テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
🩷カウンセリングの必要性 徐々に薬を減らして、ティアの様子を見ました。ティアは自分の思考が少しずつ聞こえるようになり、また幻聴にも苦しめられるのが恐くてミリアに話しかけました。「先生お話したいことがあるのですがよろしいでしょうか?」「はい、どうぞ」ミリアがそう言ってくれたのでティアは話し始めました。「わたしは、今まで自由に話を聞いていただいた経験がありませんでした、幻聴をなんとかするために音声言語に頼ることは不本意なのですが、わたしは両親のように知性が強くないんです、だからこれからも先生はわたしの話を聞いてくださいますか、そうしている間は幻聴が出て来ないのです」ティアはミリアに助けを求めたのです。「わかりました、いつでもわたしがあなたのお話を聞きます」ミリアがそう答えてくれました。
ティアはこうして、いつでもミリアにお話を聞いてもらえることで施設で穏やかに暮らせるようになったのです。外出許可も出て、家族旅行や職員につきそわれて買い物に行ったり、楽しい日々を、心の力に頼らず取り戻しました。
(終わり)
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!