テラーノベル
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「わぁ、すごい…」
舞踏会なんて、もちろん初めてきた。すごく、異国の感じがする…輝いている!
「こら凪野くんぼーっとしない。いつ敵が殺しにくるかわからないんだから」
「あ、はい…すみません、彩さん…」
「どう?このドレス、似合ってる?汚れが目立たないようにしたの」
「似合ってるます。いつもより悪魔っぽい雰囲気があるし…すごいシック…いや、大人っぽいです」
「私は一応大人…いや、まだ若いわよ?」
「あ、はい…」
前に彩さんに年齢を聞いて、殺されかけたのでこれ以上は深追いしません。
「な、凪野くん…私は、どう…?」
「水梨。水梨も似合ってるよ?」
「あ、ありがと…」
水色の海のようなドレスで、こちらは汚れが目立ちそうだけれど…清楚な感じがして、可愛らしい。
「ささ、2人はあっちの窓で景色でもみてなーっ!!」
「え?仕事は…」
「君たちは頑張ったから、私が代わりに引き受けちゃう!」
「いいんですか、教官…」
「もちろん!」
にこりと彩さんが微笑む。
「凪野くん、行こう…?」
「うん…」
水梨が俺の手を引いて、綺麗な海が見える外へと誘う。
波風があたって、少し涼しい。昼間は暑かったけれど、なんだか今は、別の熱さがあるような…?
「こら、彩…」
「ごめーん岸ー!ねぇ、あなたも手伝ってよぉ〜!!」
「…また毒喰らって死ねば?」
「あれは眠っただけよ失礼ね!」
数分、波をじっと見つめながらぼーっとしていた俺は、水梨に声をかけられるまで、全く微動だにしていなかった。
「凪野くん…?具合でも悪い…?」
「え、いや…ちょっとぼーっとしてただけ」
「熱中症?」
「いや、涼しいから、多分違うとおもう…」
うん、これは熱中症じゃないね。
「水梨はさ、どうしてこの組織に入ったの?」
「どうして、そんなこと聞くの?」
「え、いやちょっと…話せば長くなるんだけど…」
俺はさっきひらりさんに言われたことを話した。
「そっか…確かに、私もスカウトされて入ったから、完全に自分の意思ってわけじゃないけど…私は、この組織に入ってよかったなって思ったよ」
「…俺もそうだよ」
「だって、教官とか、他の仲間とか…それに、今こうして凪野くんにも出会えたし!」
「…」
水梨がにっこりと微笑む。俺はなぜか赤面する。どうしてだろう…
やっぱり熱中症?
「それで、私…凪野くんにずっと、言いたいことがあったの!」
「…俺も、水梨にずっと言いたかったことが…ある、気がする…」
互いに見つめ合い、波風の涼しさなんて全く感じない熱さが俺たちを誘う。
次に口を開いた時、俺はこの言葉を言うと思う。
「私、凪野くんが…」
「水梨のことが…」
好きだ。
俺たちが、互いにその言葉を口にしようとした時…
バン バン バン
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
「!?」
俺たちは同時に悲鳴の聞こえた方向へと振り向く。
目に映ったのは、銃を片手に次々と乗客を狙う殺し屋…
「俺たちも行かないと!!」
「うん!!」
結局この言葉を最後まで言い終われないまま…
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