テラーノベル
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朝から大騒ぎになったせいで、結局たっつんが布団から出てきたのはかなり後だった。
「……もう顔見れへん」
「いや無理無理、朝のあれは反則」
「“まだいる……よかった”はヤバいって!」
メンバーたちはまだ笑っている。
たっつんはテーブルに突っ伏したまま動かない。
その横に、じゃぱぱが何食わぬ顔で座った。
距離、近い。
「お前なんでそんな平然としてんねん……」
「んー?」
じゃぱぱは少し考える。
「嬉しいから?」
「その返答やめぇ!」
また顔が熱くなる。
すると向かい側のもふがニヤニヤしながら言った。
「じゃぱさん、付き合ってから急に彼氏感強くなったよね」
「確かに」
「前より距離近い!」
「前から近かったけどな〜」
なおきりまで頷いてる。
たっつんは頭を抱えた。
「頼むから観察やめてくれ……」
でもその瞬間。
じゃぱぱが当たり前みたいに、たっつんの髪についた寝癖を直した。
空気停止。
「「「うわぁぁぁぁ!!!」」」
「なに今!?!?」
「自然すぎる!!」
たっつん本人も固まってる。
じゃぱぱはきょとん。
「え、変だった?」
「変とかじゃなくて!!///」
たっつんが真っ赤になって叫ぶ。
するとじゃぱぱは少し笑って、
「寝癖ついてたから」
と言った。
その声が優しすぎて、たっつんは何も言えなくなる。
周りはもう限界だった。
「朝から糖度高い!」
「見てるこっちが照れる!」
⸻
そのあと撮影会議準備が始まっても、空気はずっとおかしかった。
というか、主にメンバーがおかしかった。
「はい、席ここねー」
案内された場所。
当然のように隣同士。
「絶対わざとやろ」
「何のこと〜?」
全員目を逸らす。
たっつんがため息をつきながら座ると、隣でじゃぱぱが小さく笑った。
「まあ、俺は嬉しいけど」
「っ……!」
またそれ。
しかも今日は、じゃぱぱの距離感が妙に自然だった。
ペットボトル渡す時も近い。
画面確認する時も肩が触れる。
笑うたび、たまに目が合う。
そのたびにたっつんの心臓が死にそうになる。
撮影中。
みんなでゲームしていた時だった。
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「うわ、たっつんナイス!」
じゃぱぱが勢いで肩を抱いた。
数秒停止。
「……え」
じゃぱぱも固まる。
でも周りは止まらない。
「「「ぎゃぁぁぁぁ!!!」」」
「今抱いた!!」
「無意識!?」
たっつんは一気に赤くなる。
「お、お前急に何してんねん!!」
じゃぱぱは珍しく少し慌てた。
「いや、その……普通に嬉しくて」
「普通ではない!!」
周りは机叩いて爆笑してる。
のあなんて涙出るくらい笑ってた。
しかし。
じゃぱぱは数秒黙ったあと、小さくたっつんを見る。
「……嫌だった?」
その聞き方がずるい。
たっつんは一瞬詰まってから、視線を逸らした。
「……嫌ちゃうけど」
静止。
「「「うわぁぁぁぁ!!!」」」
「公式供給!!」
「もう甘すぎる!!」
たっつんは頭を抱える。
その横で、じゃぱぱは嬉しそうに笑っていた。
そしてぼそっと。
「よかった」
その声が思った以上に優しくて。
たっつんはまた何も言えなくなる。
すると、うりがニヤッと笑った。
「もうさ、お前ら今日ずっと顔見合わせてるやん」
「確かに」
「付き合いたてって感じ〜」
「やめろぉ!!」
たっつんが叫ぶ。
でもその瞬間。
じゃぱぱが机の下で、そっとたっつんの手に触れた。
びくっと肩が跳ねる。
誰にも見えない場所。
軽く指先が絡む。
たっつんが慌てて横を見ると、じゃぱぱは普通の顔で画面を見ていた。
でも口元だけ、少し笑ってる。
「……お前なぁ」
小さく睨むと、じゃぱぱがこっそり囁く。
「彼氏だから、ちょっとくらい」
心臓が完全に終わった。
たっつんは片手で顔を覆う。
その様子を見たメンバーたちは、
「また何かあった!?」
「今絶対なんかした!!」
と大騒ぎ。
でも二人だけは、机の下でこっそり手を繋いだままだった。
続くー
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あかんもう天才死にそう