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夜がやってくる。
夜の空には無数の星々が輝いて
世界中、いや
ぜんぶの宇宙と繋がっていて
それはあまりに残酷で
友達と喧嘩しても
誰かに侮辱されても
大好きな人との別れでさえ
ちっぽけで、小さな小さな事なんだ。
それなのにその度に何度も何度も泣いて
足掻いて
苛立って
悔しがって
あなたを傷つけてしまう。
過去に戻りたい、と
何度願ったことだろう。
あの子と仲直りがしたい、と
何度自分に嘘をつき続けただろう。
わたしの痛みを理解してほしいから
なんて理由で
何度小説を書いただろう。
明日なんていらない。
ずっと今日が続いてほしい。
大好きなあの人も
大嫌いなあの子も
なりすましをした誰かも
私を傷つけたあの子も
私を応援してくれたあの人も
ぜんぶ、いらなかった。
あってほしくなかった。
中間がいちばんなんだよ。
大好きな人なんていなくて
大嫌いな人もいないけど
多少は暗い過去があって
それを少し引きずっていて
誰かを傷つけてしまったような
きっと、そんな人こそが
人の痛みを理解してあげられるのだろう。
わたしはそう思う。
そうであってほしい。
誰かの1番になれたら
誰かに褒められたら
誰かに好きになってもらえたら
誰かを愛せたら
誰かを傷つけれたなら
それは立派な人間で
中間の人間で
私が理想としている人物そのものなのだろう。
あのアニメの主人公も
あのドラマの脇役も
あの小説の悪者も
あのテレビのヤラセも
ぜんぶ、愛しいと思える日がくることを祈って
私は今日も自分を殺す。
殺して
殺して
殺して。
時にいい子ぶって。
あの人に好かれるために。
髪を整えて
日焼け止めを塗って
リップを塗って
友達と笑い合って
合わない子とは距離を置いて
クラスに馴染めていない人に声をかけて
自分のグループに入れた。
案外その子はうまくやっていて
自分より優れている、なんて。
1人でいたくても誰かが話しかけてきたら
ちゃんと答えて。
帰る頃には顔はやつれて
この前はあの子と会ったよ
お互い気づいてたけど話さなかった。
そりゃそうだよ
お互い背負ってるものが大きすぎて
隠していることが多すぎて
言えないことも多すぎるんだ。
いつからだっけ
いつから私達は
私は
こんなにも醜くなってしまったの?
誰かわたしを救ってよ。