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そこには いつもの帽子とマスクを外した
佐野勇斗がいた
「えっ、、」
深夜帯とはいっても 彼は有名アイドルグループ
沢山のドラマや映画にも出演していて
変装なしでは出歩けない 有名人 のはずなのに……
色々な疑問と感情が頭の中で飛び交わっているときに 彼がレジに向かってきた
「お願いします 吉田さん」
いつもと変わらないサイダーといちごジャムパンなのに
彼の発した言葉だけはいつもと違う
「ぁ、 お預かりします、」
おどおどしながら商品を受け取る
「吉田さん 返信がちがちだったね笑」
親しい友人かのように 話しかけてくる
「ぇ、あっ、 年上ですし 俺ファンなので、」
既読ついていなかったから見ていないと思ってたのに 見てくれてたんだ
「ええー、 そんなの気にしなくていいのに」
気にするに決まっている
でもそんなことより俺は彼の格好にしか目がいかない
「ぇっと、 あの、、」
「ん? どうした? もしかしてまたおれ顔に何かついてる?笑」
「いやその、 帽子とマスクは 、」
あまりにも堂々としすぎているためつい聞いてしまった
「ああー笑 これね」
「普段はこんな丸出しで外で歩かないんだけどさ、」
「今深夜だし それに」
「吉田さんに 俺のこともっと知ってほしくて」
「もっと知ってもらえたらあんながちがちな文じゃなく 仲良くなれるかなって 笑」
あまりの気遣いと優しさについ顔が
赤くなってしまう
「嫌だったらごめんね ? 」
「推しとはいえこんな大男から言い寄られたら嫌だよね 笑」
嫌なわけがない
彼はもっと知ってもらいたいと言っているが
俺は毎日のように彼の顔を見ているし
ドラマやバラエティ番組の出演などを
欠かさず見ている
そのため ファンとしては 知り尽くしていると言っても過言では無い
「全然 嫌じゃないんですけど」
「俺も その 勇斗くんのファンなので、」
「わざわざリスクを負ってまで 変装をやめなくても、、」
「毎日のようにあなたの顔見てますよ、」
ファンながらも毎日見てますよはキモかったか、、
そう思っていると彼が嬉しそうに笑いながら
「そんなに俺の事好きなの 笑」
「嬉しいな ー 笑」
彼の発言に間違いはないし 事実だが
いざ言われると 恥ずかしく 照れてしまう
「じゃあ 俺 吉田さんのこともっと知りたい」
「もっと知って 仲良くなりたい」
彼の一言一言が俺の顔を赤く染めあげる
「だめ 、 かな?」
何度も見てきているし 何度も聴いている声
なのに
ファン全体に向けて ではなく
俺一人に向けた 言葉に ついドキっとしてしまう
「だめ、じゃないです、」
「やったー !笑 」
「じゃー、 吉田さん バイト何時に終わる? 」
「ぇと あと5時間後ぐらい ですかね」
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「じゃあ 5時間後 またくるね 」
そう微笑んで 商品を受け取り 店を出てった
彼がなぜここまで俺に言いよるのか
全くわからない
彼の 微笑んだあの顔が脳裏にこびりつく
その後のバイトは 過去一 捗った
5時間後
俺はバイトを終え 着替える
いつもは 着替えて 帰るだけなので
身支度は適当に終わらせてしまうが
この後は推しと会う
そのため いつも以上に服を整え
前髪チェックを入念にする
今までは 店員と客 アイドルとファン
俺の中ではまだアイドルとファンに近しいが
彼の中では違う
たぶん コンビニで知り合って仲良くなった人 として接してくれるだろう
その気持ちに便乗したいが 俺の中では
まだ アイドルとファンという関係が強い
彼の思う 俺たちの関係性の最終到達地点は
なにか全くわからない
だが この機会を無駄にしたくない
勇斗くんと話せるこの機会を大切にしよう
そう思いながら店を出て 駐車場へ向かう