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次の日の朝。
校門の前に立つHyeheheは、制服のポケットに手を突っ込んで、口元にニヤけを浮かべていた。
「……さて、今日も派手にやるか」
彼の手には、こっそり仕込んだ”イタズラグッズ”。水風船、こっそり変えた黒板の文字用のチョーク、Hoolaの教科書に差し込んだ謎のメッセージカード……。
そのひとつひとつに、彼なりの「好き」のニュアンスが込められていることに、本人だけが気づいていない。
教室に入ると、Hoolaはすでに自分の席でノートを開いていた。だが、そのノートの間に挟まっていた“ピンクのメッセージカード”に目を留めた瞬間――
「……はぁ!?」
ばっちりハートのスタンプ、そして手書きの文字。
『今日のいたずら、君から仕掛けてみない?
by 誰かさんより★』
「ちょっとぉ〜〜!?なにこのイタいメッセージっ!!でもなんか……ニヤける〜〜〜!!!」
顔が真っ赤になったHoolaが、わざと咳払いしてごまかす。
背後で聞き耳を立てていたPompomが小声で囁く。
「……キタキタ、hyeheheからのラブ攻撃♡」
「へへ〜、これに気づかないとか鈍感すぎ〜」とRoobaがニヤニヤ。
「そろそろ反撃しなよ。黙ってるとマジで持ってかれるってば」とTootooが、急に真顔で口を挟んだ。
Hoolaは机に肘をついて、遠くの窓の外を見た。
「……よーし。やったるわ」
その目はいつものいたずらっ子の輝きを取り戻し、どこか”覚悟”を決めたようにも見えた。
⸻
放課後、Hyeheheは中庭のベンチでCherubbleと話していた。
「でさ、アイツの反応見た?」
「ん〜……顔真っ赤だったよ?ぷふ、面白すぎ……」とCherubbleは眠そうな目を細めて笑った。
「そろそろ決めちゃえば?好きなんでしょ、hoolaのこと」
「は?……バカ、んなわけあるかっての」
「うそつけ〜〜〜〜」
隣から急にHumbugが割って入る。
「お前のイタズラ、もはや好きな子にしかやらんやつじゃん」
「うるせー。……俺はただ、面白いからやってるだけだっての」
そう言いながらも、Hyeheheの目はどこか焦っていた。
本当はわかっている。
彼女が他の誰かに奪われるなんて、考えたくもないってこと。
⸻
その頃、Hoolaはこっそり保健室に侵入していた。
「ふふ〜ん♪……っと、この箱をこうしてぇ……っと。これで完璧っ!」
hyeheheのロッカーに仕掛ける”逆襲イタズラ”を計画中なのだ。
「ハートの紙切れが飛び出すとか、可愛すぎでしょ〜〜!……でも、うちのこと、どう思ってるんかなぁ」
ぽつりと漏らした声が、自分でもびっくりするくらい本気だった。
⸻
放課後、誰もいない廊下でバッタリ会う2人。
「……お前、保健室でなにやってた?」
「え〜〜!?なんでバレてんの!?てかちょっとどいてよ〜!アイツ来る前に仕掛けときたかったのにぃ!」
「“アイツ”って誰?」
「……知らない。べつに誰でもよくな〜い?」
睨み合う2人。でも、その距離はあと数歩でぶつかりそうなほど近かった。
「……お前、赤い顔してるぞ?」
「へっ!?うそっ!?な、なんでそっち見てんのよ!!」
「ふっ……バカだな、お前」
「なにがよぉ〜〜!!」