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ぇ、こんな神作見たことないっすよ、……、?? ぇやばい、ほんと好きです、…性癖にぶっ刺さった、…めっちゃ好きです、……ぇ、ぇえ、、、???? やば、ぇ、語彙力なくなる、…。。😔😔 これ、優勝でしょ、小説家なれますって、…🫵🫵🫵 りと様が小説家になったら全巻買います絶対、…
ウワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!! りと、おま、天才だぁぁぁッ!!! 最高すぎるんだが、タヒぬかと思った、、
注意!
・二次創作です。公式に迷惑がかかる行為はお辞め下さい!!
・n番煎じのseちゃんに認められなかったrnちゃんの話
・rnちゃんが自殺します
・キャラ崩壊注意
プロットをなくしたので、仕方なく供養します。
プロットが見つかったら、加筆修正する可能性有り。
観客が歓声をあげた。
兄ちゃんが口元を緩ませていた。
潔が、ゴールを決めた。
一つ瞬きすると、視界がぐにゃりと歪んだ。
会場の熱気が、俺の体を撫でる。足に力が入らなくて、そのままぺたんとフィールドの上に座り込むと、芝生のザクザクした感触が直に伝わってきた。
震える声で兄を呼ぶ。返事は無い。
鼻の奥がツンと痛んで、目頭が熱くなる。自然と涙が零れ出て、頬を濡らした。
俺が泣いていることに気がついたブルーロックの人たちが、ギョッとした顔でこちらを見ている。すぐに駆け寄られて、どこか痛いのか? 怪我でもしたのか? だなんて問いかけられた。何も答えられず、ただ涙を流し続ける。
数年ぶりに流したそれは、止まることを知らないようで重力にしたがってボロボロと落ちていき、地面に吸い込まれるようにして消えた。
滲む視界で、兄貴は俺の方を向いて立っていた。横には潔も居る。
血が出るほど強く、強く唇を噛み締めた。
兄ちゃんは、俺みたいな欠陥品の弟はもういらない。完全品の、潔がいいんだ。
それに気がついた瞬間、涙の量が一気に増えた気がする。噛み締めた唇の隙間から、小さく嗚咽が零れ落ちていて情けない。
「凛ちゃん、どうしたの? W杯優勝で喜んでるんじゃないよね? だってすごく⋯辛そうだもん」
おかっぱが、流れ続ける俺の涙を拭いながらそう言った。眉は悲しげに下がっていて、蜂蜜色の瞳は心配そうに揺れている。
やめて。これ以上優しくしないで。
ツキツキと心臓が痛む。呼吸をする度に肺がしめつけられる。
「凛」
いつの間にか近くに来ていた兄貴が、俺の名前を呼んだ。顔を見るのが怖くて、でも見なきゃいけない気がして。
恐る恐る兄貴の表情を見る。
いつもと変わらない無表情が、俺のことを瞳に映した瞬間に変化した。
「凛、お前⋯」
兄貴が目を見開く。初めて見るいつも冷静な兄の吃驚した顔。
見間違いかと思って、何度か目をまたたいてみても、兄貴の表情は変わらない。
「何してんだ、バカが」
ボソッと兄ちゃんが呟いていた言葉を、俺の耳は逃しはしない。聞こえなかったフリをして、兄貴から目線を逸らす。相変わらず涙は出たまんまだった。
目を逸らして、観客の姿が飛び込んできた。
選手の1人が、無表情で泣いている。それも、感動ではなく悲しみで。
そんな異様な光景に、観客は皆息を飲んでいた。驚きで目を見開いて、どうしたのかと訝しげな表情で、珍しいものを見たかのように写真を撮っていて。
⋯⋯⋯惨めだ。
どうしようもなく、惨めだ。
「──⋯あはは⋯っ!」
笑い声が漏れる。本当に面白い。
惨めな自分が、調子に乗って兄貴に認められると思っていた自分が、頑張ればまた仲良くなれるだなんて妄想をしていた自分が!
涙を流しながら笑う俺を見て、皆気持ち悪がっていただろうけど、もうどうでも良かった。
「⋯⋯⋯はぁ⋯」
泣き疲れて、笑い疲れて、人生に疲れて。
いつの間にか、涙は止まっていた。
「⋯凛。お前は一旦休んで、それから⋯」
「もういいよ、兄貴。」
「ごめんね」
俺が弟で。という言葉は飲み込んだ。立ち上がって、迷惑をかけてしまった人たちに一度頭を下げ、兄貴の表情を盗み見る。
困惑していた。何を考えているかよく分からない顔をしている兄貴が、明らかに困惑していた。
それからのことは、実を言うとあまり覚えていない。
早くこの世から消えてなくなりたいという思いが強すぎて。ズキズキと刺されたような心臓の痛みに、ずっと耐えていたから。
いつから俺たち兄弟の歯車が狂い始めたのだろうか。
あの雪の日、俺たちはまだ子どもで、言いたいこともキチンと伝えられない中学生と高校生で。その所為で、ここまですれ違ってしまったのだろう。
あの日、俺は自分の保身に走った。まだ幼い兄貴は碌に外国語も話せず、フィジカルだって強くなかった。そんなの、心が折れても当然だ。自分の身にあったMFになろうとするのも当然のこと。
それに、
「だから俺がミッドフィルダー、お前がストライカーとして世界一に⋯」
兄貴の話を聞かず、遮って否定してしまった。まだ兄は、俺と世界一になることを夢見てくれていたのに。
自らその夢をぐちゃぐちゃに否定して捨ててしまったのに、被害者ヅラして自分で捨てたモノに縋るなんて、馬鹿みたいだ。
次にまた大きく歯車が狂ったのは、U20対ブルーロックの試合後。
「お前の本能を引き出し⋯」
兄貴はそう言っていた。また、俺は間違えていた。
兄貴はずっと俺の事を見てくれていたのに、俺はずっと見ているフリをして目を逸らし続けている。それが情けなかった。
今回のW杯だって、潔が兄貴に認められるのも、当然、だったのかもしれない。潔はずっと、兄貴の目を見ていたから。
雪の日、兄貴が俺に言ったことに間違いは無かった。
俺はぬるくて、低脳で、ただの目障りで面倒臭い弟で、欠陥品で⋯⋯。
でも、
そんな弟でも、
少しだけでいいから、
褒めて欲しかったなぁ。
遺書を書いた。事件やら事故やらと騒がれては困るので。
お金を全て両親の口座に振り込んだ。もう使うことは無いし、ここまで育ててくれたせめてもの恩返しということで。
兄貴とよく買ってくれたアイスを食べた。もう二度と食べられることは無いから。
アイスはハズレだった。珍しい。
花を買った。澄んだ紫色をした、アイレンという花。俺の大好きな花だ。
ガードレールを飛び越えて、砂浜に着地する。
真っ暗だけれど、もうそろそろ夜明けが近いから急いで死なないと。俺みたいなのは暗い中、誰にも気づかれないように死ぬのが1番だ。
靴を並べる。
花束を隣に置く。風で飛ばされないか心配だったので、適当に拾ってきた大きい石を花束の上に置いて重石にした。
スマホを取り出して、兄ちゃんにメッセージを送る。遺書は書いたけど、それとは別に伝えたいから。
メッセージを送信し終えたら、スマホも靴の隣に置いた。もういらないから。
潮風で頬がベタつく。でもそんなの気にしていたら夜が明けるから、乱暴に皮膚を手で擦って海に足を突っ込んだ。
裸足だから、直に海水の冷たさが伝わってきた。夏とはいえ、夜中だから海の温度も冷たく感じる。
ばしゃばしゃと波を立てながら進んでいった。
ズボンの中にも海水が入り込んで気持ち悪い。シャツが体に張り付いてウザい。肩まで浸かってるから、全身が凍ってしまいそうなほど寒い。
でも、あと一歩踏み出せば消えれる。ようやく、この世界からいなくなれる。
「兄ちゃん⋯大好きだったよ」
そう言って、俺は一歩────。
目が覚め、ふとスマホを見ると、母さんや父さんからの夥しいほどの着信。マナーモードにしていたから気づかなかったが、一体何があったのだろうか。
すぐに折り返しで電話する。とりあえず、母さんにかけてみた。
母さんはすぐに出た。
「⋯⋯冴⋯っ」
明らかにただ事じゃない声色。母さんは泣いているようだった。スマホ越しに嗚咽が聞こえてくる。
「冴、あのね。凛が⋯、凛が⋯⋯っ!」
そう言って言葉を詰まらせた母さん。凛に何かあったのか?凛は無事なのか?
母さんが次に話し出すまでの時間が、数十秒にも、数十分にも感じられた。
「⋯凛が⋯亡くなったの⋯⋯」
「───は?」
なんで、だなんて言えなかった。
激しい泣き声が聞こえて、これは嘘じゃない。本当のことなんだ。と気がつく。慌ててホテルを飛び出して、母さんが教えてくれた病院に向かう。朝早かったが、運良くタクシーを捕まえられて良かった。
「○○病院まで」
「はい」
はやく、はやくと念じる。タクシーは、病院へと走り出した。
病院に着いて、金を払う。途中で看護師さんに、「走ってはいけません!」と怒られたが、構ってられるほど余裕は無かった。
「凛!!」
病室の扉を開くと、母さんや父さんが居た。2人とも目を真っ赤に腫れ上がらせていて、母さんは父さんにもたれ掛かるようにして立っている。
医者が「糸師冴さんですね。ご遺体はこちらです」と案内してくれる。でも、見てしまうと凛が死んでしまったのを認めてしまうようで、凛がこの世から居なくなったことをハッキリと身近に感じるようになりそうで。
怖くて、足が止まりかける。それでも、きちんと確認しようと医者についていった。
「⋯りん」
凛は、眠っているようだった。幼い頃に見ていた寝顔と同じ顔をしていた。
「⋯おきろよ。なんで⋯」
頬に触れると、ひんやりと冷たい感触。凛は目を閉じたままで、ぴくりとも動かない。
「⋯⋯っ⋯」
凛、愛してる。
だなんて、言うのには遅すぎた。
「⋯⋯りん⋯っ!」
ドクンと心臓が一際大きな音を立てて鳴った。その瞬間、俺は現実へと引き戻される。
は、は、と荒い呼吸を繰り返して、これが夢だったことに安堵した。⋯嫌な夢だ。
雪の日で俺は凛を突き放した。何年も経って、一緒にW杯で優勝だってしたけれど、俺たち兄弟の関係が修復されることは無い。
俺は凛にたくさん酷いことを言ってしまったのだから。
あの時の俺は子供で、サッカーで大きな壁にぶち当たっていて、どうしようもなく自分が嫌いになって。ストライカーになれない自分。ストライカーになれる凛。
凛に俺の全てを預けようとしてしまった。
凛に否定されて、ほとんど八つ当たりのように冷たい言葉を投げかけてしまった。その時、アイツは大きく目を見開いていて、罪悪感も生まれたが、それ以上に苛ついて仕方がなかった。
ごめんな、凛。こんな兄ちゃんで。
きちんと謝れずに、こうして心の中で謝り続けてる兄ちゃんで。
でも、凛。俺はお前が大好きで、ずっと褒めたくて、抱きしめてやりたくて。
凛はきっと俺を許してくれないだろうけど、俺はずっと凛を愛してる。
だから、
俺より先に死なないでくれ。
ピコン
スマホが鳴った。
手に取ると、凛からのメッセージ。
午前3時を過ぎた辺りだというのに、まだ起きていたのか。
『好きだった』
嫌な予感がぶわっと全身に広がった。
凛、凛、凛、りん、りん。
先程見た夢が頭の中を支配する。本能が凛のところへ行けと叫んでいた。
ホテルを抜け出し、家へと走る。家から近いホテルを取っていて良かった。お願いだから家に居てくれ。ただのイタズラであってくれ。
玄関の扉を開ける。凛の靴だけが無かった。
部屋を覗く。誰も居ない。
トイレを見る。真っ暗なまま。
寝室に行って父さんと母さんを叩き起して叫ぶ。
凛が、消えてしまうかもしれない。と。
両親は俺がホテルから家まで来たのに驚いていたが、冷静に話を聞いてくれた。
「何言ってるの、冴。きっと寝ぼけてるのよ」
「こんな夜中に出かけてるのは心配だが⋯凛ももう大人だ。過度に止める必要は無いんじゃないか?」
分かってる。でもそういうことじゃない。
2人が凛に電話をしているが、一向に出ない。そんな時間も待ちきれなくて、途中で痺れを切らして家を飛び出した。父さんも母さんも俺の名前を呼んでいたが、それどころじゃなくて走った。
でもどこにいるのかなんて検討もつかず、適当に走り回っていると、花屋を見つけた。24時間営業で、地域ではかなり人気で大きめの花屋。
店員とは顔見知りだった。母さんが玄関によく花を飾るために花屋に行っていたから。
「あ、冴さん。そんなに走ってどうしたんですか?」
茶髪の髪を纏めた店員は、深夜でも働いているらしい。なんでもないことのように彼女は言った。
「そうだ。さっき凛さんが花を買っていきましたよ。こんな夜中にどうしたのかと聞くと、『海を見たい』って言ってましたね。」
「うみ⋯」
一度店員にお礼を言って駆け出した。キョトンとしていたが、構わずに走る。
海。海かもしれない。
海について、ガードレールの下を覗き込む。凛とよくアイスを食べていた場所。
そこに、海と似合っていない、不自然なほど綺麗に並べられた靴と花束。投げ捨てられたように置かれた黒いスマホ。
───凛のだ。
気がついた瞬間鳥肌が立つ。
後先考えずに俺は海へ飛び込んだ。
「⋯⋯凛、起きろ。死ぬな。お願いだから」
沈んでいた凛を浜辺へと引き上げて、救急車を呼ぶ頃には、もう夜明けが始まっていた。
日の光に照らされて凛の髪が緑色に輝く。
「───にぃ、ちゃん⋯、?」
か細い声が鼓膜に届いた。
「凛⋯?」
凛の目が開いていて、ティファニーブルーの瞳が覗いている。
その瞬間、神様に本気で感謝した。それでも、低体温症などが心配だ。
「良かった⋯凛、どこか痛いところが無いか?寒かったりしないか?」
「⋯⋯これ、夢かぁ。兄ちゃんが、俺のこと心配してくれるわけ、ないもん」
「馬鹿。夢じゃねぇ」
見当違いなことばかりを言う凛の頬をぎゅっと軽く抓る。凛はゆるりと目を見開いて、苦しげに表情を歪ませた。
「ゆめ⋯じゃないの、?」
「嗚呼。これは現実だ」
「⋯⋯⋯」
なんで、と凛が零した。
「なんで⋯なんで助けたの⋯っ?なんで兄ちゃんは⋯はやく死なせてよ⋯っ!!」
泣き叫ぶようにして俺に縋りついてくる凛。思わず言葉を失って凛を見た。
「ねぇ、はやく!いやだから、もういやなの!認められないから⋯もう、サッカーしてても意味ないからぁ⋯っ!!」
「凛」
「死なせて、おねがい⋯!おねがいだから!」
「凛⋯っ」
「兄ちゃん⋯俺、もう生きるのやだから⋯ねぇ⋯⋯」
ぽろぽろと涙を流しながら訴えてくる凛。
W杯優勝した時の凛は、瞳に光なんか入っていなくて、表情全てが抜け落ちたかのような顔で涙だけをながしていて異質だった。凛が、壊れかけてると思って、その原因である俺が視界に入らないようにホテルに泊まっていた。
凛を壊したのは、凛をここまで追い詰めたのは、俺だ。
「悪かった、凛。だからそんな悲しいこと言わないでくれ」
「⋯も、やだよ⋯⋯兄ちゃん、助けて⋯」
凛の綺麗な瞳から雫が溢れ出て砂浜に落ちる。それは砂に丸い染みを作って、波で消えた。
続きません。