テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#ご本人様とは一切関係ありません
ゆの
156
来
344
会議が再開する。
らん「じゃあ、次の配備についてーー」
いるまは資料をじっと見つめた。
声が聞き取りづらい。
それでも周りの話を途切れ途切れに拾っていく。
らん「……いるま?」
「ん?」
突然名前を呼ばれて、顔を上げる。
らん「さっきの件、いるまはどう思う?」
「…..あー」
一瞬、答えが出てこない。
「……いいんじゃね?」
なつ「またそれ?」
「うるせぇな」
なつ「だって今日ずっとそれじゃん」
「別にいいだろ」
いるまは資料に視線を戻す。
本当は、何を聞かれたのか分からなかった。
でも、聞き返したくない。
みこと「まにき、疲れてる?」
「疲れてねぇよ」
こさめ「でも今日、いつもより静かじゃない?」
「気のせい」
すちが黙っているまを見つめる。
すち「……そっか」
それ以上は聞かなかった。
会議が終わる。
らん「今日はここまで。みんなお疲れ」
「おつかれ」
みんなが部屋を出ていく中、いるまだけが残った。
誰もいなくなったのを確認してから、資料を見直す。
「…..全然わかんねえ」
聞き取れなかった部分を、一つずつ確認していく。
それでも誰かに聞こうとはしない。
「……自分でやればいい」
そう呟いて、いるまは一人で作業を続けた。
コメント
3件
読ませていただきました……第2話、とても丁寧にいるまさんの内側が描かれていて、ぐっと来ましたね。聞き取れなかったことを隠して「いいんじゃね?」と流す場面、心がチクッとしました。周りが気にかけてくれているのに、素直に頼れないもどかしさ。特にすちさんの「……そっか」が優しくて、余計に切ない。誰もいなくなってから資料を確認し直す姿に、彼の孤独と頑固さがにじみ出ていて、続きがすごく気になります。お疲れさまです、kさん。