番外編①「御食事(前編)」
⚠️ずっとイチャイチャしてます。バカップル()
⚠️砂糖過多
「たっだいま~~‼︎」
「…おかえり?」
二人同時に玄関を通ると言うことがなかったため、反応に困ってしまう。
少し思考を巡らせた後に、太宰が只今と言ったから、と言う理由で言葉を返した。
「ふふっ、」
すると太宰は一瞬きょとんとして、おかしそうにククッと笑い声を上げた。
「ンだよ…」
なんて返せば良いかわからなかったンだ。そう言ってスンッとしているのが、更に面白かったらしい、今度は腹を抱えている。
「…寝る‼︎//」
なんだか恥ずかしくなって、熱が込み上げてくる顔を隠すながら寝室へと身体を向ける。
「ちょっ…ひひっ…ふっ…ごめ…」
笑いを堪えているかのように、スン、と真顔に戻っては直ぐに口角が緩んでしまっている太宰。
可愛い、だなんて口にしては怒られる。喧嘩は避けたい一心で心にしまっては、どうにも此方も笑いそうになってしまう。
「いつまでも笑ってンじゃね~よ」
ふッ、と笑い声を漏らしながら肩をポンと叩く。それでも微かに震えているから、こりゃダメだ、と抱き上げる。
「ふふっ、ちゅや~。」
静かになったかと思えば、首の後ろに手を回して、すりすりと頬擦り。つまり、甘えてきた。
何処まで自由人なんだ、と呆れると同時に、そこが好きなんだった、と心の内で惚気る。
「ご飯作ってくれたンだろ?早く食いてェ。」
顔を覗き込むと、自身の横髪が太宰の頬に触れる。こしょばい、と無邪気にきゃっきゃっと笑ったと思えば首に回された手により力が入っている。
「降りろっての。」
「やだ」
ゆさゆさと揺すっても、落ちないぞ、とばかりにしがみつく。いつの間にか、俺の腰に太宰の足が回されており、だいしゅきホールドのようになってしまった。(何がとは言わないが)痛い…。
「中也お腹空いてる?」
「さっきからずっとそう言ってンだろ。」
「私食べる?」
「……ば~か。」
「莫迦じゃないもん。中也だって食べたいくせに。」
太宰はそう言って艶やかな笑みを浮かべた。今すぐ(規制音)して(規制音)してェ…。
「太宰…」
「?なぁに?」
何処か嬉々とした表情で聞き返す太宰をしっかりと見つめる。
「退け。」
「……は?」
「邪魔。」
「…。」
「腹減った。」
「…中也の莫迦っ‼︎」
ぴょん、と跳ぶように降りては、頬を精一杯膨らまして睨まれた。
が、しかし。
「中也はクソ雑魚だからあの密接度には耐えられなかったのだよね?♡仕方ない♡」
なンて煽りを直ぐに言われては色々と供給過多で理性を保てる方がおかしかった。
「ほ~ん…じゃあ食ってやろうか?」
目を細めてベーッと舌を出す太宰を壁に追い込み、近距離でそう囁く。
「…お、っと…?」
「俺の我慢は虚しく終わったって訳だな…。」
先程までは此方を弄って遊んでいたのに、今では狩られる小動物だ。その違いにも、酷く唆られる。
「煽る奴ほど、実際にやるッつったらビビるンだよなァ…?♡」
「ビビってないし‼︎//」
「そンな太宰も可愛くって好きだけどな♡」
「…そ、そうかい?//」
えへへ…、と素直にはにかむ様子に、加虐心が唆られて仕方ない。だが今致しては駄目だ。
太宰が俺のために作ってくれた料理そっちのけで太宰を食べるってのは駄目な気がする。
ていうか太宰の料理食いてェ。
そんな欲望のお陰で、どうにか理性を繋ぎ止めた。
「飯食い終わったら続きしよ~な♡」
とてつもなく熱くなった太宰の額にちゅ、というリップ音を立てては、キッチンへと歩を進める。
「…はぁ //⁉︎ちょ、ちょっと/‼︎なンでお預けなのさ// 」
「食い終わったらヤるッてンだろうが。今まであんま出来なかった分な。」
「はぁっ//⁉︎」
額を抑えながら、意味わかんないンだけど‼︎ と羞恥を含んだ声で言われるも、頭の中でこの後の事を考える。
「~♪」
「聞こえてない…っ⁉︎ こンの莫迦狗~っ…‼︎」
太宰はぶつぶつと文句を言いながらもキッチンに行き火をつけている。
数分経てば良い匂いが部屋の中を充満して、鼻腔をさえぐった。
「…お、美味そうだな。」
「でしょう?」
盛り付けをする太宰の背中からひょっこりと顔をだして手際を見る。
器用な太宰のことだから、盛り付けはお茶の子さいさいなようだ。
「料理できたンだな。」
「いや?できないよ。」
「あ?ンじゃあコレ取り寄せ?」
「違うよ、これはちゃんと作ったの。」
どういうことだ…?と顔を顰めるも、太宰は盛り付けに必死なようで気づかない。
「…中也のためだから、ちょっと頑張ったの。 」
「‼︎…ほ~ん…?//」
幸い、気持ち悪いくらい高ぶった相槌も、今の太宰には聞こえてないのだろう。
「…ありがとな。」
「…うん。」
太宰の手が止まると同時に感謝を口にすると、頬を桃色に染めて小さく頷いた。
もじっ、と照れて黙る太宰をひと撫でしてから、2人分の皿をテーブルに運ぶ。
「私の最高傑作なのだよ。」
太宰は、ふふん、と自信満々にそう宣言しては早く食べろと言わんばかりの期待の目で急かす。
「そりゃ楽しみだな。ンじゃ、頂きます。 」
スプーンを手にして一口台に切られたレバーを掬う。すん、とかぐと赤ワインの匂いがした。
「赤ワインで煮込ンだのか。すげェ味が染み付いてそう。」
そう溢して口に運ぶ。予想通り、噛むごとに赤ワインが混じった肉汁が溢れ出て、とても好みの味であった。
「柔らけェなこのレバー…どンだけ煮込ンだんだ?」
「3時間かなぁ。圧力鍋使って30分で終わらせるのも良かったけど、やっぱり時間かけたいし。」
向かい合わせになるように置いたのに、太宰は自分の分を持って、隣にもたれるように座った。
「…うめェ。」
「良かった。」
太宰が食事を振る舞ったことなどあっただろうか。そんな事を考えながら黙々と食べる。反して、太宰はレバーをスプーンで転がすだけで、相変わらず食欲はないようだった。
「あ、行儀悪い、?」
視線に気付いたのか、顔を上げて申し訳なさそうに微笑まれた。
「ン…いや、ただ、相変わらず食欲ねェのな。」
そう言ってまた一口食べると、太宰は目を泳がせた。
「…中也のご飯食べたいなぁって。」
太腿を擦り合わせて、控えめにそう言う姿に、思わず呆気に取られた。
聞こえていないと思われたのだろうか、一度瞬きをした後、若干俯きながらもう一度呟く。
「中也のご飯なら食べたいなぁって。」
チラリと此方を見ると、恥ずかしさからなのか、先程までは転がしてたレバーを口にぱくっと頬張った。
「やっぱりなんでもない…//」
誤魔化すようにモグモグと咀嚼する姿にため息が漏れる。勿論、可愛過ぎて。
「仕方ねェな…、明日からなら毎日作ってやるよ。」
「…うん//」
「だからこれからはちゃんと食えよ?」
「中也が作ってくれるならね。 」
こくん、と飲み込んで、言い直す様子に、俺が作らなくても食べろ…、と突っ込みたくなる。
「そうかよ、……ンじゃ約束な。」
「…こくはく?」
「はぁ?何処がそう見えンだよ? 」
まァするなら俺からするが。
「…いやだって…私にご飯食べさせるために、中也はこれから、作ってくれるんでしょ?」
「?おう。」
「それで、約束、ってことはさ。」
…ずっと一緒って事にならない…?と耳元で囁かれ、思わず顔が真っ赤に染め上げられる。
「っ⁉︎⁉︎/////」
「そう言う事だよね…?//」
「ちがっ…違くはねェけど…‼︎//」
そういうつもりじゃ…‼︎//
「…臆病だなぁ、中也は。」
むすっ、と何処か拗ねたように言っては、もぐもぐと食べ始める。
否定したかったが、太宰が食べてる姿を見てたらどうでも良くなってしまった。
「そ~かよ。だが俺も、言う時はちゃんと言うぜ?」
「…はぁ?うそつき」
「愛してる、ッてな。」
こちらに顔を向けた太宰に、ぐいっと近づいて柔らかい唇を奪う。小さく言葉を漏らして固まる姿が愛おしい。きっと、数秒後に動きだしたかと思えば、ジタバタと赤面するだろう。
「へっ、っ…はぁ⁉︎////」
予想通り、太宰は先程の自分のように真っ赤に染め上げた顔を見せては、ワタワタと手を動かしている。
「言ってほしい時は言えよな?笑」
冗談まじりにそう言って太宰の頭をぽんと撫でる。正直、毎日言うほど軽い気持ちじゃないが、太宰が言ってほしいなら全然言う、という心情だ。
「…じゃあ今いっぱい言って//」
「……まじ?」
「ん…//」
顔の火照りと向き合う事にしたのか、太宰は自分の頬に両の手を当てて、う“~っ//と顔を顰める。
「…愛してる。」
「っ‼︎//……えへへ…//」
ふわりと嬉しそうに微笑む姿に、見事一発KOされた俺は、太宰を抱きしめた。
「んわっ⁉︎」
「太宰、好きだ、愛してる、大好き。」
「一周回って愛情表現劣ってないかい?」
それでも。嬉しいのだと、太宰の顔が語っている。
「伝わりゃいいンだよ。」
「それもそうかな?」
太宰の髪を弄ったり、頭を撫でたりと触れ合いをしている間に、とっくに料理は冷めてしまった。と言っても、俺はとっくに食べ終わっていたから、太宰の料理が冷めたのだが。
「も~、中也がいると、ご飯食べるの遅くなっちゃう。」
「元から遅ェだろ?」
「うるさ~い、誰かさんと違って、胃袋がちっちゃいの!」
そう言いながらスプーンでひと匙掬っている。まだ食べれるのだろうか。
それにしても、一口でかくね?手前それで胃袋満タンになるのでは?
なんて杞憂も良いとこで、太宰は大盛りに掬ったスプーンを此方に向けてきた。
「ほら中也、あ~ん」
「……あむ。」
「よくたべれまちたね~」
偉い偉い、と赤ちゃんをあやすかのような調子に、思わず顔を顰める。
「ンじゃ治くんも食べようなァ?」
「なっ…⁉︎」
口に入れられた量と同じくらい持って、口元に持っていく。
「ほら、あ~。」
「……ん。」
何処か拗ねたようにスプーンに食らいついては、頬に沢山溜め込んでムグムグと動かす。
やっぱり少なくしたほうが良かったのかもしれない。
「…んぐ、飲み込め…なっ…」
「何その顔えろ… 」
こくり、と喉を通すも、頬にはまだ沢山残っている。苦しそうに太宰がうめく。
涙を溜めながら、先ほどの余韻で顔は熱ったまま…。
「(つまりこれは仕方のない事だな。)」
もう幾度堪えたかわからない熱を、今度は抑えずに沸々と沸かせる。
「ちゅ…やぁ…/」
んく、んく、と赤ちゃんが精一杯に飲み込むような調子で、どうにか口の中を空っぽにした太宰は、口元を拭いながら此方を見てきた。
「水、ちょうだい…。」
「あ~~…水、水なァ…? 」
こほこほと咳き込む様子に、やっぱり喉赤ちゃんかよ、と可愛く思う。
「太宰~~」
「なに?水持ってきてくれ_」
太宰が此方を振り返る。何かを言う前に、遮るようにして唇を奪った。
きっと、酔ってるンだ。
「ちょ、中也⁉︎//」
「飲み込ンだじゃねェか、偉ェな?」
押し倒して、ペロリと唇を舐める。
「うっ…//ぁかちゃん扱い…やぁ…//」
言葉遣いが赤ちゃんなんだがな。
「手前のプライドが傷付いちまったか?」
「…ち、がうの…//」
「そうかそうか~ッて…エ?」
違う…?
困惑で固まる俺を他所に、太宰は甘えるように指を甘噛みしてきた。
「…赤ちゃん言葉…ぞくってくるの…//」
太宰はふるりと肩を振るわせると同時に、恥ずかしいのか眉を顰めた。
「…ぇ…⁇ ん…?」
太宰のそんな誘い文句、初めて聞いた…。
「中也…もう我慢できない//ヤろ…?//♡」
控えめに誘う姿に理性が死んだのは言うまでもない。
混乱した脳を置いて、俺は太宰を寝室へと運ぶため抱き上げたのだった。
番外編きちゃ~~~‼︎初めて‼︎ノベルで‼︎えっちなの書くよ‼︎‼︎
次回まで続くと思います~‼︎ネタあれば是非コメントくださいな‼︎‼︎👉💬✨
あと文章が相変わらず下手くそなのは毎度のことなのでお気にせず🤫
コメント
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あっ尊い(死) ほんっと毎度毎度神作品をありがとうございます!! お陰様で天に昇れそうです🙃(((