テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
休日。
待ち合わせ場所。
えと
「ゆあんくーん!」
(人混みの向こうから手を振りながら駆けてくる)
ゆあん
「走るな。」
えと
「だって会いたかった!」
ゆあん
「……。」
(一瞬で機嫌が良くなる)
えと
「?」
ゆあん
「何でもない。」
⸻
えと
「今日はどこ行くの?」
ゆあん
「えとが行きたい所。」
えと
「デートなのに私ばっかり決めてない?」
ゆあん
「いい。」
えと
「でも——」
ゆあん
「えとが楽しそうならそれでいい。」
⸻
ショッピングモール。
えと
「あっ!」
(アクセサリー屋さんを発見)
えと
「綺麗〜!」
(目を輝かせる)
ゆあん
(かわいい。)
⸻
えと
「これどうかな?」
(小さな花のヘアピン)
ゆあん
「似合う。」
えと
「まだ付けてないよ?」
ゆあん
「似合う。」
えと
「ふふっ。」
⸻
店員
「彼氏さん優しいですね。」
えと
「そうなの!」
ゆあん
「……。」
(少し嬉しい)
⸻
昼。
フードコート。
えと
「いただきます!」
ゆあん
「いただきます。」
⸻
えと
「これ美味しい!」
ゆあん
「そうか。」
⸻
えと
「一口食べる?」
(フォークを差し出す)
ゆあん
「食べる。」
(即答)
⸻
えと
「はい!」
ゆあん
(ぱく)
ゆあん
「美味い。」
えと
「でしょ!」
⸻
近くのカップル
彼氏
「俺、一口とか苦手。」
彼女
「えぇ〜」
彼氏
「無理。」
⸻
ゆあん
(普通に食べてる)
彼氏
「何でだよ。」
⸻
午後。
ゲームセンター。
えと
「あれ取ってみたい!」
(大きなぬいぐるみ)
ゆあん
「分かった。」
⸻
数分後。
店員
「おめでとうございます。」
⸻
えと
「取れた!」
(ぬいぐるみを抱きしめる)
えと
「可愛い〜!」
ゆあん
(かわいい。)
⸻
えと
「ありがとう!」
ゆあん
「どういたしまして。」
⸻
帰り道。
えと
「今日は楽しかった!」
ゆあん
「俺も。」
⸻
えと
「また来たいな〜」
ゆあん
「また来よう。」
⸻
信号待ち。
人が多い。
ゆあん
(自然にえとの手を握る)
えと
「?」
ゆあん
「離れるな。」
えと
「離れないよ?」
ゆあん
「念のため。」
⸻
青信号。
歩き出す二人。
えと
「ゆあんくん。」
ゆあん
「ん?」
えと
「大好き。」
⸻
ゆあん
「……。」
(停止)
えと
「?」
⸻
ゆあん
「急に言うな。」
えと
「思ったから言った!」
⸻
ゆあん
(心臓に大ダメージ)
⸻
えと
「ゆあんくん?」
ゆあん
「俺も好きだ。」
えと
「えへへ。」
⸻
人混みの中でも、ゆあんの視線はずっとえとだけを追っていた。
ゆあんにとって休日のデートは、
どこへ行くかじゃない。
えとと一緒にいること自体が一番大事だった。
休日のショッピングモール。
ゆあん
「少し待ってろ。」
えと
「うん!」
ゆあん
「知らない奴について行くな。」
えと
「行かないよ〜」
ゆあん
「約束だ。」
えと
「約束!」
(ゆあんはトイレへ)
⸻
えと
(ベンチに座って待機)
えと
「ゆあんくん遅いかな〜」
(スマホを眺める)
⸻
男A
「あの。」
えと
「?」
男A
「一人?」
えと
「違うよ〜」
男A
「じゃあ待ち合わせ?」
えと
「うん!」
⸻
男B
「へぇ。」
(隣に座ろうとする)
えと
「?」
男A
「良かったらお茶しない?」
えと
「今は待ってるから無理かな〜」
男A
「すぐ終わるって。」
えと
「でも約束してるし。」
⸻
男B
(かわいいな……)
男A
「連絡先だけでも。」
えと
「?」
男A
「友達になろうよ。」
えと
「知らない人だよね?」
男A
「これから知ればいいじゃん。」
⸻
えと
「うーん……」
(本気で考える)
男達
(いけるか?)
⸻
えと
「でもゆあんくんが心配するからだめ!」
男達
「ゆあんくん?」
⸻
その瞬間。
低い声。
ゆあん
「何がだめなんだ。」
⸻
男達
「!!」
(いつの間にか後ろにいる)
⸻
えと
「あっ!」
(ぱっと表情が明るくなる)
えと
「ゆあんくん!」
⸻
さっきまで無表情だったえとが嬉しそうに立ち上がる。
男達
(彼氏か。)
⸻
ゆあん
「待たせた。」
えと
「大丈夫!」
ゆあん
「困ってないな?」
えと
「うん!」
⸻
男A
「いや、俺達ただ話してただけで——」
ゆあん
「そうか。」
(興味なし)
⸻
ゆあんの視線は男達ではなく、えとに向いている。
ゆあん
「帰るか。」
えと
「うん!」
⸻
えと
「あ、この人達ね、お茶誘ってくれたの!」
ゆあん
「断ったか。」
えと
「断った!」
ゆあん
「偉い。」
えと
「えへへ。」
⸻
男達
(彼女にだけ甘すぎないか……?)
⸻
ゆあん
(えとの手を握る)
えと
「?」
ゆあん
「人が多い。」
えと
「そっか!」
(全く疑わない)
⸻
二人が歩いて行く。
男A
「彼氏怖かったな……」
男B
「いや。」
男A
「?」
男B
「俺達にじゃなくて。」
男A
「?」
男B
「あの人、彼女しか見てなかった。」
⸻
少し離れた場所。
えと
「ゆあんくん!」
ゆあん
「ん?」
えと
「ちゃんと待ってたよ!」
ゆあん
「知ってる。」
えと
「褒めて!」
ゆあん
「偉い。」
えと
「やった!」
⸻
ゆあんは小さく笑う。
その笑顔は、えとの前でしか見せない特別なものだった
その日の夕方。
えと
「じゃあね〜!また明日!」
ゆあん
「送る。」
えと
「大丈夫だよ?」
ゆあん
「送る。」
えと
「ふふっ、ありがとう。」
⸻
えとを家まで送り届けた後。
ゆあん
「……。」
(昼間のことを思い出す)
男A
『連絡先だけでも。』
男B
『お茶しない?』
⸻
数時間後。
男A
「今日の子、マジで可愛かったな。」
男B
「彼氏いたけどな。」
男A
「また会えないかな〜」
⸻
その時。
ザッ。
男達
「?」
⸻
ゆあん
「話がある。」
男A
「……。」
男B
「彼氏。」
⸻
ゆあん
「勘違いするな。」
男達
「?」
ゆあん
「昼間はえとがいたから何もしなかっただけだ。」
⸻
男A
「俺達、別に無理やりとかしてないだろ。」
ゆあん
「だから今ここで話してる。」
⸻
男B
「何が言いたいんだよ。」
⸻
ゆあん
「えとが困ることをするな。」
男A
「……。」
ゆあん
「嫌がってる相手につきまとうな。」
男B
「……。」
⸻
ゆあんの圧に二人とも冷や汗を流す。
⸻
ゆあん
「次はない。」
男A
「わ、分かった。」
男B
「近づかねぇよ。」
⸻
ゆあん
「そうか。」
(それだけ言って去る)
⸻
男A
「怖ぇ……」
男B
「何なんだあの人……」
⸻
翌日。
えと
「おはよ〜!」
ゆあん
「おはよう。」
(昨日のことは一切話さない)
⸻
えと
「どうしたの?」
ゆあん
「何も。」
えと
「?」
⸻
ゆあんは、えとが知らなくていいことはわざわざ話さない。
ただ一つだけ確かなのは――
えとに危険が近づくなら、ゆあんは絶対に見過ごさないということだった。
すみません!これからはこれ投稿遅くなって書き方変わります!すみません!
🥺※スランプ中

56
3,411
.fa
44
コメント
1件
ゆあんくんの「似合う」連発、全然聞く気ないのに即答で「食べる」って言うとこ、完全にえとにデレデレじゃん!😭💕 しかもナンパしてきた男たちに後から圧かけに行くの怖カッコよすぎる…「次はない」って一発で終わらせて、しかもえとには何も言わないとこがまた良い。「えとが知らなくていいことは話さない」ってスタイル、尊すぎる〜!! デートの細かい仕草一つ一つに愛情が詰まってて心温まったよ⋆⸜💕⸝⋆