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テラーノベル(Teller Novel)
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地は横浜。

月が奇麗な今宵、長く続いた試合は唐突な終幕を迎えた。

共食いの後、ドストエフスキーらと長い接戦を繰り返し、後に勝利を掴み取った。

探偵社の勝利となったのだ。

必然、勝利には敗北がつきもの。

敗れたドストエフスキーは捕まった。

そして福地桜痴も捕まった。

しかし、勝利の代償は大きく、多く、沢山の人が死んだ。

理不尽な死、必然だった死、仕向けられた死。

ドストエフスキーは沢山の命を蔑ろにした。

そして、ドストエフスキーが連れた命には僕たちの大切な人の命も入っていたのだった。


監獄を抜けた太宰治は僕に不敵に笑ってこう云った。

『芥川くん、前にも云ったけど私はもう君のことを認めているよ。それにもう私は君の上司ではない。故に、自分の為すべき事は自分で考えるんだよ。私はこれからこの試合の終幕を飾りに行く。そして君に最後の命令だ。中島敦と協力、及び守り抜くのだ。』

僕は太宰さんの命を守るべく、必死に生き延びた。

太宰さんにより認めてもらえるように。

でも、それを見届けてくれる人はいなかった。


太宰治は月の奇麗な今宵、月と共に漆黒の闇に消えていった。






試合=ゲーム

終幕=フィナーレ




「消え去りし貴方を求めて」改 小説版

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