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⚠️注意⚠️
この物語は、特定の国を批判する、戦争賛美などの意図はありません。
※BL要素❌
※キャラ崩壊注意
これらがいい方は本編へ↓
イタリア『……ん…?……あれ……?』
目が覚めると、知らない場所にいた。
イタリア『ここ、どこなんね……?』
目が覚めた場所は、暗い森の中。
だが、自分がいるところだけは開けていて 【明かり】が見えた。
どうやら、ここは建物の中のようだ。
知らない地というのに、なんだか頭がぼーっとして体が動かせない。
すると、奥から誰かの足音が聞こえてきた。
「……あ”ぁ?…また迷い人か?」
この声は……
イタリア『日本……?』
「………あ”ぁ、なるほど…平行世界からの来客だな?」
日本、と言ったイタリアの声は聞こえていたようで、奥から来た彼は1人で物事を整理していた。
彼はイタリアが倒れている場所で足を止め、イタリアが先程言った言葉に答えるように話し始めた。
日本「……あぁ、確かに俺は日本だ。……お前が知っている奴とは違うがな?」
日本だが日本じゃない。
イタリアはその言葉を聞いて、少し納得した。
自分が知っている日本とは、違う。イタリアは動かない頭で、そう整理した。
日本「………お前、起き上がることも出来ねぇの?」
日本は、少し圧を込めて言った。
イタリア『………う、うごけない…んね。』
声を絞り出してそう言うと、日本はめんどくさそうに誰かへ電話した。
しばらくして、2つの足音が聞こえてきた。
その足音も、イタリアの前……正確に言うと、日本の前で止まった。
「……わー、ほんとに君に似てるんだね〜…」
「………。」
「……性格は君と違うみたいだケド……。」
日本に呼び出された2人は、イタリアを見て話し始めた。
1人の声は……ドイツ?
日本「……おい、お前ら。話してないでそいつを連れて行け。」
日本が怒りをあらわにして2人に指示をした。
こっちの日本はなんだか怖いんね……。
ドイツ「……は〜い……。Guten Tag!君は…イタリアだよね!Ichはドイツ!短い時間だけど、よろしくね!」
イタリア『……よ、ろしく……。』
ドイツ、と名乗った人物は、陽気に挨拶をしてイタリアに肩を貸した。
ドイツ「んしょっ……と…」
すると、イタリアのもう一方の肩を、ドイツとは違う人が持ち上げた。
「……君、見た目は似てるのに俺と全然違うんだね。」
イタリア「…俺はイタリア。…言わなくてもわかるよね。」
イタリア……なんだか横に自分がいるって変な感覚なんね……。
自己紹介も終わり、運ぶよ、と言われ2人にどこかに連れてかれていくイタリア。
その後ろから、日本も後をついてくる。
どこかに向かっている途中で、限界が来たのかイタリアは眠ってしまった。
次に目が覚めたのは、
元の世界
……ではなく、ドイツの腕の中だった。
近くから、銃声が聞こえる。
イタリア『……えっ…と…どういう状況?』
イタリアが声をかけると、それまで険しい顔をしていたドイツはパッと顔を明るくした。
そしてイタリアを自分の腕から下ろし、説明をし始めた。
ドイツ「…ごめんね〜、君を元の世界に返そうとしたんだけど……厄介な奴に見つかっちゃって。」
ドイツ「今、日本とこっちのイタリアが片付けてるから、もうちょっと待ってて!」
と、明るく話した。
……日本とioが誰かと戦ってる……?
元の世界じゃ考えられないんね。
呑気にそんなことを考えていると、日本達が戦っているであろう誰かの声が聞こえた。
イタリアは、ドイツにあった視線をそちらに移した。
フランス「…さ、その客人を早く私達に渡しなさい。」
声の主はフランスだ。戦い合っているその奥で、高みの見物をしている。
そしてその右横では、日本がアメリカと戦っていた。
日本「誰がオメェら”に渡すかよ…なぁ、アメリカ?」
アメリカ「……お前らの都合など知らない、ただ俺たちの目的のためにそいつを回収するだけだ。」
日本「ッケ…冷てぇなぁ……」
アメリカ「…冷静と言ってくれないか。」
仲がいいのか悪いのか分からないが、そんな話をしている最中でもお互いの手は相手に向かって動いていた。
同様にフランスの左横では、イタリアがイギリスを相手にしていた。
イタリア「……。」
イギリス「………。」
だが、こちらでは2人とも静かに殺り合っている。
これらの1部を見たイタリアは、傍にいるドイツに質問をした。
イタリア『……これ、どうして戦ってるの…?』
と。
その質問にドイツが答えようとした時、ドイツでも日本でもイタリア(異)でもない、他の誰かが答えた。
「それはね、平行世界から来た君を回収するためだよ!」
イタリア『え、?』
咄嗟に振り向くと、後ろにはロシアがナイフを持ち、イタリアの腹部を刺そうとしていた。
避けることの出来ないイタリアは、痛みに耐えるため、目を瞑った。
……が、刺されることは無かった。
目を開けると、ロシアは目を抑え、もがいていた。
そしてドイツが口を開く。
ドイツ『君のことは死んでもあいつらから守るから。安心して!Ich、守ることだけは強いから!』
何が起きたかよく分からないが、殺されなかったことと、ドイツの言葉を聞いてイタリアは安心と感謝を感じていた。
そんな事をしていると、日本とイタリアも戦闘が終わったようだ。
日本「…っはー、久しぶりに熱い戦いしたぜ、ホント。」
アメリカ「…ぅ、ぐぅ…っ」
イタリア「…疲れた、もう無理。」
イギリス「…う……」
どうやら2人は勝ったようで、相手は地に伏していた。
仲間が倒されたのを見て、フランスは目を細めた。
フランス「……へぇ…そうですか。」
彼から出た声は先程よりも低く、不機嫌ということが嫌でも分かった。
フランス「…いいでしょう、今日は帰ります。……次はこのゴミ共も連れて、中国さんを奪還しに伺いますので。」
それでは、と言い残し、フランスはアメリカ達を集め消えていった。
日本「……はぁ、ようやくだな。これからお前を元の世界に戻しに行くぞ。」
一件落着し、日本はイタリアに伝えた。
イタリア『…りょ、了解なんね!』
その返事を聞いた異世界のイタリアは、嫌悪感をあらわにした。
イタリア「……俺がこんな明るいとか信じたくない……。」
ドイツ「性格は君よりIchに似てるかもね〜!」
日本「……とっとと行くぞ、お前ら。」
日本のその一言で、イタリア達は歩き始めた。
その後も、元の世界へ帰ることができる場所まで、楽しく話していた。
とある森まで案内され、目の前には紫色に光る大きい石がある。
日本「この宝石に向けて元の世界へ帰りたいと願うんだ。」
どうやら、この石……宝石に願うらしい。
それを聞いたイタリアは、ひたすらに元の世界へ帰りたいと、そう願っていた。
すると、辺りが白く光だし、自分の周りを囲った。
ドイツ「成功だね!」
イタリア「……元の世界でも元気でね。」
日本「もう来るんじゃねぇぞ。」
その言葉を聞いたのを最後に、イタリアの視界は真っ白になった。
誰かの声が聞こえる。
『……さん!……アさん!』
誰かを……呼んでる?
『お…!イタ……!』
『イタリア!/さん!起きろ!/てください!』
2人の呼び掛けで、目が覚めた。
イタリア『……ん……』
ドイツ『!イタリア……!』
日本『イタリアさんっ!』
横にいるのは、日本と、ドイツ……?
どうして…?
ドイツ『お前、車に轢かれて、ずっと眠ってたんだよ!』
……あれ……?そうだっけ……
日本『とにかく、目が覚めて良かったですっ…… !』
そうだったんだ……。
……それにしても、なんだか長い夢を見ていたような……
……気のせい、かな。
そう思うイタリアの枕の横には、紫色の宝石の欠片があった。
終
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