ベットの側にある窓から覗く一筋の光
今日も朝が来てしまった
家にも居たくないし学校にも行きたくない
自分勝手な思考でカーテンを閉める
でも、起きなきゃ
ベットから起き上がり床に足をつける
ささっと着替えを済ませ
階段を降りる
リビングの重たい扉をゆっくりと開ける
すると母と兄が楽しそうにおしゃべりしていた
いつもの光景なのに
「ん?あ、あんた、居たんだ」
胸がちくんと痛む
母さんは僕のことを名前で呼ばない
物心ついた時にはもう「あんた」か「出来損ない」と言う呼び方だった
「あ、うん、母さん、おはよう」
「あー、おはよー…」
素っ気なく僕に挨拶を返すと母さんはまた兄さんと楽しそうにおしゃべりを始めた
兄さんは僕を居ないものとして扱うことが多い
僕はこの家に居場所がない
そんなことわかってる
だから
「いってきます…」
そんな僕の小さい声に返事はない
僕が朝ごはんを食べなくったって興味はないのだ
そもそも用意なんてされてない
でも今日こそはと、小さい希望を持っている自分に呆れる
靴を履き玄関の扉を開けると冷たい風が頬を撫でる。
「寒ッ…,」
首に巻いたマフラーが靡く
冬の道を歩き出す
そうやって僕のI日が始まる
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