ピンポーン
家にチャイムの音が響いた。先生がきた。そう思って勉強の手を止め、玄関を開ける。
「調子はどうだ?」
両手いっぱいの紙袋。あの中にはきっとクラスメイトが思ってもないことを淡々と書いたであろう、手紙が入っている。
「普通です。」
彼は毎回いらないものを持ってくる。処分に困る手紙、必要ではない会話、そして
クラスの近況報告。
いじめられて不登校な奴にそんな話をして何が楽しいのか。僕を苦しめた奴らは僕が辛い時に、体育祭やら文化祭を楽しんでいる。自分達がどんなに重い罪を犯したのかも自覚せずに。
先生はずっと何かを話しているが、聞きたくもない話が大抵、大半を占めるので適当に僕は相槌を打てば良い。
「お前も、いじめられたからってそんな大したことじゃないんだし、ーー」
「ガチャ」鍵の音だ。
「、、、、いじめ?」
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