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「ここも良い匂いがする・・・」
と首筋に彼の鼻がくっつく
「さ・・・さっきお風呂に入ったから・・・ハボロモエキスのボディーソープの匂いかしら・・・インドのジャカルタ製でね・・・スクラブ成分も入っているからお肌の、古い角質を取り除いてツルツルになるの、独身で仕事以外に何も・・趣味がなかったから、び・・美容オタクなの・・・」
その説明は彼を面白がらせたらしく、今は紗理奈をがっしり抱きしめて、あちこち犬のようにクンクン匂いを嗅がれているので、上手く話せない
彼の手がするっとお尻に回されて、紗理奈はビクッと腰を浮かせた、そしてあっという間に紗理奈はソファーに、押し倒されてのしかかるように顔を近づけられた
その広い肩で天井の照明が遮られ、彼の顔しか見えなくなった、絶景だ
「嫌だったらすぐに言って、俺は今まで嫌がる女に無理強いしたことは無い」
―そりゃそうでしょうよ―
紗理奈は思った、彼ほどの人ならどんな女でも、喜んで自分から服を脱ぐはずだ
現に自分もそうなりかけている
「ね・・・ねぇ・・・ナオ・・・こんな風にジワジワ来られるのは、耐えられないわ、いっそのこと一気にやっちゃってちょうだい!」
「そう?」
パッと直哉は紗理奈の顔を覗き込んだ、紗理奈はガチガチに緊張しバツが悪そうに力なく笑った
へへへ・・・「だ・・だって30手前の処女女よ?いくらお仕事とはいえあなたも本音は嫌でしょう?あなたのほうこそ嫌ならキャンセルしてくれていいのよ、私はクレームを言うタイプのお客じゃないわ」
緊張もピークに達し早口になった
「紗理奈・・・・」
ペラペラ「大丈夫!雑にさっさと済ませてくれたらいいから、本当にテキトーに目をつぶって、誰を思い浮かべてくれてもいいし、そんなたいしたことない女だし、ちゃっちゃ~と・・・く・・・蜘蛛の巣とか、張ってるかもしれないけど・・アハハ・・・」
「そんな事を男に言ったらいけないな、君が間違ってることを証明したくなるじゃないか」
両頬を手で抑えられて視界をまっすぐに、もう目の前の彼を見るしかなくさせられた
「それとも誰かにそう言われたの?」
ビクンッと体が引きつった、そして彼はそれを見逃さなかった
ア・・・アハハ・・・「いっ・・いやぁ~ね・・・私は水谷紗理奈よ、誰にもそんなこと・・・い・・われてな・・い」
ふっと視界の光がまたたき、歪んだ、ツッ~・・・と涙が耳に流れた、孤独と絶望感が一気に涙と一緒に溢れて来た、心の中にナイフで刺されたような傷があって、また傷が開いて痛むような感覚に襲われた
紗理奈が顔を覆って涙を堪えていたら、体が持ち上げられるような感じがした、次の瞬間抱き寄せられ、大きな膝に乗せられたのがわかった
「言われたんだな・・・・よしよし・・・可愛いそうに、辛かったね 」
そう耳元で囁かれ、優しく髪を撫でてくれている
もう泣くまいと思っていたのに、子供のようにポロポロ涙を流してしゃくりあげる
彼の大きな体に包まれて、抱きしめてくれるその存在のおかげで、心が休まる思いをした
ハグセラピーがあるぐらいだ、人肌の抱擁の癒しの力は絶大だと実感した
やがて泣くのに疲れて彼の胸にもたれかかった、彼のシャツは紗理奈の涙で濡れてしまった、今は背中を優しく上下に撫でてくれている、とても心地よい
紗理奈はうっとりと撫でられるままに、目を閉じた
彼の大きな手が頭の後ろを、かばうように覆ってくれている、硬い腕が腰に巻き付けられ、体がぴったり密着して温かい
グス・・・「ごめんなさい・・・泣いちゃった・・・」
「泣くのはぜんぜん構わないよ、でも一度笑わせたら、ずっと笑わせたくなるな、君は卵かけごはんには醤油タイプ?それともポン酢? 」
プッ・・・「ポン酢なんて人いるの?」
「ほら笑った!そっちの方が可愛いよ、誰にそんなこと言われたの?言いなよ紗理奈・・・そいつをブン殴ってきてやるよ」
クスクス・・・・「まぁ・・・ずいぶん暴力的ね」
「愛しい女を泣かされたら、淡路の男ならみんなそうするんだよ」
愛しい女・・・・
ああ・・・これが本当ならどんなに素敵なんだろう。彼は対価以上の素敵な思い出をくれているわ、とても素敵なリップサービス、マダムにオプション追加料金を払ってもいいぐらい
実際紗理奈は彼の性格が好きになっていた、とても楽しい時間を過ごしている、どうして彼のような人が男娼になったのだろう・・・でもやっぱり天職のような気がする
しかし用心深い紗理奈は彼の見かけに騙されなかった、ふざけているように見えるが、その下には何かが隠されている、油断怠りなく辛抱強く観察する能力、そして抑えてはいるが力強さが感じられる
傷ついた心の警報が鳴り、神経がぶるっと震えた、彼は青二才なんかじゃない、完全に世の中に精通した成熟した男性だ
そしてとんでもなくセクシーだ、今自分のお尻に硬くて熱いものを感じている
そしてそれが何かハッキリ理解した時に、恥ずかしくなってもぞもぞした
「ナ・・・ナオ?あの・・・ 」
「ああ・・・ごめん、勃っちゃった、君の尻があんまり柔らかくて気持ち良いものだから」
彼はまったく悪びれるそぶりも、恥ずかしがるでも無くそう言った、まるでそれが普通のことのように
彼のスラックスと紗理奈の服を通してでも、そこからくる熱が伝わってくる。とっても熱を持っていて硬い
そう思った時紗理奈の中でも熱いものが花開いて、彼に伝わったのではないかと思った
「ひょっとして・・・男がこうなったの見るのも初めて?」
紗理奈は頬を染め、口を拳で隠してコクンと頷いた、どうしよう・・・心臓がドキドキする
「触ってみる?大丈夫だよ、噛みついたりしない」
彼は優しくそう言って紗理奈の手を自分の、熱く勃起した股間に導いた
「ほら、よしよししてよ・・・仲良くしてくれ」
言われるままに、おずおずと上下に彼のモノをさすった、そして大きさを確認すると、目玉が落ちそうなぐらい大きく見開いて驚いた
たまげた
紗理奈は心の中で叫んだ
―絶対Mサイズじゃないわよ!マダム―