テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

学園祭の後夜祭。

クラスのみんなは花火や打ち上げで盛り上がっていた。

その中で、京介は人混みから抜け出し、ひっそりと校舎裏に座り込んでいた。


「……はぁ、疲れた」

京介がため息をついた瞬間、背後から声がする。


「京介、やっぱりここにおったか」

振り返ると、匠海が缶コーヒーを二つ持って立っていた。


「……なんでわかんだよ」

「弟のことや。探せばすぐや」

そう言って、匠海は隣に腰を下ろす。


匠海がコーヒーを差し出し、京介が受け取る。

その瞬間、指先が触れ合い、京介の体がピクリと震えた。


「……手、冷たいな」

匠海は京介の手をそのまま包み込む。

「おい……離せ」

「いやや。……今は離したくない」


京介の胸が高鳴る。

(……やべぇ、こんなとこで……)


花火の音が遠くで鳴り響く。

校舎の影に隠れ、二人は自然と顔を近づける。


「京介……俺な、ずっと今日みたいな瞬間を待ってたんや」

「……バカ。言うな、そういうの……」


匠海の吐息が頬をかすめ、京介は思わず目を閉じた。

唇が触れ合った瞬間、世界の音が遠のく。


京介は小さな声で呟いた。

「……これ以上、したら戻れなくなるぞ」


匠海は京介の耳元に囁く。

「戻らんでええ。俺はもう、京介しか見えてへん」



匠海の手が京介の首筋に触れ、京介は息を呑む。

「っ……匠海……」

二人の体は自然と寄り添い、互いの体温を確かめ合うように近づいていく。


京介の頭に理性がよぎる。

(ダメだ……ここ学校だぞ……)


でも、匠海の腕の中はあまりに心地よく、もう抗えない。

「……っ、ほんとにバカだなお前……俺まで、おかしくなる」


匠海は微笑み、京介の唇を再び塞いだ。

この作品はいかがでしたか?

4

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚