注意事項
・fwak
・空想りすなー
fw→「」 ak→『』
『──っし、今日はふわっちと俺でゲームやっていきまーす!!』
いつも通り。
そう、三枝明那にとっては、いつも通り。
楽しそうに笑って、煽って、ゲームで盛り上がって、
『ふわっち!やばいってこれ!!』
「あきにゃマジで神プレイ!!」
そんな風に無邪気な顔で名前を呼ぶ、そのたびに。
不破湊の胸の中では、何かがじくじくと疼いていた。
──“好きだ”なんて言えるわけない。
だって明那は、俺のこと、ただの友達だと思ってる。
同じ事務所の、仲のいい、コラボしやすい、ツーカーの“相方”。
それだけだ。
でも今日。
『なーふわっち、俺、恋愛相談されると焦るんだよねー。俺にそんなん無理だって』
そんな何気ない明那の言葉に、
不破は思わず口を開いた。
「……俺はさ、明那が誰かに取られるの、無理かも」
『…………え?』
「取られたくないって思っちゃってんの。……友達の範囲、超えてんだろな、俺」
一瞬、配信画面がしん……と静まり返った気がした。
コメント欄がざわつきはじめる。
【え?】【今の…何?】【ふわっちの声、マジだった】
明那は、キョトンとした顔をしたまま固まっていた。
それが余計に、胸に刺さる。
「……ごめん、今のは、忘れて」
『いや、ちょ、ふわっち……それ、配信中……』
「わかってるよ」
わかってて、言った。
我慢なんて、できなかった。
目の前で笑って、無防備に俺の隣に座って、
『ふわっちしか無理〜』とか言って、
“それ、恋人に言うセリフだろ”って何度も思わせて。
でも明那にとっては、全部“友情”なんだ。
俺だけが、勝手に苦しくなってる。
『……ちょっと待って、今の話、配信終わってからちゃんと聞く』
「聞いて、どうすんの?」
『わかんねーよ、でも、放置できるわけねーだろ……!』
画面越しに、視聴者も固唾をのんで見守っている。
“放送事故”にしては、あまりにも切実な空気。
不破がぽつりと呟いた。
「……お前ってさ、本当に罪な奴だよ」
コメント
2件
えまじで好きすぎるけど怖い怖いたすけてくれ!!!!!更新たのしみにしてます!!