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ありがとうございます。ガタイのいい漢が涙してるのっていいですよね。スタンディングオベーションです😭😭👏🏻👏🏻👏🏻いつまでも幸せにな……rᴛtt
「大丈夫、大丈夫だから。ほんとに起こしちゃって___」
言葉を遮るようにして彼は抱きついてきた。
「安心させなくていいよ。俺の前でだけならヒーローでいようとしなくていいんだよ」
「……え」
「恋人同士なんだからさ、何でも言ってよ。甘えてよ」
頭を撫でるようにして回してきた腕。
とくとく、と、鼓動を感じて思わずため息が漏れた。
あったかい。
生きているんだから当たり前なのだけれど、あの夢を見たせいかそれに酷く安心した。
目の前に居て、こうして触れ合えることが堪らなく幸せで苦しい。
涙が出るくらい胸が温かい。
「……え、なんで泣いて」
ぎょっとした顔で彼は俺の顔を見た。
知らない内に頬を伝っていた涙を指で押さえるように拭うと、彼が頬にそっと触れてくる。
「どうしたの……?!」
「…ちょっと怖い夢見ちゃって」
「夢?」
「…………テツが……死んじゃう夢みてさ」
そう言うと彼は体をきつく、きつく抱き締めてきた。
「俺はここに居るよ」
「…うん」
精一杯の力で抱き締めてくれる細い腕が俺を安心させるための健気な彼なりの”大丈夫だよ”の表現なのだろう。
そう思えば止め処なく涙が溢れてきた。
「ずっと一緒に居るよ」
「……うん…ありがとう」
彼の背中に腕を回して、肩に顔を埋める。
あたたかくて、切なくて、苦しくて、幸せで。
込み上げた感情を涙で滲ませた。
何があっても、彼を守り抜きたいと強く想った。