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『しょーぶ』
「……終わったぁ〜!」
最後のチャイムが鳴った瞬間、ちぐさは机に突っ伏した。
「ぷりちゃ〜ん、今回やばいかもぉ……。」
「まだ分からへんやろ?俺のほうが終わってるかもしれんで?」
ぷりっつは笑いながらちぐさの頭を軽くぽんっと叩く。
テスト前、二人は軽いノリで約束していた。
『合計点が低かったほうが、高かったほうのお願いを3つ聞く。』
「絶対負けない!」
そう言っていたちぐさだったが──。
数日後。
「結果貼り出されてる!」
二人は急いで掲示板の前へ向かった。
「俺……430点!」
「お、ええやん。」
ぷりっつも自分の点数を探す。
「……435点。」
「え?」
「5点差や。」
「うそぉ!?」
ちぐさは肩を落とした。
「負けたぁ……。」
ぷりっつは嬉しそうに笑う。
「ほな、約束や。」
「……ちゃんと聞く。」
放課後。
いつもの帰り道。
「一つ目のお願い。」
「うん!」
ぷりっつは少し照れくさそうに笑った。
「今日、帰るまで俺の隣から離れへんこと。」
「……え?」
「それだけ。」
「そんなお願いでいいの?」
「ええねん。」
ちぐさは少し笑って、ぷりっつの隣へぴたっと並ぶ。
「じゃあ……離れない。」
歩き出すたびに肩が少し触れる。
近い。
近すぎる。
(うぅ……なんか今日めっちゃ意識しちゃう……。)
ちぐさは必死に平然を装う。
一方のぷりっつも、
(……俺も普通に緊張してるんやけど。)
そんなことは絶対言えなかった。
帰り道の途中。
「喉渇いたぁ。」
「コンビニ寄る?」
「寄る!」
二人は飲み物を買って外へ出る。
ぷりっつはペットボトルを見ながら言った。
「二つ目のお願い。」
「なに?」
「そのジュース、半分こ。」
「……え?」
ちぐさは固まる。
「え、えぇ!?」
「嫌なん?」
「嫌じゃないけど……!」
顔が一気に赤くなる。
ぷりっつは少しだけ意地悪そうに笑う。
「もしかして、間接キスとか気にしてる?」
「そ、そういうこと言わないでよぉ!」
ちぐさは恥ずかしそうにぷりっつの腕を軽く叩く。
「もう……。」
少しだけためらってから、
ペットボトルを口につける。
「……はい。」
ぷりっつは受け取ると、
ちぐさが飲んだ場所と同じところから一口。
「ん、美味い。」
「ぷ、ぷりちゃん……!」
「顔真っ赤やで?」
「ぷりちゃんのせい!」
照れた顔を隠すように前を向くちぐさを見て、
ぷりっつは思わず笑ってしまった。
駅が見えてきた。
「じゃあ最後。」
「うん。」
さっきまで笑っていたぷりっつが、少しだけ真面目な表情になる。
「最後のお願いは……。」
ちぐさは黙って続きを待つ。
「……テスト関係なく、また二人で帰って。」
「……え?」
「今日、めっちゃ楽しかってん。」
少し照れ笑いを浮かべながら、
「だから、また帰ろ。」
ちぐさは目を丸くした。
それからふわっと笑う。
「そんなの……。」
一歩近づいて。
「俺も、ぷりちゃんと帰るお願いじゃなくても帰る。」
「……。」
「俺も、ぷりちゃんと帰るの好きだから。」
その一言で、
今度はぷりっつが固まる。
耳まで真っ赤になっている。
「……反則やろ、それ。」
「えへへ。」
照れ隠しに笑うちぐさ。
ぷりっつもつられて笑う。
「ほな、次のテストも勝負やな。」
「えー! また!?」
「もちろん。」
「じゃあ今度は俺が勝つもん!」
「負けへんで。」
笑い合いながら、
二人は今日も並んで歩く。
もう「お願い」がなくても、
お互い自然と隣にいることが当たり前になり始めていた。
低浮すみません🙇♂️🙇♂️
ただいまです。
#どう 、考えても君に夢中
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コメント
3件
どっちもかわいい🫶🫶 久しぶりに浮上したら新作でててめちゃ嬉しいです😭
かちゃま、おかえりー!!! 最初prくんがtgちゃんを振り回してる?感じだったけど、最後一回tgちゃんがprくんを動揺させてるの良すぎて…😇😇 prくん自分からお願い言ったけど緊張してて可愛い
かちさん、おかえりなさい!そして57話更新ありがとうございます。 いやもう、今回の3つのお願い、全部が甘すぎますって…!「隣から離れない」「半分こ」「また一緒に帰る」って、どれも「お願い」の形を借りたぷりちゃんの気持ちの表れじゃないですか。最後の「テスト関係なく帰りたい」が、一番ストレートで胸に来ました。 それにしても、ちぐさの「俺もぷりちゃんと帰るの好きだから」の切り返し。ぷりちゃんが固まって耳まで真っ赤になるのも納得です。二人とも照れてるのに、ちゃんと伝え合おうとしてるのが可愛すぎる…! 次のテストの勝負も楽しみにしてますね。お互い自然と隣にいるのが当たり前になってる描写で締めるところ、グッときました。