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32 - 第32話 ロシアンルーレット

♥

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2025年07月28日

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こちらはirxsのnmmn作品(青桃)となります

この言葉に見覚えのない方はブラウザバックをお願い致します

ご本人様方とは一切関係ありません


犯罪組織と戦うメンバーさんの、戦闘パロ のお話(番外編)です

2024年のバレンタインに別サイトで投稿した作品になります




「ロシアンルーレット」




ずいと目の前に差し出された、細長く白い箱。

何事かと思って顔を上げ、俺は目をぱちぱちと瞬かせた。

そんなこちらの様子を見てにやりと笑うと、ほとけっちはその箱の蓋を開いてみせる。


中には、トリュフが6つ横一列に並んでいた。

ココアパウダーのかかったもの、ホワイトチョコでコーディングされたものなど、味も全て違うらしい。



「…何これ」



そう言えば今日はバレンタインデーだっけ。

ソファで読んでいた雑誌を横に置き、組んでいた足は下ろす。

そうして身を乗り出すようにして問い返すと、ほとけっちは「ロシアンルーレットしよ」と意味不明な言葉を吐いた。



「え?」



眉間に皺を寄せて、目線を上げる。

ほとけっちの横にはにんまりと笑むしょうちゃんもいた。



「この中に一つだけ、普通のチョコじゃないものがあります。誰が引き当てるでしょーか??」



ほとけっちの肩に腕を置き、ずいとこちらを覗き込むようにして見つめてくる。

そんな2人の顔を交互に見比べていると、更に後ろからりうらが顔を出した。



「普通じゃないチョコって何? 激辛とかお酒入りとか?」

「甘いなぁ、りうちゃんは」



ふふんと笑ってほとけっちはそこにいる全員を見渡す。

さほど広くないリビングで思い思いにくつろいでいたわけだけれど、おかげであにきやまろまでこちらに目線を返さずにはいられなくなった。



「じゃーん!なんと!いふくんの知り合いのバーのマスターに作ってもらった、劇薬入りです!」

「はぁ!?」



それまで黙っていたまろが、思いきり目を見開いた。

ダイニングテーブルの椅子に座っていたけれど、少しだけ腰を浮かす。

それを見てほとけっちは更に得意そうに笑った。



「いふくんがマスターに頼んだ薬剤あったじゃん。あれを経口タイプに作り替えてもらったんだよね」

「はぁぁ!?」



更に大きくなったまろの声に、俺は思わず「うるさ」と片目を瞑る。



「まろが頼んだ薬剤…って、もしかして…」



りうらが控えめに言葉を選びながらそう口にした。

それでもそんな戸惑い気味の様子に構うこともなく、まろはほとけっちの方に一歩詰めよる。



「何でお前がマスター知っとるん!?」

「僕の情報網を甘く見ないでほしいなぁー。いふくんがあのアンプルをどうやって用意したのか密かに調べちゃった」



語尾にハートマークでも付きそうなほど弾んだ高めの声。

「頭痛がする」とでも言いたげに、まろはうなだれて椅子に座り直した。



「普段命のやり取りするような僕らがさぁ、激辛チョコで騒ぐなんて甘すぎるでしょ」


これくらいヒリヒリしないと、と付け足してほとけっちは笑う。

そうして再びずい、と箱を皆の前に押し出した。



「…いや、さすがにシャレにならんて」



呆れからの疲労感か、ぐったりしたような顔でまろが呟く。

…そう、まろが用意したアンプル…。

それはあの事件の時、俺が数時間の間ほぼ死んでいるような仮死状態になったものだ。

どこかのバーのマスターが作ったものだとは初耳だったけれど、遊びで使っていいようなものじゃない。



「あれ、いふくん怖いの? この薬の効果が確かなのは僕とないちゃん、そして何よりいふくんが一番知ってるでしょ」

「いや、そうやけど…」



あの時仮死状態に陥ったのは確かに俺とほとけっちの2人だ。

だけどだからと言って、このチョコに入っている改良されたらしい薬の効果も正しくそうであるとは限らない。

何かの間違いか少しのズレが生じ、もっと深刻な症状をもたらすことだってあるかもしれない。



「りうらこれにする、一番手前のやつ」



ひょい、とりうらが再び身を乗り出して端のチョコレートを指さす。

「お、りうちゃんさすが。やる気だね」なんて言ってほとけっちは「じゃあ僕はその隣の2番目のやつね」と笑った。



「じゃあ僕はその隣のホワイトチョコのやつにするわ。ゆうくんは?」



しょうちゃんがほとけっちから箱を引き受け、あにきの前に差し出す。

「何でもえぇわ」なんて呟きながら、あにきは子供組が取った方とは反対側の端のチョコをつまみ上げた。



「まろ、どっちにする?」



ずっと黙って成り行きを見守っていた俺がそう問うと、まろは信じられないというように目を瞠った。

おもしろいことが好きだと普段から公言する俺からしたら、このゲームを断る特段の理由はない。


仲間の命を意味なく危険に晒すわけにはいかない、とは当然思うけれど、単純に少し興味があった。

数時間の仮死状態…しかも見た目は本当に死んだように見える…そんな状況を少し見てみたいという気持ちも湧いていた。



「…じゃあ俺が先に取るわ」



唇を引き結んで動こうとしないまろに向けて、俺はそう言う。

しょうちゃんが取ったチョコの隣、左から4番目に手を伸ばした。

濃く暗めのピンク色で彩られたそれは、ラズベリーか何かの味なのかもしれない。



更に隣の最後に残されたチョコを、まろが諦めたように息を漏らしながら長い指で拾うようにして取り上げる。

それを確認してから、ほとけっちが楽しそうに「せーーーーーのっ」と掛け声をかけた。





口の中に放り込んだチョコレートは、少し酸味を感じた後にぶわりと甘さが口内に広がった。

舌の上に乗せると熱でとろりと溶け出すのが分かる。

そうして形がなくなる前に、こりと音を立てて噛み砕いた。

中は表面よりも少し柔らかく、とろけるようなそれは普段から食べるものとさほど違いは感じられない。

味もいたって普通…というかむしろうまいとさえ思う。



「注射器のときほど即効性はないらしいんだよね」



こちらも口の中のチョコを食べ尽くしたのか、ぺろりと舌で唇を舐めながらほとけっちが言った。



「ふーん…じゃあそのうちこの中の誰かがバタリ、って倒れちゃうかもしれないってこと?」


近くのテーブルに置いてあったウェットティッシュを取り、指先を拭いながらりうらが問う。


「多分ね。それでもほんの5分くらいって言ってたけど…」



箱に蓋を戻して、ほとけっちはゴミ箱にそれを投げ入れた。

カコンと音を立てて中に収まる。


だけどその後、30分ほど経過しても誰にも何の変化も表れなかった。

一応事の成り行きを見守るために全員でリビングに顔を突き合わせたままだったわけだけれど、もうそれくらいの時間が経つとさすがのいむしょーも飽きが来たみたいだった。



「マスター、ミスったねさては」

「最初から薬なんて入れてなかったんちゃうん」


ほとけっちの言葉に被せるようにそう言って、まろは椅子から立ち上がる。



「あほらし。部屋戻るわ」



ガタンと音を立てて椅子を引き、そのままリビングの隅にある2階への階段を上がり始めた。

黙然とそれを見送ったかと思うと、ほとけっちも続いて立ち上がる。



「僕もそろそろ買い物いかなきゃー当番だし。しょうちゃん付き合ってよ」

「ん、えぇよ」

「それやったら俺が車出すか」

「えーりうらも行きたい! 服屋寄ってよ」



あにきとりうらも、ほとけっちとしょうちゃんの後に続く。

軽やかな足取りで4人は連れ立ってリビングを出て行き、残されたその部屋にはあっという間に静寂が訪れた。



「まろ」



部屋のドアをノックをして、呼びかけながらそれを開く。

中にいたまろは自分のベッドに腰をかけて、スマホを手にしていた。

誰かとやり取りしていたのか、俺が顔を出したのに気づいてそっとそれを伏せる。



「皆は? もう行った?」

「うん。…なぁまろ、ほとけっちが言ってたバーのマスターって何?」



尋ねると、まろは「聞かれると思った」とだけ言って苦笑いを浮かべた。



「俺があっちの組織におるときに世話になった、バーのマスター。表向きは…な。裏では結構腕利きの薬師」

「……へぇ」

「ここに来る前に、あの注射器のアンプルを入れ替えてもらった。速攻で死ぬ薬から、一定時間仮死状態になる薬に」



呼吸も脈も、傍でもほとんど感じないくらいに微々たるものになるらしい。

ほとけっちが言っていたっけ、仮死状態になっているときの俺は、どう見ても死んでいるように見えた、って。



「何でそんな腕のいい人が、表に出てこないで商売してんの」

「まぁ…いろんな事情があるんちゃう?」



そんな話を交わしながら、ベッドに腰かけているまろの隣に断りなく座る。



「信用できるの?」

「できるよ。でもないこが嫌なんやったら、ここでの仕事には協力頼まんようにするわ」



組織の任務を遂行する際、あまりにも外部の人間を頼るのは怖い。

まろが言うならそのマスターは危険な人物ではないのだろうけれど、チームのリーダーとしては手放しで喜べるものでもない。


俺の心の内を読んだのか、まろは微かに口元に笑みを浮かべてそんなことを言った。

あぁ全部見透かされてるなぁなんて思う。

こういうところがいつまでたってもまろには敵わない。



「あぁ、それよりさぁないこ…」


話を改めるようにして、もう一度こちらに呼びかけてくるまろ。

すぐ隣に座るまろの方をゆっくりと振り返った。

その目線の先で、まろは小さく首を傾げてみせる。



「明日本部に行くって話やった……け、…ど……」



語尾が、不自然に途切れた。

「え」と目を瞠った瞬間、隣のまろの体が座ったままぐらりと前方に傾くのが目に映る。



「え! まろ!?」



慌ててその体を抱き止める。

肩を抱くようにして支えると、完全に脱力しているのか全体重がこちらに寄りかかってきた。



「まろ!」



揺さぶるようにして抱き起こし、覗き込んだ目は、一瞬焦点が合わないように天を仰いだ。

それからまた大きく体が揺れる。

今度は俺の支える腕に崩れ落ちるようにしてずるずると倒れこんできた。



何…何が起こってる?

まさか薬が入ったチョコがまろに当たったもので、効果が遅れてやって来た?


眠るようにまろの目は閉じられ、唇は薄く開かれている。



「まろ…!」



声を上げて揺さぶるけれど、ピクリとも動かない。

慌ててベッドの上に仰向けに寝かせ、首元に指を這わせた。

頸動脈から測った脈は、通常と変わらないように脈を打っているように思う。


ただ、静かに閉じられた目が開くことはなく、呼吸は驚くほど静かだった。


これが…仮死状態?

そこまでとは思えない。

死んでいるようにはとても見えなかった。



ただ、薬の効果が作った本人ですら思いがけないものである可能性はある。

仮死状態に陥らせるはずだったのに、呼吸も脈もそのままで眠ってしまう…とか。


そこまで考えると、ゾクリと背筋を冷たい何かが駆け巡った。

眠ってしまうだけならまだいい。

だけど……このまま目が覚めなかったら?

考えてしまった最悪の可能性に、身震いする。



「あ、電話……」



とりあえず、どうしたらいいかあにきに聞こう。

そう思ってスマホから通話をつなげようとしたけれど、出る気配はない。


…あぁ、そうか、運転中…。

そんなことにも咄嗟に頭が回らないくらいに焦っているのを自覚してしまう。



代わりに、続いてほとけっちにかけた。その後りうらとしょうちゃんにも。

でも誰も通話に出ることはなくて、不通を知らせる非情な音だけがスマホから漏れる。



「まろ……」



呼吸が止まっているわけではないから、胸骨圧迫や人工呼吸なんてものも意味がない。

人が倒れたときの適切な処置を何とか思い出そうとするけれど、今の状況に役立つのかそうでないのか、考える頭も正しくは回らない。



このまま何日も目が覚めなかったらどうする…?

いや、数日ならまだいい。もし…、この先ずっと……。



考えた瞬間、吐き気に襲われそうで思わず口元を押さえた。

そんなことあるわけがないと思っているのに、胸の内のどこかで小さいけれど確かに暗い不安が渦を巻く。


…まろも俺が仮死状態に陥ったとき、こんな気持ちだったんだろうか。

いや、まろの方がもっとひどかったのかも。

自分自身が一縷の希望を託して使ったアンプル。

その効果が本当に正確なのか、と。

数時間で本当に俺やほとけっちが目を覚ますのかと、気が気じゃなかったのかもしれない。

そんなことを想像しては、余計に言いようのない不安と焦燥感が全身を駆け抜ける。



「……っ」



体温は確かにあって、頬に触れると温もりが指先を伝ってくる。

俺が仮死状態だったときは、本当に体も冷たくなっていたらしいから、まろのその時の気持ちを考えるとよりぞっとした。


指先で頬をなぞる。

震えそうなそれが唇を…首筋を順に辿っていく。

このまま眠ったままなのだろうか。

今すぐ病院に運ぶべきなのだろうか。

考えはするけれど正解が分からない。

ただ頭の中では、あの時いむしょーのいたずらを止めなかったことだけが悔やまれた。



そう思って胸の奥がツンと痛んだのを実感した瞬間、まろの首をなぞる手ががっと掴まれた。

驚いて思わず身を引きかけたけれど、手を掴む力が強すぎてびくともしない。



「うわっ」



そのまま力任せに引き寄せられ、俺は前方に倒れる。

バランスを崩した俺の体は、まろの上に覆い被さるように崩れ落ちた。



それを受け止めながら、まろがゆっくりと上体を起こす。

片手で俺の手を掴んだまま、離さないように力をぐぐっとこめられた。

そのわずかな痛みに眉を寄せた瞬間、ぐいっと体を反転させられる。



体位を入れ替えるようにして、ベッドの上に押し倒された。

シーツに身を沈めた俺を見下ろすまろの目は、ただただ感情の読めない色を宿してこちらを見据えていた。



「騙したな、まろ」



気を失ったように眠ったと思ったまろが、体を起こしてそこにいる。

その事実に唇を尖らせて言うと、あいつはそこでようやく嘲るような笑みを浮かべた。



「ないこの方がタチ悪いわ。あいつらのあんな遊びに乗るなんて」

「俺マジで心配したんだからな、今…!生きた心地しなかった!」

「だから言うとるやん。遊びでやるようなもんじゃないんやって」



まっすぐにこちらを見据えてそう言ったかと思うと、まろはこちらに顔を寄せた。

お仕置きのつもりなのか、首筋に歯を立てて噛みつくようなキスをする。

じゅ、とそのまま音を立てて吸われると、ビリとした痛みが走った。



「いた…っ」

「痛いで済んだ方がマシやろ、また仮死状態なんかになるより」



…悪かったよ。

確かにふざけて手を出していいようなものじゃなかった。

内心で少しはそう反省したけれど、まろはそこでふと部屋の壁にかかった時計を見上げた。

そして急にさっきまでの会話の流れからの脈絡なく、「あいつらどれくらいで帰ってくるかなぁ」なんてのほほんと呟く。

呑気に間延びした声ではあったけれど、俺を押さえつける手は力を緩められることもない。



「……さぁ、りうらが服見るって言ってたから2時間は帰って来ないんじゃない?」

「2時間かぁ、へぇ」



自分から聞いてきたくせに、他人事のように感嘆詞を口にするまろ。

だけどそのすぐ後、俺を組み伏せた態勢のままでにっこりと笑ってみせた。



「そんなに面白いことが好きなんやったら、ないこにおもろいゲームをプレゼントしようか」

「…は?」

「あいつら帰ってくるまで、絶対イかせへんから。全部寸止めゲーム」

「はぁぁ!?」

「はいスタート」

「…っ! んん…っ」



まろ自身が口にした号令と同時に、唇を勢いよく塞がれる。

大きく身を捩って逃げようとするけれど、まろの大きな手が頬を掴み、両足は太腿を固定してきて動くこともままならない。


それでも諦め悪く抵抗しようとしたせいか、ベッドの上に置いてあったまろのスマホがスプリングの振動に揺らされてぽっと明かりをともした。

さっきまろが、誰かとやり取りしていたらしいメッセージの画面が点く。

それに目線をやろうとしたけれど、「ないこよそ見すんな」とまろの方へぐいと顔の向きを直された。

さらに深く口づけられて、どんどん息が苦しくなる。

酸素を求めるように開く唇から、まろの舌が遠慮なくねじ込まれた。



















「うちのほとけと初兎ってやつ、マスターのとこ行ったってほんま?」

『あー来たよこの前。チョコでロシアンルーレットやるから1個細工してくれって』

「例のアンプル?」

『いや? 媚薬入れてくれって言われた』

「……はぁ?」

『6個横に並んだチョコレートの、左から4番目か5番目に入れてくれって』

「……」

『確かいふくんのチームさ、一人一人にナンバー割り振られてるって言ってたよね。で、確か君が5番じゃなかった?』

「…そう」

『それでなんかピーンと来ちゃってさ』

「入れたん?今んとこ何ともないけど」

『なに、本当にチョコでロシアンルーレットなんてやったの? おもしろいね君ら。いや、5番目には入れてないよ。やんちゃ坊主共のいたずらをとっちめてやろうかと思ってさ』

「おもろいやん。何したん」

『彼らにそれとなくナンバーのこと聞いてみたら、自分たちに割り振られてる番号教えてくれたから、入れといたよ2番と3番に。ああやって並べられちゃうとさ、自然とみんな自分のナンバーの場所の物を取るよね』

「入れた…って、媚薬入れたん?」

『いや、今まだ改良中なんだけど遅効性の薬でさ、2日後くらいにものすごい効果が来る下剤』

「!…あっはは…!!!」

『明後日はトイレから出られないだろうから、仕事入れないであげてってリーダーさんに言っておいて』

「あーおもろ……あ、そのリーダーが来たわ。じゃあまた連絡する」

『うん、またそのうちに』





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