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 種馬張りに張り切った男性達は、毎日黄色い太陽を見上げながら、自然薯(じねんじょ)、生卵、うなぎの肝、二枚貝だけを主食に、文字通り、死ぬまで励み続けたのだ……

 そんな尊い犠牲を払って尚、人類は狭い居留地に押し込まれ続け、やがて、エネルギー源を失い、各種防衛線や科学技術の維持が困難になった事を切欠に、局所での守備防衛だけに舵を切っていく事になった、連携の喪失である。


 とは言え、人類各国の努力、その全てが虚しく敗北したと言う訳ではない。


 元々、女性一人辺りの生涯出生数が抜きん出ていたアフリカ大陸の各国は、かなりの期間、モンスター相手に互角の戦いを続けていた事も、彼等の名誉の為にお伝えしておこう。

 変わりに、幼過ぎる出産や子供が子供を産む的な人権は完全に無視される、それどころか早期結婚の推奨、強制へとシフトしていく事となってしまってはいたが……


 もうこの段になると、人権の意味が、人類の生存権(個人のでは無い)にまで後退? 前進? 変化してしまっていたのである。


 結果だけを見れば、数十年後、アフリカの皆さんのハッスル神話も崩れ去っていく事になった、まさに砂上の楼閣ばりに……

 モンスターの集中攻撃を受けた大地には往時の高層ビルどころか一棟の建造物すら残っていなかったと言う。

 文明が齎(もたら)した美しい楼閣も、人の意地が維持させ続けたハッスル担当の逞しかったモノも、もう既に立っては居なかったのだ……


 そんな調子で一気に数を減らして困窮の極みに落とされた人類に、二度目の絶望が訪れる事になった。

 コユキや善悪が消失した事に端を発する全惑星クラスの大事件、主要な悪魔全員の旅立ち、それである。


 潤沢な魔力を保有し肉体も強靱その物、多くの眷族を従えて自身はアートマンの所持により不老不死、いいや正確に言えば『永遠の存在』ともなった上位の悪魔、ネームドが数十万柱、一度に地上を去り天空へと赴いたのだ。

 ニンゲン側の戦闘力低下は深刻であった。


 だが人類に降りかかった絶望の原因はそこではない。

 何故なら、『聖女と愉快な仲間たち』幹部の面々が、綿密な予測に基づいて確りと懸かる事態の対策を講じていたからである。


 主な面子(めんつ)としては、悪魔軍団の四天王とでも言うべき魔神達、サタナキア、バアル、アスタロト、イーチの四柱、魔獣とニンゲンの混成チーム『六道(りくどう)の守護者』と『オニギリ友の会』をそれぞれ率いていたコユキの妹、リエとリョウコの二人、更には世界中で同様の軍団を組織し始めていた聖女と聖戦士達、加えてアキラズや『抵抗者(レジスタンス)』の幹部達等々、所謂(いわゆる)、常識勢がこれを受け持っていたのだ。


 当然だがコユキと善悪、トシ子にヒロフミ、スプラタ・マンユや他のマンユ達はこの計画に一切関わっていない、と言うか彼等にばれないように秘匿すらされて進められていた、お蔭で完成度は非常に高くなっていたのである、良かった。

堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

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