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#にじさんじBL
y u a.
286
#甲斐田晴
p丸
4,265
「あ‥‥おふじ?」
「はい」
「ここでの名前?」
「俺の名前です」
胸の前に垂れて来た髪の毛を手で押さえながら俺へと注いだ酒を受け渡す
昔よりもほっそりとした指
綺麗に伸ばされた髪
「‥‥いつからここにいるの?」
「‥‥‥‥‥‥」
「俺が卒業する前に消えたことと関係ある?」
「‥‥‥‥‥‥」
「こや?」
「俺は『こや』でも『ロウ』でもありません。青藤とお呼び下さい」
「‥‥やだ」
「‥‥それではお帰りになられますか?それとも‥‥」
ロウが立ち上がり、隣の襖を開ける
そこは煌びやかな赤い布団が敷かれていた
「本来なら3回通わなければいけませんが、あの方の紹介ですので‥‥」
「‥‥ロウ」
「遊んで行かれますか?」
低い声で囁かれる言葉
ロウは布団を捲り、一番明るい照明を落とした
あの頃では考えられない程に妖艶な瞳で俺を誘う
俺がどれだけ遊んでも忘れられなかった男
「‥‥‥‥帯の解き方わかりますか?」
「わかるよ‥‥」
結び目に手をかける
何故かなかなか解けない
「こうするんです」
ロウが紐に手をかけ帯を前に回した
そして結び目に手をかけるとスルスルと帯が下に落ちていく
さらに締められた紐を解くと着物の合わせが少しだけ開いた
ロウは着物の前を手で合わせて布団の上に横坐りする
合わせた着物の合間から出た足の先から足袋を脱ぐ
俺は堪らなくなりロウの手を取った
「後は自分で出来ますか?」
「ロウ‥‥そうじゃない」
「そうじゃない?」
着物から手を離すと胸元が緩く開く
その中の襦袢も肌蹴ている
ロウはここで働いていた
ずっと
ずっと‥‥‥‥
「どうしましたか?しないならあちらでもう一度お酒でも注ぎましょうか?」
「ロウはずっとここにいたの?」
「‥‥青藤です、不破様」
「やだよロウ‥‥不破様なんて」
「不破様も先程から知らない名前で俺を呼んでるじゃないですか?」
そう言いながらロウが肩から着物を肌蹴させて来た
白い肌が顕になる
高鳴る鼓動と複雑な心
俺は肌蹴た着物に手をかけ、もう一度肩にかけようとした
それなのに‥‥
「しないんですか?『恋人ごっこ』」
「ロウ‥‥お前‥‥」
恋人ごっこ
そう言われて俺の中の何かが切れた
気がつくと布団の上にロウを押さえつけている
それなのに
「不破様‥‥なんとお呼びしたら良いですか?」
「‥‥‥‥湊って呼べんの?」
「お客様のご要望ならいくらでも、湊」
久々に呼ばれた名前
恋人ごっこの客の俺の名前‥‥
『湊』と‥‥
昔と変わらない声で呼ばないで
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コメント
6件
第4話読了!「恋人ごっこ」っていう言葉、あの場面で出てくるのが刺さりすぎた…。昔の名前で呼んでほしいのに、呼ばれたら辛くなるって感情、すごくわかる。帯を解くシーンの緊張感と肌蹴た着物の描写がエモくて、湊の複雑な心境がひしひし伝わってきた。続きどうなるんだろう…気になる!🔥