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『愛重恋愛-アイジュウ レンアイ-』〜愛が彼を狂わせる〜
第1話 私と貴方の関係
『ん…。ふわぁ…。』
私の朝はふかふかのベットの上から始まる。
眠い目を擦る。
コンコンっ。ガチャッ。
『失礼します。主様。』
『ベリアン…おはよう。』
『おはようございます。ふふ、寝起きの姿でも可愛いですね。』
『もう…。』
ベリアンと私は恋人の関係。
もちろんみんなも知ってる。周知の中。
『モーニングティーをどうぞ。ハチミツかミルクかレモンかお選び下さい。』
『ベリアンのおすすめは?』
『そうですね、朝ですのでスッキリしたいときはレモンですね。』
『じゃあレモンがいいな。』
『かしこまりました。』
私の1日はベリアンの紅茶から始まる。
『ん、美味しい。』
『それは良かったです。』
『身支度のお手伝いをさせて頂きます。』
『ありがとう。』
パシャパシャッ。
『ふぅ…。気持ちい。』
『タオルをどうぞ。次にお着替えですね。その後に髪をセットします。』
『ありがとう。…あの、着替えるんだけど…。』
『えぇ、どうぞ。』
『あの、恥ずかしいから…。』
『クスっ。何を今更。夜の営みを今まで何度も――。』
『それとこれとは別!』
ポイッとベリアンを部屋から出す。
バタンっ!
『おやおや…照れてしまわれて。可愛い人ですね。』
数分後――。
『では髪を整えますのでおすわりください。』
『うん。』
椅子に腰をかける。
『綺麗な髪ですね。』
『そうかな?ベリアンがいつもお手入れしてくれるからだね。』
『ふふ、ありがとうございます。』
ベリアンは器用に三つ編みしていく。
『はい、出来ました。』
『ありがとう。』
『お食事の支度が済んでおります。食堂へ参りましょう。』
『うん。』
ベリアンと一緒に食堂へ向かう。
『頂きます。』
もぐっ。
『うん、今日も美味しいね、ロノありがとう。』
『どういたしまして!』
『ロノ君いつにも増して張り切ってましたからね。』
『そうなの?』
『はい!朝畑の野菜が美味しくできたんでそれを使って作ったんです。新鮮なものばかりですよ!』
『そうだったんだ。』
(ふふ、小さなことでも喜んでるロノ可愛いな。食事に関して妥協しないところロノらしい。)
『ふふ、美味しかった。ご馳走様でした。』
『どういたしまして!昼も楽しみにしててくださいね!』
『うん!』
席を立ち部屋へ戻る。
『今日何しようかな…特に予定も…。』
グイッ!
『?』
勢いよく手を引かれる。
『ベリアン?どうし――んっ…。』
唇を塞がれる。
『ん、んぅ。待って、ベリアン、急に、どうし――んんっ…。』
階段の影に隠れてベリアンは私を壁に押し付ける。
『急じゃありませんよ。朝から我慢してました。貴方は私の恋人なんです。欲求するのは当たり前ですよ。』
『待って、誰か来たら…っ。』
『じゃあ聞こえないようにしないとですね…。』
ベリアンは燕尾服の羽織りを脱いで私に被せてキスをする。
『ん、んんぅ……っ。』
『ぷは……っ。甘い…マドレーヌの味がします。』
『デザートがマドレーヌだったから……。』
『ふふ、それなら最後まで堪能させてくださいね……♪』
『んむっ。』
舌を絡められて余すことなす食される。
『ん、んんっ…ベリアン……。』
『ん…。大好きですよ…主様。』
『ん、私も……。』
ずっとこんな幸せな日々が続けばいいと思ってた。
だけど、その願いは叶うことはなかった。
彼と付き合ったことであんなことになるなんて――。
次回
第2話 彼の嫉妬は可愛い
コメント
4件
久々の新作ありがとうございます!! 今回の話も最高😆