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某日───…ショコラトリーにて
珍しく、今日は久方ぶりに瑛太と太齋さんのお店に足を運んでいた。
「瑛太が恋バナしたいなんて、やっぱりあのホストの彼氏さんのこと?」
「それしかねえだろ、そんでこの前ホスクラのVIPルームで盛大にバッグで突かれてまじで腰痛やべぇの」
「バッ…?!あ、あんな人畜無害そうなのに…攻めの素質ありすぎるよ…」
「そこじゃねえだろ。つか、お前こそ毎晩泣かされてそうだけどな?」
「いや、僕まだ太齋さんと一回もシてないから…っ」
「は?ガチかよ、意外すぎんだろ」
「太齋さんああ見えて慎重なの。何より僕のこと大事にしてくれてるんだとは、思う」
「なんか煮え切らねぇな。んじゃいつもなにしてんだよ?」
「リハビリ…みたいな?最初はハグしたり添い寝したりとかだったんだけど、最近は…SMに、目覚めたかも」
「ぶっ……いや、普通にヤッてんだろそれ」
「ち、違う違う!そういうんじゃなくて、ほら…その…言葉攻めで、太齋さんに触られてイかされてるだけっていうか…」
「お前もう調教されてんじゃねーか。」
「…だ、だってドSな太齋さん本当にえっちすぎるんだよ!!」
「あーはいはい、惚気話はその辺で十分だわ。」
「それで瑛太ってその、いつもどんなえっちしてるの?」
「……は?」
「だって、瑛太なら誘い方とか分かるかと思って」
「つってもお前、まだ怖くてシてねえんじゃなかったのかよ?」
「そ、そうだけど実践してみるのって大事だし…太齋さんにこれ以上甘えてられないし!」
「まぁでもそういうことなら一回シてみたいって言うのもありなんじゃね」
「そ、そう思う?!」
「本気で嫌だったら止めて貰えばいいし、お前に嫌なことするような彼氏じゃねえんだろ」
「……そう、だよね!」
そんな会話をしそんな会話をしていると
一人の女性客が
「以前BLイベントで受け役やってたひろさんですよね?」
なんて声をかけてきた。
「えっ?あ、僕ですか…?間違いではないですけど…」
『わ!やっぱり!!その、ひろさんってしゅんさんとどういう関係なんですか?!』
「え、えっと……その、幼馴染ですよ」
『えっ!そうなんですか?!てっきり恋人だとばかり…』
「そ、そんなわけないですよ、あはは」
「でもじゃあビジネスであんなえっちなキスしたんですか?」
「えっ、いや……その…あれは僕もびっくりしたっていうか太齋さんのアドリブなので…!」
『えっ、益々関係気になるんですけど!本当にただの幼馴染なんですか?』
言いながら距離を詰めてくる女性に僕は唐突に人見知りを発動してしまい返答に困っていると
「はーいそこまで、あんまうちの子いじめないでねぇ」と、太齋さんが現れた。
「悪いけどちょっとひろくん借りてくね」
ぐいぐいと引っ張られるがまま太齋さんに連れてこられたのは、裏にある個室だった。
「だ、太齋さん……?どうしてここに……?」
「ひろくん俺のこと幼馴染って言ってたじゃん」
「え?そりゃ、間違いではないっていうか、恋人なんてこの店で口にできませんし」
「…男同士だからって誰も気にしないって」
「そ、そうじゃなく…太齋さんのガチ恋が潜んでいるところで、恋人がこんなやつだと知られたら……!」
「え、ガチ恋?」
「無自覚?!ここに来てる女の子ほとんど太齋さん目当てですよ?」
「だから幼馴染ってウソを?絶対いつかはバレると思うけど」
「その時はその時ですよ」
「俺は公言したいんだけどなぁ」
「それは……っ」
「……んで?瑛太くんもいたけど、なに話してたの?」
「え?…あ、いや、その……」
「俺には言えないようなことなの?もっとプライベートな話?」
「ただ、瑛太の彼氏さん…つまり太齋さんのお兄さんの話をしてただけなので、恋バナですよ恋バナ!」
「……ふぅん?じゃぁ、別に俺に言っても問題ないよね?」
「いやー……そ、それは」
「それとも俺に隠し事するつもり?ひろくんはそんなに悪い子なの……?」
そう言って太齋さんは、僕の顎を掴み上を向かせる。
「な、なんで急にSモードに…!」
「ほーら、優しい言い方してるうちに早く言って」
「……っ、あ、の……その、全然疚しいことじゃないですからね?」
「ただ、あんな天使な顔して夜は瑛太が壊れるぐらいヤってるの攻めとしては優秀すぎるっていう、腐男子話をしてただけなので!」
「あーね…?あれは相当性欲強いからね」
「まあ…それで瑛太が太齋さんとのこと聞いてきて」
「へぇ、どんな話?」
「…も、もう良いじゃないですか!それより、太齋さんにお願いしたいことがあるんです」
「ん?」
「……その、えーと…だ、だだ、抱いてくれませんか?」
「は?」
「だ、だからその、太齋さんに抱いて欲しいって」
「いや、聞こえてる。え?なんで急に?」
「俺…はすっげぇ嬉しいんだけど…いいの?」
「だ、だって……このまま太齋さんに甘えてるわけにも行かないし、実践してみた方が、克服もできる気がして…!」
「……分かった。場所はどーする?ホテルか家か」
「あ、家がいい……です」
「ん。じゃあひろくん家でいい?」
「その方がなにかと安心でしょ」
「り、了解です」
「じゃ、閉店後にそっち行くから待っててね」
「は、はい……っ」
それから僕は瑛太のいる席に戻るなり太齋さんとえっちをすることになったということを話した。
「お、早速か」
「う、うん…でも、太齋さん優しいから怖くないよ」
「ま、頑張れよ」と瑛太なりに背中を押してくれた
それから暫くして、僕は先に店を出て家路に着いた。
そして数刻後、インターホンがなりドアを開けるとそこには私服姿の太齋さんが立っていた。
「お邪魔しまーす」
太齋さんは靴を脱ぎながら「ひろくん家相変わらず綺麗だね」なんて呟く。
そしてリビングに通した僕は、緊張しながらソファに座る。
すると隣に太齋さんも座ってきて
「ひろくんが好きそうな映画持ってきたんだけど、一緒に見ない?」と言ってきた。
(来たらすぐやるのかと思ったけど、案外ゆったりしてる…?)
「ひろくん何みたいー?」
「えっ、と、あっじゃあ、これで!」
「お、これ俺も気になってたやつじゃん、にしてもひろくんって人間ホラー系本当に好きだよね~」
「ふふっ、っていうか太齋さんこそちゃっかり自分の好きな青春もの持ってきてる…!」
「ホラー見たあとこれ見る?」
「どんな組み合わせですか、あははっ」
そんな会話のあと、まずホラー映画のDVDをセットし、リモコンを操作し再生した。
字幕と同時に音声が流れる。
テレビに移る廊下は薄暗く
長い蛍光灯が不規則に点滅している。
足元には古びたタイルが敷き詰められ、歩くたびに「コツ、コツ」と靴底が響く音が立体音響の如く静かな部屋に広がる。
その音はやけに大きく、空間全体に反響するようだった。
不意に音が止む。
靴がタイルを離れた瞬間、廊下の奥から微かな別の足音が聞こえ始める。
「コツ…コツ…」
――遅く、しかし規則正しく近づいてくる。
画面の中の男が音の出どころを探して目を凝らしても、画面には何も映らない。
ただ、足音だけが静寂を切り裂くように響いている。
そして、一瞬の静寂。
次の瞬間、蛍光灯が一斉に消え
真っ暗闇の中に深く響く「ギィィィ…」という不気味な扉の軋む音が耳を貫いた。
「ひっ……」
「大丈夫?」
「だ、大丈夫です、この怖さがいいので!」
そう太齋さんの方に顔を向けて
言い放った次の瞬間
画面から「ギャアアアア!!」と耳をつんざく悲鳴が上がる。
僕は驚いて思わず太齋さんの腕にしがみつき
「お、音大きすぎますって……!」
抗議するように言った。
「ははっ、ビビりすぎだってひろくん」
「……ちょ、ちょっとびっくりしただけです」
僕は太齋さんから離れると、テレビ画面を真剣に見入っていた。
暫くしてクライマックスに差し掛かり、
ホラー映画を見終わった。
「迫力凄かったですけど、その分すごい面白かった…」
「ね、めちゃくちゃクオリティ高かったよね。」
「はい…!あ、次、太齋さんの青春ものでしたよね?」
「うん。入れ替えるね」
言いながら太齋さんはテレビに近づき、ディスクを入れ替えると
再び僕の隣に座り直し、リモコンを手に取って再生ボタンを押す。
画面に映ったのは、ブレザー姿の男子とセーラー服姿の女子が一緒に登校しているような場面で。
いかにもなアオハルだ。
[ねえ、山田って好きな人いたっけ?]
[え、まあ…いるけど]
(やっぱり、いるんだ。)
[へえ、どんな子なの?]
[って、なんでお前に言わなきゃなんだよ]
[え~いいじゃん!幼馴染でしょ、それぐらい教えてよ~]
(本当は好きな人の好きな子なんて聞きたくない)
[しゃーねーな、クイズ形式なら教えてやるよ]
[やった!じゃあ質問!その子は私たちB組と同じ組?]
[うん]
[髪は短い?]
[長いな]
[えー、ロングって言ったら石橋さんとか?]
[違うな]
[じゃあなんか部活とか入ってる?!]
[あー、入ってる]
[んー…女バドとか?]
[あ、遠い]
[ええ、じゃあ体育系じゃなくて…料理部とか?]
[ビンゴ]
(私と同じ部活の子…それでロングと言ったら担当教師の先生しかいなくない…?)
[それでロングって…まさかあんた担当教師の鬼塚先生に恋してるとか?!]
[アホかお前、ちげーわ]
[えっ、だってそれ以外でロングの生徒なんて…]
[お前だろーが]
[……え?]
(私?)
振り向けば柔らかい感触に唇を奪われた────…
「幼馴染ラブコメ…好きなのに関係が壊れちゃうからって言い出せないもどかしさ…いいですよね~」
「ね、俺もこれ好き」
「幼馴染っていうと、僕たちと同じですね」
僕が言うと、太齋さんは「そうだね」と笑い
「そういえば…太齋さんが僕に好きって伝えてくれたときってどんな感じだったんですか?」
なんて質問すると
「あー……あの時は…そりゃあ迷ってたよ。好きだって言っても信じて貰えないだろうなとは思ってたし」
と太齋さんは答えた。
「でも、ひろくんを誰かに取られる前に……俺のものにしたくって」
「それで……その、告白してくれたんですか?」
「……まあね。でもひろくんは俺の気持ちになんて気づいてなかったでしょ?」
「そ、そりゃあ小さい頃から一緒で、その上女性人気の高い幼馴染から好意寄せられてるなんで普通思いませんもん」
「ふっ…まあ、今こうして一緒にいられるわけだしいいけどね」
と、太齋さんが僕の頭を撫でる。
僕はその手の温かさを感じながら、ふと疑問に思っていたことを口にした。
「あの……どうして僕だったんですか?その、ショコラティエになるための勇気貰ったって話は前してくれましたけど…」
「ひろくんだけだったんだよ、独占欲とか沸いたのがさ」
「でも、僕なんかのどこが…?」
「んー……全部かな。優しいところも好き、可愛いところも好き、ちょっと抜けてるところも好き、それに……」
太齋さんは僕の手を取りながら続けた。
「いつも小動物みたいにオドオドするのに、自分の意思持っててふとした瞬間に強く言えるとことか、なんか庇護欲が沸いたのかも」
僕は思わず赤面して俯いてしまう。
そんな様子を見た太齋さんは笑いながら
「ほんと、可愛いんだから」と言った。
そしてそのまま僕を抱き寄せて耳元で囁くように
「…ね、キスしていい?」
なんて聞いてきた。
YESの合図として目を閉じると同時に唇を奪われる。
長く深い口付けはやがてゆっくりと離れていき
互いの舌先を繋ぐ糸が切れて落ちる頃には
太齋さんにソファに押し倒されていて。
そして、太齋さんの手が僕の服の中に滑り込み、素肌に触れられる。
「んっ……」
「ひろくん、可愛い」
耳元で囁かれて思わず体が跳ねてしまう。
そのまま太齋さんの手は
徐々に上へと上がっていき
胸の突起に触れた瞬間電流が流れたかのような感覚に襲われた。
「っ……!」
「ここ、弄りすぎたかな…イチゴみたい」
太齋さんは意地悪な笑みを浮かべながらそこばかりを攻めてくる。
その度に僕は甘い吐息を漏らしながら体を震わせた。
「んっ……あっ……!」
「ひろくん、優しくするから安心して」
「は、い…」
そう言うと太齋さんは両方の突起を同時に摘まんだ。
「ん、あっ…っ」
僕は大きく喘ぎながら背中をしならせる。
そんな僕の反応を見てなのか、今度は口に含み舌を使って舐め始めた。
飴玉のようにコロコロ転がすようにしたり甘噛みしてみたりと
様々な刺激を与えられ続けていくうちに
僕の下半身にも変化が訪れる。
それを見た太齋さんはニヤリと笑うとズボンの中へと手を滑り込ませてきた。
下着越しに触れられただけで腰が浮いてしまうほど感じてしまい
恥ずかしさで更に顔が赤くなってしまう。
「太齋さ……もう」と僕が強請れば
「いいよ、直接触ってあげる」と言って
下着ごと脱がされる。
既にそこは先走りによって濡れそぼっており
太齋さんの手が触れる度にくちゅりと水音を立てた。
そして上下に動かされる度に快感が増していき限界を迎えようとした
その時、その手を止められて
アナルに指を挿入される。
「っ……!」
太齋さんの細い指が中を探るように動き回る度に、以前の感覚を思い出して
異物感と快感が入り混じり
頭が真っ白になってしまう。
暫くして慣れてきた頃を見計らってか本数が増え
バラバラに動くそれに翻弄されるがままになっていた僕だったが
ある一点を掠めた時に一際大きく身体が跳ね上がった。
その反応を見逃さなかった太齋さんは
執拗にそこばかり攻め立てるものだから堪らない。
「あっ……んあ……やぁんっ」
「ひろくんって、乳首弄られながらここ突かれるの好きでしょ?」
「そ、それは…っ」
口ごもっている間に再び刺激を与えられ始める。
今度は先程よりも強くしく動かされてしまい
呆気なく達してしまう。
「はあ……はあっ……」
息を整えていると太齋さんの顔が近づいてきて深い口づけを交わす。
歯列をなぞられ上顎を舐められる度に腰が浮いてしまう程感じてしまい
そのまま舌を絡ませ合い互いの唾液を交換しあうような濃厚なキスを交わし続けた。
そして暫くしてからようやく解放された時にはすっかり蕩けてしまっていて
もう目の前の快楽を求めること以外考えられなくなってしまっていた。
そんな僕の様子を察してか太齋さんは
「ひろくん…挿れていい?」と聞いてくるので
僕は小さくコクリと首を縦に振って、来て、と言う。
そしてゆっくりと押し広げていくように入ってくるそれにそこまでの痛みはないものの
圧迫感が凄まじく上手く呼吸が出来ない。
それでもなんとか受け入れようと必死になっていると太齋さんの動きが止まった。
「ひろくん…キツくない、?」
「だ、大丈夫です……っ」
そう答えるもののやはり苦しい。
すると太齋さんは僕の頭を撫でながら
「ゆっくりでいいから、息吐いて」と言ってくれたので言われた通りにすると
少しだけ楽になった気がした。
それがどんどんナカに入ってきて
「ね、ねえ、もう入りました…?」
「まだ、半分だけど」
「うっ、うそ…デカす、ぎて」
「あんまそういうこと言わないで…優しくしたいんだから」
「そんな…言わ…ても…っ、ふ…」
「ん、全部……入ったよ、大丈夫?辛くない?」
言いながら頬に触れて様子を伺ってくれるので
「……ん、大丈夫…です……けど」
一呼吸置いてそう言って、太齋さんの顔を見る
「ひろく…んの中、締め付け、すごいな…ちょっと馴染ませよっか」
「な……なんかここまで、届いてる感じしますね…」
お腹をさすりながらそう言うと
「そりゃ挿れてるからね」
微かに笑みを見せるから、ふと聞いてみる。
「太齋さんも、男は僕が初めてなんですよね?」
「うん、だからちょっと調べたりはしてきたよ。
どうして?」
「…凄くスムーズだから」
「緊張してるの自分だけかと思った、って?」
「…!…こ、心読まないでもらっていいですか」
「ふふ、俺だってしてるよ。ずっと抱きたかったし」
と言ってくれて、驚きと共に安心する。
「ひろくん、できるだけゆっくり動くから…少しでも痛くなったら言って?」
「はっ、はい…でも太齋さん……怖いから、手だけ、繋いでて」
「…大丈夫だよ、ずっと掴んでるからね」
確認を取られた後、太齋さんは指と指を絡めてぎゅっと僕の手を握ってくれて
離すことなくゆっくりと抜き差しを始まる。
「ふっ……っ、う」
初めは異物感が勝っていたもののすぐ薄れていき代わりに快感が生まれ始めて、怖くなる。
「だざいさ…ま、待って」
「…痛かった?」
「ちが…動くだけで、気持ちよく…て、声、抑えられな……っ」
「…っ、抑えなくていいから」
そして徐々に早くなる抽挿に比例して僕の声も大きくなる。
「あっ……あ、まっ……!」
声を洩らす度に太齋さんは嬉しそうな表情を浮かべていた。
「ひろくん、可愛い……ちょっと、早くするよ」
「はっ……ん…」
言葉が紡げなくて、コクコクと首を縦に降ると
予告通りに速度が上がり
「あっ…あ……っ、あ、ん…」
気持ちよくて、声がダダ漏れになって腰が浮く。
「…きもち…ぃ、…ん、っあ…!」
やがて、激しさが増し、パンッ!という音と共に最奥まで突かれた瞬間目の前がチカチカとして僕は達してしまった。
それと同時に中に入っているものを締め付けてしまったようで
太齋さんも小さく声を漏らすと同時に熱いものが注がれる感覚があった。
暫く余韻に浸っていた後、ずるりと引き抜かれた
そこから白濁が流れ落ちる様を見て
恥ずかしさで死にそうになる。
かと思えば今度はまた指二本を挿れられて
「っ……!?」
弱いところを集中的に攻め立てられて頭が真っ白になるほどの快楽に襲われる。
「あ、あぁっ……んあぁあっ!!」
大きな嬌声を上げて
突然の刺激に驚いて腰を引こうとしたが太齋さんにがっちりホールドされる。
「ここも可愛がってあげる」
言いながらペニスを握られると今まで感じたことのないほどの快感に襲われた。
「…はっ、ん、!やっ……まっ…あっ、あ、ん」
気持ちよすぎて顔を背けてしまい
止めようとして手を伸ばすが震えてしまい抵抗する余地もなく。
身動きが取れずされるがままになってしまう。
それどころかさらに激しく動かされたせいであっという間に上り詰めてしまう。
それを見計らったかのように愛撫する手を止められてしまうものだから
物足りなさに腰が動いてしまい自ら強請るように
太齋さんのものに押し付けてしまった。
「だっ、ざいさ…んんっ、はぁ…っ、」
「ひろくん…今自分がどんな顔してるか分かってる?」
太齋さんが、空いている片手で僕の顎を持ち上げて自分の方へ向けさせる。
きっと僕は今物凄くだらしない顔をしているのだろうと思う。
だってこんなにも気持ちいいのだから仕方がない
そんなことを考えているうちにも
太齋さんは再び動いてきて、堪らなくなる。
「あ、んっ……んぅっ!そこっ、すき、ぃ…っ」
「あーー…もう、あんま煽んないで」
耳元で囁かれて背筋がぞくりとすると同時に
太齋さんの顔が一瞬歪むのが見えた。
そしてそのまま激しく突き上げられてしまえばもう何も考えられなくなるほど気持ちよくて
ただひたすらに与えられる快楽に溺れていく。
「あっ……ああっ!もっ、らめ…!またいっちゃ……ぅうっ」
限界を訴えればラストスパートをかけるかのように腰を強く打ち付けられ
潮吹きまでしてしまった。
「はあ……っ、ぁあっ!しゅ、んんっ……!」
ビクビクと痙攣しながら見事にスプラッシュしてしまい
「…やっ、僕…」
「ひろ…今しゅんって言わなかった?」
「へ……っ、わ、わかんな…っ」
「………えろすぎ」
太齋さんも同時に果てたようで温かいものが注がれるのを感じたと同時に
そのまま意識を失ってしまったのだった。
目を覚ますといつの間にかベッドの上に寝かされていた。
隣には太齋さんがいて
僕を抱きしめて眠っているようだ。
そしてあの後どうなったのかを思い出し
しちゃったんだ
ていうか、できたんだと不思議な感覚になる。
結局あれから何回したのだろうと考えようとしてやめた。
そんなしてない、はず…!!
思い出してはいけない気がする太齋さんを起こさないように静かにベッドから抜け出そうと試みたけれど
それは失敗に終わる。
腰が痛すぎて立ち上がれない上に太齋さんの腕でがっちりホールドされているようで動けないのだ。
「ん……ひろくん、おはよう、昨日はごめんね」
寝起きの掠れた声がすぐ隣で聞こえた。
「…あ、おはようございます…え?」
「腰大丈夫?痛くない?昨日ひろくん途中で気絶しちゃったから、やりすぎたかと思って」
「え…思ったより平気みたい…です。」
と小さな声で返すと
「ここもまだ元気なんだ」と言われて乳首を下から上に弾かれて、上裸なことを認識したことに加え
なぜかまだ勃っている自分の乳首を見て恥ずかしくなり、咄嗟に手で隠す。
「…な、なんで」
「……もう一回する?」
なんて聞かれたものだから全力で拒否すると
「冗談だって」と軽く笑われた。
すると、思い出したように「それで?気持ちよかった?」と聞いてくるので
恥ずかしくなって
布団で口元を隠しながら、太齋さんの方をチラリと見て、
「あんまりよく覚えてないですけど……すっごく気持ちよかったのは覚えてます…」
そう言うと
「俺も」と言いながら頭を撫でられた。
そして暫くして、一緒に朝食の準備をしていると
ふと思い出したかのように太齋さんが口を開いた。
「ひろくんってネコの素質あるよね」
その言葉に思わず固まってしまう。
「なっ……何言ってるんですか!」と返せば、太齋さんはクスクス笑いながら言った。
「だって昨日だって、初めてとは思えないぐらい……ね?」
「そ、そんなに…っ?」
言い淀む僕に構わず彼は続ける。
「前も思ったんだけどひろくんってさ、結構Mだよね?」と言われて顔が熱くなるのを感じた。
「そっ、そんなわけ……っ」
否定しようとするが言葉が出てこない。
確かに少し意地悪をされただけで感じてしまうし
恥ずかしいことを言わされたりするのも嫌いじゃない。
むしろ嬉しいと思ってしまう時もあるくらいだ。
それを自覚しているからこそ何も言えずに俯いていると
太齋さんが追い討ちをかけるように言ってきた。
「ほら、図星でしょ?」
そう指摘されてしまうと、ますます恥ずかしくなる。
「……もう、太齋さんのばか」
そっぽを向きながらそう呟いた。
「そんな拗ねないでよ」
彼は笑って僕の頭をポンっと叩くのだから絆されてしまう。
それから朝食を済ませたあと
僕は太齋さんを玄関まで見送り
「またお店で、今度はもっとゆっくりしようね」と言って太齋さんは帰っていったのだった。