テラーノベル
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僕には秘密の力がある
何かを犠牲にする代わりに傷を直せる
そんな力
誰かの役に立ちたいと思う僕にはうってつけの、
けど何かを犠牲にする
けど、それは僕の体とかでいい
僕は皆んなに幸せになって欲しい
秋雨が振る日
晴明『猫?』
そこには血まみれの猫が倒れていた
晴明『ッ、可哀想』
僕はその子に力を使った
秘密の
僕の体を犠牲にして
猫『にゃお』
晴明『良かった……』
その子は目を覚ました
晴明『いッ”』
その瞬間僕の体全身に激痛が走る
血が出ていないのに、ただ体が痛いだけなのに、僕は怖くってたまらなくなる
この子はそんな痛みを味わっていたと思うと強い子だなって思い知らされる
猫『にゃお?』
晴明『だ、大丈夫だよ”、少し、少しだけ痛いだけだから』
たかはし『?安倍先生?』
そこにはたかはし先生がいた
晴明『たかはし先生ッ、』
僕が立とうとした瞬間また激痛が走る
まるで、もうそこから動けないと思い知らされるほど
たかはし『少し失礼するね、』
そう言ってたかはし先生は僕をお姫様抱っこした
たかはし『で、何であんな所に居たんですか?』
僕は少し俯いた
本当の事を言ったら変な目で見られるだって今までそうだったから
親友と言ってくれた人に裏切られ
好きな人に裏切られ
そうやって裏切られる事に慣れてきたんだから
だけど、何でだろう。この人には裏切られたくない
知られたくない
ほんの少しだけそう思ってしまう
たかはし『話せませんか?』
晴明『……』
僕はこくりと頷いた
晴明『裏切らない?』
たかはし『何があろうとも裏切りません!』
晴明『僕何かを犠牲にして代わりに傷を治すことができるんだ』
たかはし『だから』
晴明『うん、だから僕の体を犠牲あの猫を治したんだ。』
たかはし『もう、やめてね?』
晴明『えっ?興味わかないの?』
たかはし『湧くよ!解放していいと言われたらしてるよ!』
晴明『あはは』
たかはし『けど、それより、安倍先生には不幸になって欲しくない』
晴明『何で?』
たかはし『それは僕が
____安倍先生の事が好きだから___
晴明『う、嘘!』
たかはし『嘘じゃないよ。好きだよ』
たかはし『だから傷ついて欲しくないし、不幸になって欲しくもない』
たかはし『欲を言えば、ずっとそばいいて欲しいし生きてて欲しい』
晴明『けど、僕が犠牲になったら他の人を助けられるんだよ?』
たかはし『僕は安倍先生がいれば十分』
晴明『それ、医者が言っていいの?』
たかはし『みんなには内緒!』
たかはし『それより、もう、使わないでね。』
晴明『うん』
たかはし『で、告白の返事は?』
晴明『…………///、よ、よろしくお願いします』
[完]
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