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...俺が○んでも続きを待ち続けます!!(((
ストーリが神っている……!マジでたますけさんのテラーの通知見た時発狂しました!!めっちゃおもろかっです!!続き待ってます!頑張ってください💪
神です!続き楽しみにしています!
*こちらはすまないスクールの二次創作物になります。捏造している部分が含まれます。
*名前はありませんが、架空の生徒や先生が複数登場します。
*息抜きに書いたものなので、支離滅裂な箇所もあります。ご容赦ください。
↓以上を踏まえた上でお進みください↓
* * * * * * * *
ことの始まりは、他クラスとの合同授業からだった。
ここはすまないスクール、世界の破滅から守るために設立された学校である。そこでは日々多くの生徒たちがサバイバル技術を身につけるために奮闘している。
サバイバル授業では道具や拠点の作り方、戦闘技術などどんな過酷な環境下でも生き延びる術を身につけるための授業を行なっている。だがそのサバイバルというのは単に武器を握って戦えば良いというだけではない。時にアイテムを使った取引というのも、生きる上で必要不可欠なものだと先生達は考えている。
その取引相手というのは一般的には村人という認識だが、何も取引できる相手は村人に限った話ではない。例えば群れで行動しこちらを認識したり攻撃を仕掛けると一斉に襲ってくるが、特定の装備を身につけたうえで必要なアイテムを渡すとレアなものと交換してくれるもの…敵対mobの中ではピグリンが唯一にして貴重な取引相手になるのだ。
そういうわけで、すまない先生は自分の生徒に加えて他のクラスの教師や生徒たちと、その取引に関する授業を執り行うことになったのだが…。
「先生方、私はこの授業に反対です!」
開口一番言い放ったのは、すまない先生とは別のクラスの生徒だ。彼は他のクラスでも生真面目だと評判の生徒だが…。
「えーと、君…なんでこの授業に反対なのかな?」
「何故って…危険だからに決まっているではありませんか!他でもないモンスターとわざわざ取引するなんて!」
すまない先生の問いかけに食ってかかるように答える生徒。生徒のいうことは間違いではない。事実モンスターと鉢合わせに行くことは、自ら飢えた大蛇の尾を踏みに行くようなものだ。だが、だからこそ身の安全のための対策を講じたうえで授業を行うのだ。
「たしかに君のいうことは最もだ。ピグリンは中立とはいえ立派なモンスター…だが僕らでは入手が困難なレアアイテムやエンドラ討伐には欠かせないエンダーパールを入手できる、つまりサバイバルでは欠かせない相手だ。それに…」
すまない先生が隣を見やる。先生の隣で待機しているのは別クラスの先生と、自身の生徒であるミスターマネーだ。
何故かというとミスターマネーは大金持ち、というだけでなく今回の授業の醍醐味であるピグリンを部下に従えているからだ。故に今回の授業の重要人物として抜擢されたのであった。
野生のピグリンでは難しくても、マネーが面倒を見ている部下となればいざという時に止められる───そう説明しても、この生徒は引き下がる気配がない。
「君、たしかミスターマネーと言ったか?何故君は危険なモンスターをわざわざ部下として従えているんだ?君ほどの財力があるのなら尚更そんな恐ろしいことをする必要はないだろう!」
「恐ろしいだと?ッハァー!!なんだ貴様、ピグリンなどにビビっているのか。あやつらは金装備さえ手放さなければ襲ってくることなどない!そんなことも知らんのか?」
「ああそれくらいなら授業で教わった。ピグリンの生態も含めてね。だがそれでも、ピグリンは群れで襲ってくる危険なモンスターであることに変わりはないんだ。悪い事は言わない、君も考え直してくれ。」
「ハァー!!!生憎だが面倒を見ている部下を手放すほど俺は無責任では無い。よって、お前の訴えは聞き入れられないな!」
「っ、何故そこまでして……まさか、ピグリン達に弱みでも握られているのか?」
「はっ……はぁ?何を言っているのだ貴様は…?」
ミスターマネーの爆音とも言える大声にも臆さず意見を突きつける生徒の肝の強さには感心できる。だが生徒のこの言葉には流石のミスターマネーも思わず固まってしまう。マネーだけではない、他の生徒達もええ…と呆れ顔だ。
先生たちも時間がなくなってしまうと心配そうな顔をしている。いい加減区切りのいいところで終えてもらいたいところだが、二人の言い合いは止まらない。
「貴様…もしや俺の部下が他者の弱みにつけ込む輩とでも言いたいのか?ふんっ、他でもないこの俺の部下だ、そのような卑劣な連中ではない!」
「なんであろうと、モンスターはモンスター。ピグリンだろうと信用できるものではない。怪物は皆卑劣な生物だ。いつ手のひらを返してくるか分かったものではないからな。」
「んなっ…貴様言わせておけば好き勝手ほざきおって‼︎」
言いたい放題な生徒の言葉に耐えかねたのか、ミスターマネーは顔を歪めて声を張り上げる。
普段は高飛車でお調子者なミスターマネーだが、いざとなれば身を呈してでも仲間を守り抜こうとする程には仲間思いだ。そんな彼のことだから、信頼する部下のことを貶める生徒がよほど気に食わなかったらしい。
今にも掴みかかりそうな勢いの2人を、生徒たちも流石に見かねて止めようと手を伸ばすが、あまりの気迫に圧されてしまう。
「私は君の身を案じて言っているんだ!大勢の怪物を側に置くのがどれほど危険なのか分かっているのか!?」
「貴様っ今すぐその言葉を撤回しろ!さっきから卑劣だの怪物だの、貴様如きが俺の部下の何を知っているというのだ‼︎」
「っ、だから…!」
言い争う二人の声よりも遥かに大きく重々しい怒声が響く。呆れ顔で腕を組むすまない先生の隣に立っている今回の合同授業のもう一人の先生だ。
鬼の形相でこめかみに青筋を浮かべる先生の圧力に口論する二人は思わず口を紡ぎ、周りの生徒たちに至っては冷や汗を流して身を縮こませている。
「お前たちは喧嘩をするためにここに来たのか?違うだろう!貴重な授業の時間を潰してくれるな‼︎」
「はぁ…二人の言いたいことは分からないでもないが、今は定位置に戻りなさい。」
二人の先生に宥められて渋々と言った様子でもといた場所に戻る生徒たち。振り向きざまに生徒を睨みつけるマネーを宥めるすまない先生に、うちの生徒が申し訳ない…ともう一人の先生が頭を下げる。
一応落ち着いたところで先生が黒曜石に火をつけてネザーゲートを作り出す。そしてゲートへ入っていく先生に続いて、生徒たちは各々の道具を手にネザーゲートへ入っていった。
ちなみに授業の内容は各自でネザーの金塊を集めてインゴットを作り、あらかじめ待機させているピグリン達にそれを渡してレアアイテムを交換するというものだ。途中子供のピグリンを見つけて金集めそっちのけで遊んだりする生徒がいたり、金のヘルメットが外れてしまいピグリン達に追い回される生徒が現れたが、すかさずマネーが金を投げ渡して暴走した部下を抑え込んだという。
他にもいくつか騒ぎがあったもののどれひとつとして重大な事故につながることもなく、各自で交換したものは自分の手土産として持って帰ることになったため、授業が終わった後は皆戦利品を見せ合いながらと教室に戻っていった。
* * * * * * * *
「っはぁあああ!!!あの身の程知らずの愚民風情が!よくもこの俺をあそこまで侮辱できたものだな!っうあ”ぁああああっ!!!」
ダンッ!と早朝から机に拳を叩きつけるのはミスターマネーだ。彼は顔を真っ赤に歪めて拳を机に叩きつけている。そんな彼を周りのクラスメイトは引き気味に見つめている。
そう、あの合同授業での騒動は終わりではなかった。あれ以来件の生徒が事あるごとにミスターマネーに突っかかるようになったのだ。やれピグリンとは関わるな、怪物を侍らせるのはやめろだの、上げればキリがない。
中でもマネーが部下に会うためにネザーゲートに火をつけようとしたら、どこからかぎつけたのか例の生徒が飛んできて怪物に会うのはやめろと引き止めるものだからたまったものではない。あまりの察知能力の高さにマネーのやつは監視されているのか?と周りの仲間は気味悪さを覚えたくらいだ。
そんなことだからマネーはここしばらくネザーの部下と取引はおろか顔を見せることも出来ていない。相当ストレスが溜まっているのか奇声をあげながら頭を掻きむしっている。
「随分荒れに荒れていますね、ミスターマネー。まあこのような状況では無理もないでしょうが。」
そんな彼を見かねて声をかけたのはミスターブラックだ。ブラックはIQ200以上の天才であり、また猪突猛進なマネーのストッパーも兼ねて行動することも少なくない。
未だに荒ぶるマネーを宥めつつ、血が滲むほど叩きつけられたマネーの手に包帯を巻いてやるブラック。周りはそのやりとりを見てホッと息を吐く。
ブラックに手当てを受けたマネーは少しだけ冷静になったようだが、その目には未だに怒りの色が見える。
「はぁあああ!当然だ!あいつのせいでもう一ヶ月もネザーに行けていないのだぞ!ピグリン達に金を渡さねばならないというのに、おまけに他の取引先からはレアアイテムはまだかとせびられる始末だ!これでは間に合うものも間に合わんではないか‼︎くそっ‼︎」
ギリギリと歯を食いしばりながら拳を握りしめるミスターマネー。気が昂ったせいか目元には僅かに涙が滲んでいる。
「なによりもあいつは俺の部下に向かって無節操に攻撃してくる野蛮なケダモノだのなんだの…俺が手下の蛮行を見て見ぬ振りする愚か者だとでも言いたいのか!?」
「はい?まさかあの日からずっとそのことを言ってきているのですか?あの生徒は…。」
呆れてものも言えないと思わず頭を抱えるミスターブラック。
少し調べてみたのだが、件の生徒は生真面目で正義感も強いと先生達や他のクラスでも評判のようだ。だがその反面思い込みが激しく、一度こうと決めたら何を言われようと自分の意思を曲げようとしないらしい。そのため度々クラスメイトや他のクラスの生徒と揉め事を起こしていた…ということだ。
「全く…意志が強いというのは悪いことではないのですが、自分の思うこと全てが正しいわけではない。冒険者となる以前に人は時に相手の言葉を受け止めることも必要です。あの生徒はそれがわかっていないのでしょうか…」
ため息をつきながら、止まらないマネーの愚痴に相槌を打つ。これは何か手を打つべきだろう。時間が解決するのを待っていては、マネーは勿論周りの生徒達の身が持たない。
ひとまずもう一度あの生徒のことを調べてみようか…とここまで考えたところですまない先生が教室に到着した。先生もあの生徒には手を焼いているらしく、何度やめるよう説得しても聞く耳を持たないと項垂れていたのを思い出す。
そんなこんなで朝の号令と共に、今日の授業が始まった。ブラックはとりあえず調査は昼休みにしようと決めたのだった。
* * * * * * * *
その日の昼休み、昼食を食べ終えたブラックは校内を散策していた。無論件の生徒のことを調べるため、そして何か良い解決策を見つけるためだ。
「とはいったものの、何か良い手がかりがあれば良いのですが…おや?」
ふと中庭の方から聞き覚えのある声が聞こえた。あの生徒の声だ、毎日嫌になる程聞かされたものだからブラックも覚えてしまっていた。そしてその生徒の両隣には友人らしき人物が並んで噴水に腰掛けている。
「………ああ、そりゃ無謀にも程があるな。」
「だよな…弱いくせに敵を手懐けるって、下手すりゃあ一瞬で首取られるぞ、そいつ。」
ブラックは建物の影に隠れて聞き耳を立てる。実は一週間程前からあの生徒の友人達まで一緒になってマネーを説得しにきていたのだが、どうやら知人にも話を広めていたらしい。しかし…悪意はないのだろうが、類は友を呼ぶとはよくいったものだと、ブラックはため息をつきそうになる。
マネーが弱いことは否定できないが…と考えながら視線を戻すと友人達は既に姿を消しており、件の生徒だけが噴水に残っている。生徒はため息をつきながら独り言をこぼしている。
「はぁ……どうして彼はあんな強情なんだ。私は彼の身を案じて言っているのに。大体──」
ブラックは生徒が放った最後の言葉を聞き逃さなかった。その場で微動だにせず、やがて生徒が完全に見えなくなったのを確認して、ブラックは静かに教室へ戻っていった。
「おお、ミスターブラック!やっと戻ったか!お前がいない間またあいつの仲間が押しかけてきたんだよ。」
教室に戻ったミスターブラックを迎えたのはミスター銀さんだ。どうやらまたあの生徒の友人が来ていたらしい。
見るとミスターマネーは疲れ切った顔で机に伏せている。何があってもへこたれないマネーだとしても、1ヶ月も同じことで責められているのだからストレスが溜まるのも当然だろう。あのミスターバナナですら見かねてバナナシェイクを差し出している。
隣ではミスターレッドとブルーが落ち着いて飯も食えないと愚痴をこぼしている。あと少しで昼休みは終わるが、彼らの食事は半分も減っていない。
「しかし、何故奴らはここまでしてミスターマネーをネザーに行かせたくないのだろうか。あの生徒とミスターマネーは接点など無かったはずだが…。」
「だよなー。なにせ俺たちにまでミスターマネーを説得しろだのネザーに行かせるなだの言ってくるんだぜ?」
「ふむ…件の生徒の頑固さは噂通りですね。ところでミスター赤ちゃんは?」
「ああミスター赤ちゃんなら、あいつらのしつこさにキレて斧構えて追いかけてったぜ。」
どうやらミスター赤ちゃんは落ち着いてミルクを飲めない状況にかなりご立腹だったようだ。床を見ると大きく凹んでいる部分がある。赤ちゃんはミルクがないと凶暴になるのだ。
「まあ奴らのことはどうでも良いとして…ミスターマネー、今日の放課後ネザーに行きますよ。勿論あの生徒も一緒に。」
「はっ、はぁあ!?ミスターブラック貴様…ふざけているのか!?よりによってあの身の程知らずを連れていけだと…‼︎」
ミスターブラックの提案にがばっと顔を上げるミスターマネー。周りの生徒たちもブラックの思惑が分からず顔を顰めている。
「落ち着いてください。このままでは状況は悪化する一方です。何かしらの手を打たなければならないのは貴方もお分かりでは?」
「それはそうだが…!」
「それに私も思うところがありましてね……少なくともあなたにとって悪いようにはしませんから、今は私の言う通りにしていただきたいのです。」
嫌がるマネーを言いくるめて、ブラックがその場の全員に言い聞かせる。本当に大丈夫なのか?と訝しげな顔をする面々に、ブラックは仮面越しに目を細めてこう言った。
「心配入りません。まあどうなるかはあの生徒次第ですけどね、単なる善意であればそれを無下にするにはやぶさかなので。ですが…」
そうでなければ二度と余計な手出しはさせませんがね。
低く冷たい声で、ブラックは最後にそう呟いた。