みなが、部屋に戻り、明かりを消し布団へ入っていた…
だが部屋には月の灯が差し込んでいる…
そのせいなのか、なぜか寝るに寝付けない、、
−無陀野部屋−
無陀野
「四季…」
名前を呟き、静かに目を閉じる無人
−京夜部屋−
京夜
「綺麗だったなぁ…また会いたい」
そんな願いをこぼしながら、重くなったまぶたを閉じる京夜
−真澄部屋−
真澄
「連れ出したら…ぜってぇ他の奴に触れさせねぇ」
拳を握りしめながら、ゆっくり深呼吸をして、目を閉じた真澄
−馨部屋−
馨
「僕達が沢山愛してあげたい…」
四季のためか、自分のためかわからない気持ちをこぼしながら、静かに目を閉じる馨
−紫苑部屋−
紫苑
「俺たちを…見てて欲しい♡」
口角を上げ、そんな願望をこぼしながら、眠りにつく紫苑
−唾切部屋−
唾切
「絶対…助ける、」
四季からもらったミサンガを見つめながら、目をつむる唾切
本人は気づいていないのだろう…少しずつだが、ミサンガの糸が脆くなっていることに…
やっと、みんなが眠りへついた
どんな夢を見ているのだろう…
せめて、夢の中くらいは、幸せであって欲しい
数時間後
カンカンカン
村人
「ーーだ、、ーじーーげーー!!」
不気味なほど静かだった村に、半鐘と村の人間の声が聞こえた…
その声と音で、全員目を覚ました、、
まだ重いまぶたを開けて、状況を確認しようと起き上がる者や、すぐに目を覚まし、窓を開ける者もいた
唾切
「火の見櫓に人影…火事、、、」
村人
「火事だ!!火事だ、急げ!!」
馨
「どこが…」
村人
「山の方で火事発生…“本殿”がある方角が燃えている!!」
本殿…と言う事は、四季がいる。
もし本殿に火が移れば…
どう考えたって四季は逃げ遅れる。
歩くことでも四季にとって簡単ではない、そして、自分第一のあいつらが、四季を助けるだろうか…そんなの、ありえない。
それがわかっているからこそ、迷わなかった…
助ける
**
**
全員が心に決めていたこと…
迷っている暇なんてない。
すぐに全員部屋を飛び出した
無陀野
「聞いたろ、本殿が燃える可能性がある」
京夜
「早く行こう!!」
真澄
「さっさと行くぞ」
馨
「どうして急に…」
紫苑
「んなもん後だ!!」
唾切
「絶対助ける。」
狭い廊下をドタドタと音を立てて、勢いよく玄関へ向かう。
親
「無人!!あなた、どこ行くの!!!」
少し焦った様な、震えている声が聞こえ、無人の足が止まった。
無陀野
「…」
どう言えばいい?
本殿へ行くなんて言ったら絶対止められる。
かと言って逃げると言えば、母親は「私も一緒に行く」と言ってくるだろう…
どれが正解だ?なんて言えば、、、
でも、四季が…けれど母親も、、、
京夜
「ダノッチ!今のままじゃ、辛いのはダノッチだよ」
親
「ねぇ無人?あなたは一緒にいてくれるわよね?どこにも行かないわよね?」
無陀野
「ッ俺は、父親も好きじゃなかった。暴力を振るわれて、命が危ないって感じていた…俺はあいつが死んで、ほっとしてしまった。もうお前の知ってる“いい子”じゃない…もう一緒にはいれない…自分で決める、もうお前とは関わらない…それに、俺は神ではなく、“人”を信じて愛したい。」
親
「なんでッ」
真澄
「おら、行くぞ無人、、止まってんじゃねぇ…それと、二度と無人の前に現れんなよクソババァ(圧」
無人は、京夜達の方に向き直り、すぐに走って行った。
無陀野
「すまない…ボソ」
そう小さく、弱々しい声は、母親には届かないのだろう…
京夜
「言えたじゃんダノッチ、、ニコ」
無陀野
「嗚呼…ありがとう 」
京夜
「俺は何もしてないよ」
無陀野
「真澄も…ありがとう」
真澄
「うるせぇ、、、」
唾切
「早く行くぞ…」
玄関へつき、靴を履き替え、急いで外へ出た…
目の前には、悲鳴をあげて逃げる村人達がいた…本殿のある上の方から煙と炎が見え、それがこっちへ近づいてきているのがわかる…
誰もが自分優先…
本殿への心配はしてない。
そりゃそうだ、自分が死ぬかもしれないのに、わざわざ命をかけて山を登り、人を助けるどろうか…
唾切
「急がなくては…」
怖く無いわけでは無い。
でも、四季が心配でならない…
本殿が燃えていなければそれでいい、けれど確認をするためには登るしかないのだ
すると、ある人物の声が耳に入ってきた
管理人※別の管理人
「ごめんなさいごめんなさい…」
馨
「…そこのあなた、何か知ってるんですか?」
管理人
「ビクッ あ、、いや…」
真澄
「知ってんだったら答えろ…時間がねぇ」
管理人
「わ、私が、、、ろうそくを落としたからッ」
どうやら、この管理人が夜に見回りをしていて、その時明かりにしていたロウソクを落として、本殿に燃え広がったらしい…
やはり、本殿は燃えている。
なおさらはやく本殿へ向かわなければならない…
唾切
「、、おい、本殿にいる人物は誰だ」
管理人
「つ、唾切様!?い、今のはその…悪気があって火をつけたわけじゃッ」
唾切
「そんなことは今はどうでもいい…残っている人数は?」
怒っている…
声が低く、冷たい
無陀野達や四季に向ける、柔らかい声はどこへ行ったのか…
逃がさないという様に、唾切はしゃがみ込んでいる管理人を睨みつけていた
管理人
「四季様のお母様、、とお父様…村長、信者の数名の方々…そして四季様、」
唾切
「わかった…行くぞ(一族や信者はどうでもいい。四季だけでも、、)」
全員頷き、急いで本殿へ続く山道にかけて行った
京夜
「ゲホッゲホッ…煙やばッ」
唾切
「あまり煙を吸うな、、それと少しかがめ…」
無陀野
「道が見えずらいな、、、」
紫苑
「うおッ」
馨
「危ないだろ、、、(紫苑を支える」
真澄
「チッ こっちは急いでるって言うのによぉ」
道は分かりづらく、木の根なども横切っているため、下を見ていないとつまずき怪我をするだろう…そしてとがった石もあるため、下手にこければ、大怪我をするだろう…
唾切
「どうして…」
神様は、どれだけ意地悪なのだろう…
四季をあんなところに閉じ込め、逃げない様にするだでは満足せず、あんなにも心も体も壊して…
なのに…まだ足らないのか?
四季は、死ななくてはならないのか?
無陀野
「絶対助ける…」
唾切
「ッそうだね、絶対、助けてみせる」
暗く見えずらい足元に気をはらいながら、全員が肩で息をしながらも足を止めようとはしない…最愛を助けるために、、、
どれだけ歩いたかわからない…
全員が汗を流し、肩で息をしている
先頭で歩いていた唾切と無陀野が急に止まり、そこでやっと後ろのみんなの足が止まった…
紫苑
「なに急に止まって、、、、」
紫苑が顔を上げると、そこには真っ暗な暗闇の中で、パチパチとはぜる音をたてながら勢いよく燃えている本殿があった、
まだ建物自体自立はしているが、炎は全てを飲み込もうとしている、煙も黒く、目が痛い
まだ門にも近付いていないのに、息がしづらく、苦しい…
全員が炎に飲み込まれている本殿を目を見開いてその場で固まっている中、1人の声が止まった思考を動かした…
唾切
「何人かの声がするな…」
無陀野
「四季の声は、、」
唾切
「親と信者の声“は”聞こえる…」
馨
「でも、さっきの人は「四季様もいる」って言ってましたよね…」
少し沈黙があった、
そのシンとした瞬間に、本殿の中からは叫び声や泣き声、うめき声が聞こえてきた…
「あ゛ぁぁぁぁぁ?!? 」
「痛い痛いッ゛」
そんな声が何回も…
その声だけで、中がどんな状況なのか、簡単に想像がつく
すると、、
「ごめ、なさい…」
消えそうな小さな声が聞こえた、
唾切
「四季!!」
何回も聞いた声だ、そして、聞こえるたびに愛おしさを心に刻む声…
そんな声を聞き逃すわけがない
そして、無陀野達もまた、その声に気づいた
無陀野
「行くぞ」
そして、真っ赤な炎の中に6つの影が消えていった…
お終い…
すっごい遅れてごめんなさい!
お詫びと言えるかわかりませんが…
みんなが部屋に来て、みんなが楽しそうに話している姿を見て、涙を流していた四季くんを書いたので、下手ですけれど、どうぞ
字も下手で、なんかほくろの大きさとかも色々すごいことなってますが…
次回は四季くんがちゃんと出てきます!
さて、助けることができるのか…
遅くなるかもですが、待っていただけると幸いです
ここまで見てくださりありがとうございます!また会いましょう♪
コメント
12件
四季くんおねがい無事でいて〜!! ミサンガ切れかけてきてるってことは助けられるのかな?? つづきめーっちゃ楽しみにしてる!!
!!四季くん! 無事でいて… 続きまってる! イラストもめっちゃ上手!✨️