新しく始めます!
二、三話で終わらせたい…!
短かったらごめんなさい
生まれた時から真っ暗で、光なんかなくて、声や周りが触ってくる時しか誰かいることがわからなくて、”普通じゃない”人生に産まれてしまったことを憂鬱に思うしかなかった。
相手の顔が見えない分、声に乗る感情などで相手の気持ちを想像することが相手を怒らせない方法だった。
見えないから、耳が良くなって。
見えないから、感覚が鋭くなって。
見えないから、特別扱いされて。
見えないから、周りの人は離れていく。
見えないだけで、違うモノのように扱われた。
俺からしたら見えないことが普通なのに、周りは「可哀想」「辛かったね」「私は、わかってあげる」とかそう言われるせいで、どんどんやる気や希望が薄れていってしまった。
俺の人生はただ生きる意味を見出せない状況になってしまっていた。
親は裕福な暮らしをさしてくれた。家政婦に欲しいものはなんでもすぐに与えられた。だけれど、俺の親の顔は、15になるこの日までにも、まだ2度ほどしか見ていない。目が見えないと聞くと、親は俺に失望してもう俺のことは頭の片隅に鬱陶しいものとして記録しているのだろう。俺の本当に欲しいものは、与えられたことはない。親は、絶対与えてくれないもの。ものじゃなくて、俺は親の愛が欲しい。他はいらないからと、そう言いたい。だけど言えない。親に、伝えることができない。まず会えないし、拒絶されるのが怖い。
盲目の生活は、日常に危険が混じっているから、ずっと周りを警戒しながら暮らしている。
良いカモでしかないので、狙われやすい。だから護身術は一通り叩き込んだ。
警戒しない日なんてないし、助けてくれる人は現れない。
近づいてくる人間に、碌な奴はいない。
俺は、周りの人間は信じないように過ごした。
こんな俺だけど、普通の学校に通っている。
点字の教科書を用意されて、少し違う扱われ方をしている。
ちゃんと点字ではない平仮名や漢字は勉強して、書けるようにはなっている。だけど、綺麗な文字かはわからないので、点字でやらせてもらっている。
好きで見えなくなったわけじゃないのに、周りは「特別扱いがずるい」って。
なんなの?変われるなら変わってあげるのに。
お願いだから。誰か…
ある生徒が絡まれているのを助けた。絡んでいる人は俺が盲目なのを知ると殴ってこようとしたが、護身術や感覚が鋭くなった俺は大丈夫だった。
助けた人はいつのまにかいなくなっていた。
どうせ盲目だから次会ってもわからないだろうと言うことだろう。
俺は、ありがとう、と言う言葉すらも聞くことはできないのかな…
次の日、なぜか変な人に絡まれた。
その人は、おおはらMENと名乗った。
どうせ俺のことを利用しようと思っているんだろう。揶揄うように名乗ったそいつは俺に名前を問うてきた。
どんな相手でも無視はいけないだろうと思い、俺は
「おんりー」
と、相手に聞こえるか聞こえないかぐらいの声で下を向いて呟いた。
相手は何も言わない。痺れを切らして相手の顔の方に顔を向けてみると、相手はふっと笑って
「目ェ見えないのか?」
と聞いてきた。揶揄いだろう。なんなんだこいつは…。俺の目には白い膜のようなものが張っていて見るからに盲目そうだと小学校の頃に面倒くさい奴に絡まれたことがある。
「そうだけど?だから何?」
そう、威圧的に答えると相手は
「ふぅん?」
と、ただそれだけを返してきた。もう離れたい…と思っていたら察したのか相手は
「また放課後にな」
と言い、返事を待たずに去っていった。
放課後にも会わないといけないのか?とげんなりしていたが、自分がまだ返事をしていないことに気づいて、勝手に帰ろうと思い立つ。
別に返事をしていないことにまで従う必要はない。そう結論づけて俺は授業に臨んだ。
その日の放課後。あいつは俺が逃げるのをわかっていたかのように靴箱の前にいるのを感じた。逃げられない…
どうしようかと悩んでいたら、あいつが俺を見つけたみたいだ。
きたきた、と言ってあいつは俺に近づいてきた。俺は当然警戒しながら止まった。
目の前のこいつは、急に
「俺たちのところに来てもらう!」
と自信満々に言った。突然言われ、何がなんやらと戸惑っていたら、肩を掴まれ、いくぞー!と俺の了承を待たずに連れて行かれた。
着いたところは広い家のような場所で、あいつは何も説明しない。
「ここは?」
と聞くと、魔王のような笑い声を上げながら答える。
「俺らの家だ!」
…はぁ?俺らって言われてもお前一人だろ、とは言えない。なんなんだ?こいつ…
と訝しんでいたら、後ろから声が聞こえてきた。
「あ〜!め〜ん!その子が例の子?」
ずいぶんと間伸びした口調の人だな…と呑気な考えを頭の中で展開していると、またまた他の声。
「めん。今日は早い帰りだね。」
落ち着いたリーダーっぽい声をした人だ。
「めーん。ゲームしね?」
大人っぽい声をした人。ちょっといじられキャラっぽい感じかな?予想だけど。
って、いやいや、ここは?てかだれ?急になに?
疑問しか残らないこの状況で俺は何も言えなかった。ええ…
そしたら間伸びした口調の人が、
「ねぇ!名前教えて〜?」
と聞いてきた。
やばい、答えたら戻れない…と直感して咄嗟に後ろを向いて逃げようとした。
が、ここに連れてきた張本人に掴まれて戻された。
「無視はダメだろ〜?」
そう、イラっとする声色で正論を言われるのは、腹が立つ。
まぁ流石に名前言うだけだから…と
「おんりー」
と、また一言だけ呟いた。
そしたら、あいつは俺の頭をわしゃわしゃと撫でてくる。俺は犬か。
「撫でんな」
と対抗するがやめようとしない。
どうしようかと悩んでいると、思わぬところから援軍がきた。
「めーんー。やめたげなよ〜。」
間伸びの人だ。反射的にその人の声がした方に顔を向けると、にひひと笑って
「僕はおらふくんって言うんだ〜。よろしくね。おんりー」
今顔が引き攣っている気がする。目に見えて分かる嫌な顔だろう。その顔を見てもにひひと笑っている間伸b…おらふくんのメンタルはどうなっているのやら…
「お、自己紹介?俺はぼんじゅうる。ぼんさんって呼ぶことを許可しよう。フフン」
自慢げに自己紹介する、ぼんじゅ…ぼんさん。自己紹介別にいらないのだけど…
「僕はドズル。好きに呼んでいいからね。」
そんなこと言われても…すぐ逃げたいんです…
「じゃあこれからよろしくな。お・ん・りー」
とここに連れてきた犯人が言う。よろしくするかよっ!と反射的に答えそうになったのを抑えて…
「いやです。」
正直に言った。勝手に連れてこられて、これからよろしくな、なんて言われても無理としか言いようがないだろ。
「なんで?よければ教えてくれる?」
と、ドズルさんが言う。ここはちゃんと説明したほうがいいか、と思い、
「なんでもなにも、勝手にここに連れてこられて、理由も分からずよろしくなんて言われてもはい、よろしくね、なんて返せるわけないでしょ?説明もなしに、なんなの?」
少し感情的になってしまったが嫌な理由は理解してもらえただろう。
「え〜。めん説明しないで連れてきたの〜?」
そう問いかけたのはおらふくん。
「そのほうが早かったからな!」
と自信満々に答えるこいつ。
突如、スパーンと音がしていってええ、と嘆く声が聞こえた。
「めん!説明してなかったの?おバカ!!」
と、ドズルさんの怒鳴る声が聞こえた。
困惑していると、
「スパーンって音は、ドズさんがハリセンでめんを叩いた音だよ。」
そう教えてくれたのはぼんさん。
「俺もよくくらってるから…」
といらない情報までついてきた。
なんなの…
「あ、おんりーごめんね。ちゃんと言い聞かせておくから。今日は帰って大丈夫だよ。あ、学校まで送ろうか?」
と、優しく聞いてくれるドズルさんの声が聞こえ頷くと、手を引いて学校までの道のりを教えてくれた。
「ごめんね、めんが。僕らも説明しているものだと勘違いしていて…。ちゃんと叱っとくからまた来たいときに来てね。」
もう行きたくないです。とは言いづらい雰囲気で、またコクリと頷いた。
学校に着いたら、もう大丈夫?と聞かれ、
「はい」
と答えると安心したようにドズルさんはまたね〜と言いながら戻って行った。
俺は、今日の嵐のような1日を振り返りながら家へと帰って行った。
一話終了です!!
おんりー視点でした!
わかりにくくてすみません…
おんりーがなぜ道歩けているのか、などの盲目なのに系の疑問は申し訳ありません。各々で補っていただければ幸いです。
次で終わらしたい短編、ノベル版でした。
それでは、また。
コメント
2件
こ、こむさんの新作!! しかもノベル!!! 最高でした!