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マジで良すぎました! 私は恋人とかと無縁な人生を歩んできたのでティラミスやマカロンにそんな意味があったなんて知りませんでした!rimnのこの後の続きもちょっと気になります🤭
注意事項
※rttt、rimn要素あり
※kgt友情出演
本番描写はありません。日常寄りです。
ttの一人称は今回俺です。ずっとtt視点で進んでいきます。
またあくまでrtttメインですが、最後におまけのrimnがあります。5000字強です。
ここから伏字なし
🤝「うがぁぁぁー!!!何だこれ」
〜〜〜〜〜〜〜
今までの人生でバレンタインだなんて卑劣な催し物に円もゆかりも無かった俺───佐伯イッテツだが、パートナーができ、やっとこの行事にあやかれるようになった為お菓子作りに励んでいるのだ。
…というのは建前で、本当はリト君が居るにも関わらずバレンタインに何を渡す気もない俺にマナ君が「そんなんじゃリト取られてまうで?」と釘を刺してくれたのだ。おまけに僕が
「何渡せばいいかな?コンビニのチョコはダメ?」
「ダメやないけどせっかくなら手作りがええと思うけど」
「手作りか…石のコチュジャンがけは作った事あるけど…あ、スモアは?アル○ォートとマシュマロ買えば簡単に出来るし」
「……相談してくれて良かったわ。俺が今日からみっちり作り方教えたるから、マカロン。リトに渡すで」
何故マカロンなのか、スモアは採用されなかったのかを聞くと、「お菓子の意味ぐらい知っておいた方がええで!?!良かったわーリトにマシュマロ渡す事にならんくて…」とため息をつかれてしまった。お菓子の意味はまだ調べていない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
という事で、現在マナ君宅で試作をしている。が…、眼前にはかろうじて丸い形をした岩々がいくつも焼きあがっている。
🐝「あー、やっぱ駄目やったか…マカロナージュの時点で生地全然垂れて来んかったもんな」
🤝「え…?駄目って分かってて焼いたの?」
🐝「だって焼かんと食べられへんやん!まぁ焼いてもマカロンとは程遠い石になってしもたけどな。でもテツは食べ慣れてるやろ?」
そう言って焼きあがった石をひとつ手に取り、顔を歪ませ奥歯で噛み切って食べたマナ君。僕の耳にはまるでせんべいでも食べているのかと思う咀嚼音が届き、視界にも彼がマカロンを食べているような情報は受信されない。むしろカラフルに着色されたせいであの昔ながらの石の形をしたチョコレートを食べてるように見えるまである。
🐝「うん。まぁこれは後々テツが食べるとして、反省生かして作り直そうか」
🤝「どぅえぇ!?もう1回作るの!?1回でも結構時間かかったよね?」
あんなに可愛らしい見た目をしておいて、様々な粉の軽量に始まり、卵白を泡立て着色し、絞り出した生地を乾燥させ、それから焼きの作業にに入ると余裕で3時間はかかるのだ。まぁ俺の手際が悪いのもあるかもしれないが。それで出来上がったのがあんな岩じゃ割に合わない。
🐝「でもこのままやと岩の詰め合わせパックをリトにあげることになるで?」
🤝「それは…困るけど、」
🐝「材料あるんやし、後日ったってまた予定合わせんの大変やし、今やるしかないやろ?」
🤝「…はい。やります」
🐝「もー俺がテツをいじめてるみたいやんか…」
まぁだいたい合ってなくもないと言いそうになったが、「俺だってライに渡すお菓子練習したいのに」とこちらの心臓が潰れるほどの罪悪感を頂いた為抑えた。
…友達にこんなに協力してもらってるのに、俺は本当に泣き言ばかり言って情けない。両手で頬を叩き、やる気を込める。
🤝「ごめん。俺もちゃんとやる。成功させるよマナ君!!」
🐝「…!おう!!その意気や!!手作りは気持ちがいっちゃん大事やねんから!!」
3 hours later…
目の前にはさっきよりも柔らかくなった岩がある。
マナ君の咀嚼音もマカロンの物らしくはなったようだ。見た目は岩だが。
🐝「うーん。マカロナージュ不足やね。味と食感はほとんどマカロンやし次は成功する…ってテツ!?!」
あまりにも代わり映えしない岩々の景色か、自分のお菓子作りの腕への落胆か。おそらくただ立ちっぱなしで疲弊しただけだが、俺は床に膝をつき放心状態の21歳+∞と化した。
別日
🐝「よっしゃ!今日こそ絶対成功させるで!!特別ゲストも居るしな!!」
💡「いぇーいお菓子食べれるって聞いたから来ちゃったー!」
マナ君がまさかのライ君に声をかけ、甘々熱々カップルの隣で試作2回目を行う事になった。でもマナ君は俺の為にわざわざ時間を割いてくれている訳だし、恋人と居る時間を削ってまで俺に時間を割かれるのは気が引ける。むしろこの方が罪悪感が薄まるので有難い。
🤝「ライ君ほんとごめんね…マナ君を長々借りてしまって…」
💡「いいって!俺は食べる専門だし、マナはオリエンス大好きだからね〜好きなだけ尽くして貰いな〜」
🤝「おぉ…これが正妻の余裕…」
🐝「どっちかって言うと正夫…って//もう!!テツもあんまふざけんで!!ほら作るで!!」
ライ君はマナ君家をまるで自分の家のようにしてくつろいでおり、俺がずっとマナ君の横に立って居るのに少しも心配する様子がない。余程マナ君を信頼しているのか、俺に奪われる訳無いという自信があるのか(それはそれで複雑だが)、楽しそうにスマホを弄っている。
作り始めて30分程経った頃、マナ君家のインターホンが鳴る。
💡「あっ!俺出る〜多分カゲツだから」
🤝「えっ?カゲツ君も呼んだの?」
🐝「あぁ気遣いありがとうな。イッテツが気まずくならんよう呼んでくれたんやろライ?」
💡「え?違うよ失敗した時に俺でも食べ切る自信ないからさ、生贄増やしとこうかなって思って」
平然とそう言ってのけたライ君は玄関を開けに行く。そして案の定現れたのはいかにも休日を満喫していたであろうラフな格好をしたカゲツ君だった。
🥷「なんや急に呼び出して。しかもマナん家やん…ってえ?さいきも居るん?」
🐝「何にも説明しとらんのかい」
💡「あーかくかくしかじか〜」
🥷「なるほどな。さいきー食えるもん作ってなー。石はさいきしか食えんぞー」
そう言い残しライ君とカゲツ君はリビングでゲームをし始めた。あまりにも自由すぎる空間に呆れとも楽しさとも言える笑みが零れる。
ちなみにマカロン作りも佳境に入り、もうあとはオーブンで焼くだけとなった。
🐝「今回はえぇ感じなんやない?あとはピエがちゃんと出来ればええけど。」
🤝「疲れたー…でもこの間作ったから今日はスムーズだったね!」
🐝「せやな〜テツの成長が真近で見られて俺も嬉しいで。リトに喜んでもらえるとええな。」
🤝「うん。あ、そういえば」
俺はマナ君がライ君に何を渡すのか聞いていなかった為、リビングにいる2人に聞こえないよう小声で質問する。マナ君はちょっと頬を染めてスマホで何かを検索している。
🐝「色々作ろう思ってるんよ。可愛いカブトムシの形したキャンディーとか、あと簡単やけど美味しいティラミスとかな!」
🤝「おおーオシャレだね〜」
🐝「マカロンも充分オシャレやろ!てかテツはマカロンの意味調べたんか?」
俺が横に首を振るとマナ君はため息をつきながらも教えてくれた。
🐝「あんなぁ、本命であげるお菓子と、義理であげるお菓子の相場があんねん。例えば最初にテツがあげようとしたスモアに入ってるマシュマロ。これは諸説ありやけど「あなたの事が嫌い、忘れたい、断りたい」って意味があるんよ。ちなみにスモアのクッキー部分も「友達でいよう」って意味やで。まぁこんなに気にし過ぎる必要もないけど、リトは意外とこーいうのちゃんと知ってる奴やから。気ぃつけや」
🤝「あっぶねぇ…俺バレンタインに別れようって言うような存在になりかけてたって事!?感謝すぎるよマナ君…」
🐝「ちなみにマカロンは本命といえばのお菓子やな。「特別な人」って意味や。あとチョコは「あなたと同じ気持ち」って意味やから、王道やけどええ贈り物になると思うで」
🤝「ありがとう…とりあえず俺は誰からも本命を貰ったことがないのはわかったよ。」
🐝「寂しいこと言うなや…今はお互い相手居るんやし」
🤝「ちなみにマナ君が作るキャンディーとティラミスはどういう意味なの?」
さっきよりも顔を赤くしたマナ君は「それ聞いちゃうん?//」とあからさま恋する乙女のような表情をする。
🐝「いや…まぁキャンディーは、そのまま…「あなたが好き」って意味で…。ティラミスは「私を元気づけて」って意味だから、その…//ちょっとお誘いみたいになったりせんかなぁって期待してて…」
🤝「どぇえ!?!何だそれちょっとマナ君!!君って奴は本当に!!」
俺のオーバーリアクションにライ君達がこちらを振り向く。マナ君に口を押さえられて俺も謝った。
🐝「そんな大きい声出すなや!!気づかれるやろ…//」
🤝「ごめんマナ君…!あまりにも君がやり手だから驚いちゃって…。でもライ君、気づくのかな…?みんなマナ君ぐらいお菓子の意味に詳しいの?」
🐝「まぁ、それは運次第やな。気づかれないかもしれんけど、それはそれでええねん。俺の作った美味しいもん食べてくれるライが見れれば幸せや」
🤝「君ってやつは…」
恋人らしくも、前提としてある、どこまでも美しい2人の信頼関係に感嘆の声が漏れる。僕もリト君とこんな関係が築けたらなぁなんて思いながらオーブンの中を覗く。売り物と言われても素人目には分別がつかない程美しいフォルムをしたマカロンがそこにはいた。マナ君にも声をかけ、2人で覗き込み、思わずハイタッチをした。ライ君とカゲツ君が匂いに釣られてこちらへ来た所で、丁度焼きあがりを伝える電子音が響く。この間とは打って変わって宝石のようにも見える美しい光景が目の前に広がった。
🐝「テツ…!大成功やな!!」
🤝「うんっ!ほんとマナ君のお陰だよ〜!!」
🥷「なんや上手いやん作るの。これ僕も食べてええん?」
💡「んーやっぱり俺だけで食べきれそうだから帰っていいよカゲツ」
はぁ?!ふざけんなよ伊波ぃ!?とカゲツ君は叫び、ライ君をポカスカ殴っている。もちろん待っててくれた2人と、師匠であるマナ君にこの試作品はあげるつもりだ。
リト君に渡す分はちゃんと一人で作ろう。
最高の友人達のお陰で自信がついた俺は、人生で初めてバレンタインを心待ちにしている。
〜〜〜〜〜〜〜
🤝「リト君…!あの…ち、ちょっと渡したい物がありまして…」
2月14日。決戦の日。お互いに任務が終わり、僕の家寄ってもらった所で冷蔵庫からラッピングしたマカロンを取り出した。ラッピングは昨日アジトにて急遽マナ君にやってもらった。
🌩「え〜なになに?wもしかしてバレンタイン?」
🤝「そうだよ。そうでもなきゃ俺が手作りなんてする訳ないんだから…。っていや!?あの!き、君が望むならそりゃいつだって手作りぐらいしますけど…っていうか何だよ…何でずっとこっち見てるの…」
机には俺の努力の結晶である宝石のようなマカロンがあるにも関わらず、彼はずっと俺の方を見て呆れてるのか笑ってるのか分からない顔のまま頬杖をついている。
🌩「んー?いや、いつまでも見てられるなぁって」
🤝「そんな口説き文句言われたって困るよ…俺はとっくに君に惚れてるんだから」
リト君は控えめなニワトリの鳴き声を披露し、やっと俺がテーブルに置いたマカロンを見てくれた。胸元のキリンちゃんも目をキラキラさせてくれていて嬉しい。
🌩「これをテツが…凄い時代になったな〜」
🤝「…君信じてないだろ。俺が作ったって。」
🌩「えぇ?w信じてるよ。なんかあれだろ?キットみたいなやつ買って作ったんだろ?」
そう言って指で箱のような形を作るリト君。普段俺があまりにもお菓子作りと無縁だからって好き放題言って…。
🤝「じゃあマナ君に確認してみたら?俺がどう作ってたか」
🌩「えっマナと作ったの?」
🤝「マナ君に作り方教えて貰ったんだよ!ちゃんと3回も試作して!石も食べて!!」
石…?と困惑されながらもリト君はもう一度マカロンへ視線を戻す。「へぇ〜」なんて言ってニヤケながら彼はラッピングされた袋をくるくる回してマカロンを眺めている。
🤝「…食べないの?もしかして苦手?」
🌩「いや違ぇよw…普通に勿体ないなって。」
🤝「だから言っただろ。君が望むならいつだって作るって。…君が気にいるか心配なんだよ…食べてくれない?」
僕がそうお願いすると、リト君はやっとラッピングのリボンを解き、中から黄色く着色されたマカロンを取り出す。シトロンと言われる味だ。
彼が口に運ぶ。一口で入るはずなのに半分で噛みちぎるリト君。さっきの少しニヤけた顔のまま口元をもぐもぐと動かしている。その体躯からは想像できないほど今のリト君は小動物のようだ。口元だけだけど。
🌩「…」
🤝「どう…かな?美味しいかな…?」
🌩「……っふw」
🤝「何だよ…」
🌩「ううんwただ…」
🌩「俺幸せ者だなって思って。噛み締めてた。」
なんて言うから。俺、わかんないけど、涙が出てきて。止まらなくて。
🌩「えっどうしたんだよテツ、おい大丈夫か?」
🤝「…グスッ君のせいだろぉ!…俺だって君にそんな風に言って貰えてっ…幸せ者だよ…」
涙で滲む視界に慌てふためくキリンちゃんと口元に食べカスを付けたまま俺にティッシュを差し出すリト君が映る。あまりにも泣くには相応しくない穏やかな日常だ。でも、そんな日常を大好きな君と過ごせる事が幸せで。嬉し涙が止まらないんだと、君の顔を見てやっと気づいた。
〜〜〜〜〜〜〜
💡「…マナー」
🐝「んーどうしたん?」
💡「試作の時、ちょっとイッテツとの距離近かった。イッテツの声でかいのは仕方ないとして、それを押さえる為に口塞ぐのはちょっとやりすぎだよ…」
🐝「っごめん。…でも、ライだってずっとカゲツと楽しそうにゲームしててちょっと寂しかったで…俺」
💡「…ごめん。真剣に作ってたから邪魔したくなかったけど、暇だったから…一人でゲームするのも寂しくて」
🐝「いや、ごめん俺が悪かったわ。…別に罪滅ぼしって訳やないんやけど。これ、俺からのバレンタイン」
💡「…!えっ美味そう。ティラミスだよね?あとこれ、オトモの形の飴!?えマナが作ったの!?」
🐝「一応な。俺こう見えて器用やから」
💡「どう見たって器用だよ。ありがとう。…マナ俺の事好きなんだ〜♡」
🐝「…彼氏なんやから好きに決まっとるやろ?」
💡「そうじゃなくて、飴の意味だよ。マナが知らずに渡してくる訳無いよね?じゃなきゃイッテツにマカロンなんて作らせないだろうし。」
🐝「…//」
💡「あとは…。マナの事、どうやって元気づけたらいい?言葉?食べ物?歌?それとも…キス以上の事?」
🐝「歌と……キス以上の事//」
💡「ふっw…わかった。でも、わざわざティラミスにしなくても直接言ってくれればいいのに。」
🐝「…意味は込めたけど…、まさか伝わると思ってなかったんよ」
💡「知らない訳ないだろ?マナから何貰えるかなって毎年楽しみにしてるんだよ俺も。グミとかマシュマロだったら泣いちゃうなぁって思いながら。」
🐝「…ねぇ早く欲しい。ライから元気貰いたい」
💡「いいよ。沢山お返ししてあげるね」
私もマカロンを作り岩を生み出した事があります。