16日目
人殺しにはならなかったわ。
…まぁ、自由が1番だものね。
はぁ、今回も失敗したのなら…いつ成功するのかしら
……今日はあの子は来なかった、…まぁ、そうよね…大切なお友達にでも止められたんでしょう
奏
『もう、いつまで続ければいいの…?』
静かな病室に私の泣き叫ぶ惨めな声が響く。
『私だって、分かってる…演技を人格にしちゃえば良い、って思ったけど……そんなの無理だって事ぐらい、!!』
涙が頬を伝う。
ポロポロと目から零れる雫はベッドに染みて
大きな水溜まりとなる。
『……ぁ、そうだよね…分かってた、』
『皆を消したいのなら、私が消えればいいって事ぐらい……、』
ベッドから立ち上がり、窓を開ける。
暖かく優しい風が私の頬を撫でる。
『……でも、まだ…』
優柔不断な所、悪い所だよね
なんて思いながら私は窓を閉めて、 病室の扉を開ける。
目の前に居る貴方は驚いた表情をしている。
『……話したい事、あるんだよね、』
もう、覚悟を決めた。
” 人格 ” としてじゃなく ” 素 ” で話す。
安堵した表情を見せる貴方の手を取って、
私はまた屋上へ向かった。
コメント
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仮面よさよなら…? どうしよう、本当に奏ちゃんが壊れちゃう