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み お .
引きつった笑みで笑い飛ばそうとした。
けれど、自分の声が情けないほど上ずり、震えるのを抑えることができなかった。
「無理です……絶対、捨てられます…!!僕、先輩の周りにいる女の子たちみたいに、何も魅力無いし……っ」
本気で落ち込んだ様子で、小さな肩を落として視線を落とす宇佐美。
そのあまりにも愛おしく、切ない姿に耐えきれなくなり
俺は一歩踏み込んで、彼の後頭部をそっと大きな手で引き寄せた。
「こんなに、俺を狂わせるくらい可愛いのに……?」
重ねた唇が触れた瞬間。
「やっ、ん……っ、やめ、て……ください……っ♡♡」
必死に涙を堪えながら抵抗する宇佐美の瞳は、痛々しいほど潤んでいた。
それを見つめるだけで、俺の全身の血液が沸騰するような、凄まじい衝動に襲われる。
(なんで俺、こんなに……こいつのことばかり気になるんだろうな)
かつて、大勢の女を周りに侍らせ、記号的な優越感に浸っていた過去の自分が
今ではまるで他人のことのように信じられなかった。
◆◇◆◇
「拓海、お前マジで変わったよな」
昼休みの喧騒の中、売店の前で親友がジュースを片手に冗談混じりに言ってきた。
「何がだよ」
「だって最近、あれだけ盛んだった女遊び、パタリとやめてんじゃん。LINEの通知、さっき横目で見えたけど、女子からの連絡全部既読スルーか未読放置ばっかりだしさ」
俺は苦笑しながら、自分のスマホの画面を親友に向けた。
連絡先リストの整理。
かつて毎日のように通知を飛ばしてきた女たちの名前は、綺麗さっぱり消去されている。
「あー……まぁ、色々と面倒くさくなっただけ」
そう、適当に嘘をつく。
だが、本当の理由は別にある。
女たちからの執拗な誘いを未読のままゴミ箱に放り込み、まともな会話すら交わさなくなった現実。
そのすべての引き金は───
『先輩が僕に関わってくれるのは……』
脳裏を掠める、あのときの宇佐美の泣き出しそうな声。
終わらせたくないのだ。
こいつとの関係を、一時的な快楽で消費して消してしまうような真似だけは、絶対に。
生まれて初めて味わう、胸を掻きむしりたくなるような激しい焦燥感に、俺は激しく翻弄されていた。
日の差し込む昼休み。
俺は一人、旧校舎の屋上の片隅で
小さくなって弁当箱を広げている宇佐美の姿を見つけた。
「うさちゃん」
「せ、先輩!? びっくりした……っ」
慌てて箸を置き、背筋を伸ばしてこちらを仰ぎ見る姿が、どうしようもなく健気で愛おしい。
「ねぇ、うさちゃん。うさちゃんってさ、俺のこと好きなんだよね」
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