散らかされた部屋に、母さんの泣き声。
それに反して、綺麗なスーツを纏ってキッチリと格好を整えた親父。
無機質な廊下に、無機質な家族。
言われた言葉は頭の中をグルグルと駆け巡る。
『俺は怒っているんじゃない。これは “躾” だ』
母さんがボロボロなのは悪い事をしたから。
悪い事をしたら殴られると。
じゃあ、悪い事をされたら殴っていいんだ。
この家庭は、俺がそういう考え方になってしまうのに十分なほど醜かった。
そんな俺の家が可笑しいと気づいたのは、場地と出会ってからだった。
ダラダラしてても怒られないし、家の中で息が出来る。
羨ましかった。
夜中に物音がして、それだけでずっと眠れなくなる俺とは違かったから。
片親の場地よりも、両親揃ってる俺の方が 惨めで汚れていたから。
そんな俺に、存在を与えてくれた。
『お前は俺のモン』
嬉しかった。
認められた気がした。
だから、恩を返したくて。
マイキーが欲しがったモノをあげたくて。
『CB250T HAWKを盗む』
これが、俺の出来る精一杯の事だった。
本当に馬鹿だった。
こんな事しか思いつかない自分が、惨めで醜くて仕方が無い。
人を殺す事への対抗心も何も抱かなかった。
自分の気持ちを優先して、邪魔されたから殴った。
蛙の子は蛙って良く言うもんな。所詮俺はアイツの子供。
それから俺は、マイキーを恨むようになった。
少年院の中では叶いもしない願いを呪文のように説いて、場地からの手紙を無視して…。そんな日々からは2年もすれば解放された。
まだまだガキということを示す小さな身長。
「 やっと会えた 」
おはよう。元気だった?久しぶり。早く殺してよ。
えっとあのお久しぶりです👋🏿
最近リベ離れてて多分戻んないんで投稿しますね🥵
本当は全部完結してから投稿したかったんですけど、もう書く気ないので👉🏿👈🏿💧
・・・の間が書ききれてなくて、一気に完結に向かった感じです🤚🏿
じゃあ今までありがとうございました👋🏿🎶