ポッキーの日
🕯
「今日何の日か知ってる?」
「ごめん。そうゆうの興味無いから」
呆気なく断られてしまった。
しょうがないから他の人をあたってみようかな
「待って」
手首をギュッと掴まれる。
「どうしたの?」
「逃がさないよ。今日何の日か知らない訳ないじゃん?」
「ならどうして」
「断ったら他の人の所行くのかなって気になって。思った通りだよ。ね、早くしようよ」
「だって主役がないじゃ」
ノートンはポケットから1本のお菓子を取り出してその先っぽを口に運んだ。
「ん」
「…準備いいんだから」
お菓子は音を立てずにお互いの口の中に運ばれた。
「もっとしたいでしょ?」
そう耳元で囁くノートンはまるで小悪魔みたいだった。
「言わせないでよ」
ヒョイっと姫抱きをされてキスをされる。
「いただきます」
「どうぞ召し上がれ」
🫛
「今日何の日か知ってる?」
「そう聞いてくるってことは○○は知ってんのか」
「もちろん、それで知ってるの?」
「チンアナゴの日だろ?」
「それもそうだけど!ポッキーの日だよ」
「ポッキー?なんだそれ」
「凄く美味しいの。でも今日は特別な食べ方教えてあげる」
ナワーブに食べ方を教えるとかぁっと効果音が出るかと思うくらい凄いスピードで顔が赤くなっていった。
「……ほんとにやるんだよな?」
「嫌なら別にいいんだけど…」
「やる」
ドンっと壁に肘をつけて段々と近づいてくる美顔に胸がドキドキする。
口の中でパキっとお菓子が折れるとスっと入ってきた舌にお菓子を奪われる。
「あ…」
「うめぇな。もう一本」
「ちょ、ちょっと待って、続きは部屋でしよう?ここ皆来るでしょ」
「そうだな。俺の部屋でいいか?」
「うん。」
甘い時間はこれからだ。
⚰️
「今日なんの日か知ってる?」
「ごめんなさい、イベントの日とかよく分かりないんです。」
「ポッキーの日だよ。ポッキーゲームしたい」
「僕なんかより他の人との方が…」
「どうして他の人なの?私はイソップとがいいの。ねぇ、お願い」
「……しょうがないですね」
彼の手のひらにお菓子を出す。いつもしているマスクを外すと私の鼓動が高鳴る。
「…何か?」
「う、ううん。」
「準備できましたので」
こちらに顔を向けてくるイソップに対してドキドキしながらお菓子を口に含む。
目をつぶっているから分からないけど、顔が近づいてくるのは分かった。多分私の顔は真っ赤だろう。
パキっと小さな音が鳴ったにも関わらず舌を入れてくる。
「んっ」
ギュッと彼の服を掴むとすみませんって言いながら唇を離した。
「や、やるならベッドがいい」
「誘っているのですか?」
「イソップがやりたいなら否定はしないよ」
「行きましょう。我慢出来ません」
そう言って彼は私を抱いたまま自室に行った。
🔮
「今日なんの日か知ってる?」
「今日?か、色々あるよね。ポッキーの日かな?」
「流石だねイライ。」
「まあ王道だよね。それでどうかしたの?」
「もしイライがいいならポッキーゲームしたいなって。」
「いいよ。私でよければやってみる?」
「えっ、いいの?」
「君がやりたいなら付き合ってあげたい」
「あ、ありがとう…」
私がお菓子の先を口に含み、イライの方向に顔を向けると深く青みがかった瞳がこちらを見る。
パキパキと音を立てながら迫ってくる唇とイライの美しい瞳に胸がドキドキしてキスをされている事に気づかなかった。
少し舌が入ってきてやっと気づくことができた頃にはもう既にお菓子は無くなっていた。
「美味しかったよ。どうだったかな?ご希望に応えることはできた?」
「吸い込まれそうだった…」
「褒めてくれてありがとう」
そう言ってイライはまた布でその宝石を覆ってしまった。
好きな子が振られちゃった
🤹
「私ジョーカーさんに告白するって決めたの。」
「…いいんじゃない?応援してるよ!」
そう言って廊下を走って行った彼女が今まさに泣きながら帰ってきた。
「ジョーカーさんに振られちゃって、」
膝から崩れ落ちる彼女を優しく支える。
「ねぇ、僕だったらそんなことしないよ?僕にしちゃおうよ。絶対幸せにするから」
🎨
「私ホセさんに告白するって決めたの。」
「ふーん」
「興味無さそうだね」
「興味無い」
「頑張ってくるから、でも振られる前提だよ」
よし、と意気込みをして僕を置いていった。
少し時間が経ったくらいにコンコンとノックがあった。
「何?」
下を向いている彼女を見て直ぐに悟った。
振られたんだな 最低だと思うかもしれないけど嬉しかった。僕は彼女が好きだから。
「分かったでしょ?僕の方がいいって」
⚰️
「私ガンジくんに告白するって決めたの。」
「そうですか。頑張ってください」
「応援してくれるんだね。してくれないのかと思った」
「…勇気がいることですから。」
行ってくると何となく冷たい目で彼女の背中を見送った。しばらくするとひくひくと鼻をすする音がした。涙を拭いながら彼女が戻って来たのだ。
「…振られちゃった。」
無理やり笑顔を作る彼女を抱きしめた
「私でいいのに。赤の他人を好きになるからそうなるんですよ」
⛓️
「私アルヴァさんに告白するって決めたの」
「付き合えるといいね、応援してるよ」
私は行くよと彼女に伝えて部屋に戻る。
本当は私のものにしたいのに
「……るよ」
何か声が聞こえて後ろを振り向くと目に涙を溜めた彼女がいた。それと同時にいつもの頭痛に襲われた
「ルカ!」
そう言って私のことを優しく撫でてくれる彼女
「私の事を分かってくれるのは君だけなんだ」
🧲
「私オルフェウスさんに告白するって決めたの」
「ふーんそうなんだ。なら彼のとこ行ったら?」
「…嫉妬してる?」
「してないけど?そんな事で嫉妬なんてしない。僕にしとけばいいことだよ」
頑張るから 言って走っていった彼女を見て直ぐにぐちゃぐちゃにしたい感情が渦巻いた
ぐずぐずと鳴き声が聞こえて直ぐに部屋を飛び出して彼女を抱いた。
「僕にしとけばいいって言ったでしょ?」
🫛
「私ウィリアムくんに告白するって決めたの」
「そうかよ。頑張れよ」
「応援してくれるんだ、なんか勇気出たよ」
少し嬉しそうな表情をしてアイツの所へ行った
俺だとそんな物足りなかったか?一方的な片思いだったのかよ
その場でモヤモヤする感情と付き合っていると○○が帰ってきてしまった。
「…振られちゃった」震える声で俺に擦り寄ってくる○○の背中に手を回した。
「…ごめん、こんな」
「なあ、俺じゃだめなのか」
📮
「私アンドルーくんに告白するって決めたの」
『本当ですか?応援してます。頑張ってください』紙にかいて彼女に渡す。
「ありがとうビクターくん。1番に報告するね」
そう言って行ってしまった。
ワンとウィックが鳴く。
「……大丈夫、だよ」
ウィックは僕の目に溜まった涙をぺろぺろと舐める
「振られちゃったよ、約束通り1番に伝えに来た」
「……あ、の」
僕なんかがいいのか。そう思いながら小さな体を抱き寄せる
「……僕じゃ、だめ…ですか」
⚔️
「私フロリアンくんに告白するって決めたの」
「応援してますから早く彼の元へ行ってあげなさい」
「ほんと、ありがとう」
そう言って彼の元へ走っていった。
ねぇ、姉さん。私はどうするべきだった?
愛する彼女を手放すのはやっぱり駄目だったでしょうか。
「リチャード。私」突然のノックに少し驚いて
「どうぞ」と彼女を中に入れた。
「…振られちゃったの、他に好きな人が居るって」
「辛かったですね。でも私なら貴方を愛しているし護ってあげられます。私にしませんか?約束します。絶対離さないと。」
さむい
🧲
今日の試合は私とノートンとエミリーさんとナワーブさん。
「今日寒いね、君は暖かそうな格好してる。」
「そうだね、でもなんで着いてきてるの?」
「1人で解読するのは寂しい」
「私じゃなくてもいいんじゃ…」
「あーあー寒い寒い。そのマフラー、一緒に使いたい。いいでしょ?」
「えっちょっと!」
1人で解読に向かっているとノートンが着いてきて挙句の果てにマフラーを一緒に巻くことになってしまった。まあ付き合っているから嫌では無い。でもみんなに見られるのは少し恥ずかしい。
「イルミネーション、今度公共マップでやるらしいから一緒に見に行こう。君と一緒に見たいんだ。」
「あ、あのさ」
「何?」
「わがままなんだけど」
「言えば?」
「2人だけで、見たい。なんて」
「いいよ。貸切にしよう。イルミネーション見た後はホテルね」
「そこまで言ってない!」
ノートンは私の顔を見ながら頭をポンと叩いた
「マティアスくんいる?」
「…丁度今ルイが寝たところだよ。」
「マティアスくんからお泊まりを誘ってくるなんて珍しいね、私すっごく嬉しかったよ」
「…恋人みたいなことあんまりしてなかったから…あ、あと○○さんともっとやりたいことあるし…」
色々話をして寝ることになった。
布団に入ってあとは目を瞑るだけ。もう終わっちゃうんだ。
なんだか寒くて寝付けない。
「寒くて寝付けないの、くっついてもいい?」
「おいで」
寝ぼけてるのか寝返りをうちながら私の背中に優しく手を回す。
トントンとリズムある叩き方は段々と眠気を誘う。
「大丈夫」
そう薄い声で呟くマティアスくんはなんだか私が思っているよりもずっとずっと大人に見えた。
「大好き」
私が抱き返すとマティアスの表情が少し柔らかくなった気がした
「おーい○○ちゃん!」
手を振って視界に現れたのはフロリアンくんだった。
「お待たせ、待ったかな?」
「ううん、待ってないよ。今日すごく楽しみにしてたの。早く行こう!」
「そうだね、でも少し寒くない?大丈夫?」
そっと手を繋いでくれるフロリアンくん。
顔が赤くなるのを感じて少し下を向くと
「可愛すぎ、今日僕の家おいでよ」
「ま、まだデート始まったばっかりだよ…!」
「忘れた、最初はデートを思う存分楽しんでその後僕の家でいいかな?」
「フロリアンくんの家に行くのは決まりなんだね」
「お泊まりだからね!パジャマも下着もあるよ」
「なんで下着まであるの!?私サイズ教えてないし…」
「この間ヤったとき大きさ見てに何となくで買ってきた」
「よく一人で行けたね…」
若干引き気味な私を優しく抱きしめる
「それくらい君のことが好きなんだ」
耳元で囁かれてへなへなになりながらフロリアンくんに掴まる。
「ばか」
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