「えっ..。ありがとうございます。」
(こういう気遣いできるところがズルいんだよなぁ..。)
顔が熱くなるのを感じた。
【omr side】
それから撮影は続き、
心臓が持つか危ないところで今日分の撮影は終了となった。
張り詰めた糸が切れたようにどっと疲れが押し寄せ
デスクてうつ伏せになっていると
『お疲れ様。大森くん』
ピタ。
頬に急な冷たさを感じ、振り向く。
そこにいたのは
缶コーラを持った風磨くん。
照明が切れ、薄暗い中でもわかる風磨くんの微笑み。
近距離で緊張しながらも受け取る。
「…ありがとう…..。」
照れてしまい
素っ気なかったかなとすぐに後悔する僕。
それでも風磨くんは笑顔のまま
『大森くん、コーラ好きって言ってたからさっ』
という。
その言葉でまた顔が赤らむ。
「知っててくれたんだ..!」
『もちろんでしょ!。共演者のことは知り尽くしておかないとね』
僕は例え‘共演者だから’っていう理由で
僕のことを知ってくれても、それでも良かった。
僕は普段よく見つめられない、風磨くんの顔を見つめた。
多分顔は凄くゝ赤かったと思う。
『ん?どうした。大森くん』
『俺の顔に何かついてる?』
「..いや..。そんなんじゃなくて、、。」
「_____ぉもって….。」
『ん?ごめん。なんて言った..?』
「…..かっこいいなって思って….。」
『えっ..』
あゝ、勢いで言ってしまった。
惹かれていないかな..と気にする僕は臆病者だろうか。
やけにスタジオが静かに感じた。
次に風磨くんの発する言葉に怯えていると
ついに風磨くんの唇が動いた。
『..えへへ。照れるなぁ..。大森くん』
小声でそう呟く風磨くんは顔を赤らめていた。
♡….900 next story .