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…なに、考えてるの……。
怯え切ってしまって、視線をるいくんから離せない。
R「…かのんもあいつらと同じ顔するんだ…」
るいくんが何か呟いたけど聞き取れない。
一瞬だけ悲しい顔をしたと思うと、またあの目に戻る。
るいくんの唇がぶつかるように重なる。
え、今キスされた…?
R「2回目」
K「え…?」
R「小5の時もしたじゃん」
その時の出来事がフラッシュバックする。
K「っ…///」
R「覚えてた?親のスマホでAVの…」
K「言わないで…っ!」
封印したい恥ずかしい記憶。
あの頃はそうゆう事に興味津々で後先なんて考えたこと無かった。
今になって蒸し返されるなんて。
そして、相手が悪すぎる。
R「ははっ睨まないでよ、俺らの楽しい思い出でしょ?」
るいくんの顔が耳元に近づく。
R「触り合いっこもしたね」
意地悪く囁かれ、顔が一気に熱くなる。
R「またしよーよ」
レロッ…チュッ…クチュ…
真っ赤になった耳に舌が這う。
K「ッ…!!」
R「ハァ…ッ…」
K「やめ…て…ッ…」
R「やめない…」
るいくんの熱い息がかかって、
カクンッ…
腰が抜けてしまう。
R「ふっ…気持ちいの?」
K「ッちがう…ッ…」
るいくんの唇が首筋に吸い付く。
K「待って…ッ」
なんでこんな事…。
K「るいくん!!!」
気が付いたらるいくんを全力で突き飛ばしていた。
R「っ…て…」
また睨み見つけられる。
やばい…
K「あ、あ…ごめんなさ…」
R「ま、いいや、また続きできるし」
立ち上がり、服の埃を払いながらそう言う。
え?続きって…。
R「今度家に来てさ、勉強教えてよ」
嫌な予感がして血の気が引く。
R「拒否したら、さっきの事ばらす」
K「…っ…ば、ばらしたら、るいくんだって…っ」
るいくんがふっと鼻で笑う。
R「たばこ酒、万引き、補導とか…俺の周りしょうもない噂ばかりだから、今さら何が流れてもどうってことないんだよね」
それに…と言って、鼻と鼻が付くくらいの距離まで近づいて来る。
R「俺は嬉しいよ?かのんと色恋の噂立つの」
またあの嫌な笑顔だ。
そのあと、強引に連絡先を聞かれ…。
R「じゃあ、また」
手をひらひらさせて、るいくんは校舎に向かって行く。
最悪だ。
俺は自分の身に何が起こったのか頭が追いつかず、座り込んだまま立てなくなってしまった。
神様、お願いします。連絡来ませんように…。
あの日以来、毎日神棚の前でるいくんから連絡が無いことを祈っている。
部活が遅くまであった日も然りだ。
とにかくるいくんに出くわさないように周囲を警戒しながら学校を出る。定時制の子は私服だから少し目立って探しやすい。
部活が終わり、正門に向かって歩く。
今日は女の子が数人集まっていて、ソワソワと何か話している。
K「?」
女子生徒『定時制の子で、めっちゃかっこいい子がいるんだって〜♪』
そんな声が聞こえてくる。
へぇー、その人待ち?
俺もあんな風にモテてみたい…。
羨ましいなと思っているとキャッという声があがる。
声の方に視線をやると、るいくんがダルそうに歩いて来るのが見える。
俺は慌てて垣根の後ろに身を隠す。
危な…っ。
え?……かっこいい子って、
K「え?」
るいくんのこと…?!
信じられない、あの鬼畜な裏の顔を教えてあげたい。
顔を少し出して様子を見る。
女の子たちはるいくんを目で追いながら、高い声で何か話している。
今がチャンスとばかりに、人だかりの横を走って通り過ぎる。
なのに、
R「かのん!」
怒鳴るような声で呼ばれ、 冷や汗が噴き出すのを感じる。
俺は聞こえないふりをしてそのまま走り去る。
K「はぁ…はぁ…っ」
息を切らしながら歩いているとスマホが鳴る。
見ない方がいい。直感でそう思う。
でも、これを無視したらもっと酷いことになるかもしれない。
恐る恐るメッセージを開く。
ー『戻れ』
その二文字の言葉に、凍ったように立ち尽くしてしまった。
コメント
3件
最後のるいの言葉かのんはびっくりしたと思うけどバリかっこいい❤❤❤最初のかのんも可愛すぎて死ぬ~👼💕