだけ切り落としてもすちの魔力が生み出す植物は無限に、そして強固になって増殖していく。
圧倒的な力量の差。目の前の相手は規格外の化け物だった。
すち「これで、終わり。」
すちが軽く手を握ると、らんの足元から伸びた巨大な蔦がらんの両手足と日本刀を完全に絡み取った。
身動きを封じられ刀を落とすらん。
らん「しまっっ」
すちはゆっくりと歩みよって、らんの喉元に魔力で形成された鋭い光の刃を突きつけた。
完全なるすちの圧勝だった。
すち「、、、安心しなよ。君は殺さない。無駄な殺傷は嫌いなんだ。」
すちは冷たい声で言い放つ。その目には人間に対する強い不信感が宿っていた。
みこと「ーー−そこまでだよ。2人とも」
みことが二人の間割ってに入ってきた。
そして、すちの前に立ち、両手でらんをかばう。
みこと「お願い、すち。もうおしまいにして、、、。らんは私のことをおもってくれてただけなの。」
みこと「らんもっ!すちは私のことを助けてくれたんだよ!」
らん「ん???え?まじ、、、え、そうなの?」
すちはフッと小さく息を吐き、指をパチンとならした。
らんを拘束していた蔦がサァーーーーッと解けて地面に消えていった。
すち「、、、ほんとに話を聞いてくれない熱い騎士様なんだね笑」
すち「見ての通りみこととは、ただの旅の仲間だよ。」
らん「え、、、?誘拐とかではなく?」
座り込んだらんに、みことが駆け寄る。
みこと「違うよ〜、私はすちくんに助けてもらったの。」
みこと「でも、、、見つけに来てくれてありがとう!んーー、、そうだ!らんも3人で旅をしない?」
みことの優しい笑顔を見て、ようやく状況を理解し、己の早とちりに気づき、顔を赤くした。
らん「、、、大変な無礼を働いた。申し訳ない、、、すち殿。あなたの強さ、そしてみこと様をまもっていたことに心より感謝する。」
すち「いーよ。別に慣れてるし、」
いつものおっとりとした表情に戻り、ぽりぽりと頭をかいた。
みこと「あっっ!さっきあっちで綺麗な花を見つけたの!こっち見て!」
らん「わあ!急に走らないでくださいよーー!」
みこと「ーーーーーー!」
らん「ーーーー。」
無邪気に遊ぶみことと、呆気にとられるらん。
それをみてすちは小さく微笑んだ。
だれも信じないって決めたのにな、、、なんか騒がしくなっちゃったw
#暇なつ
#妊娠パロ