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「何もされてない!?」


“ あなた ! 怪我 ない ? ”


「レインっちに貞っちじゃん。えーなんの話?」


扉が勢いよく開き、赤チャンから引き剥がされ


レインっちはペタペタと私の身体を触れ、貞っちは私の服を摘みながら下から見上げていた


“ 彼女 すべき 離す。 彼女 私の ”


「あ”?お前如きが麗香を語ってんじゃねぇよストーカー野郎」


“ 違う あなたの! 彼女 私の ! ”


「めっちゃバチバチじゃんウケる。」


その後、三人に順番ずつ頭を撫でていったらようやく大人しくなった


赤チャンは顔を真っ赤にしそのまま消えてしまった


「、それで、アイツと何してたの?」


レインっちは赤チャンが消えた場所に視線を送りながら、私にそう問いかけた


「んーとね、ドレス見せてたら赤チャンにこれ貰ったー」


そう言い、私は頭に被っている白い布を指差す


“ あなた 綺麗 ! 可愛い ! ”


「え貞っち優しー。ありがとー」


貞っちの頭を撫でてやってると、レインっちがこちらをじっと見ていた


「?どうかした?」


「、麗香。」


レインっちはこちらに近づくと、顔に掛かってる白い布をめくってくれた


「その、凄く、綺麗だよ」


「えーレインっちもありがとー。やっぱこれ普段着にしようかな」


私がそう呟いていると、不意にレインっちの手が私の頬に触れた


「麗香。」


「?レインっち?」


レインっちの顔が徐々に近づき、鼻先が触れそうになった瞬間


“ あなた ダメ 触れる 彼女 ”


突然腕を引かれ目を塞がれるが、 声を聞けば貞っちだと分かった

「?貞っちもしかして、今立ててる感じ?」


私が後ろを振り向くと、一面真っ黒であり視線を上げると


そこには嬉しそうな表情を浮かべる貞っちがいた


“ 私 少し 立つ できる 。 偉い ?”


「えめちゃ進化してんじゃん。すっご」


少し屈んだ貞っちの頭を撫でると、嬉しそうにはしゃいでいた


________


「、、、」


邪魔が入った


奥歯をギリと鳴らせ、楽しそうに話す二人の姿を睨みつける


今まで一緒に過ごしてきて、麗香は人一倍に鈍感だというのに気づいた


どれだけスキンシップをしようが、遠回しに好きだと伝えようが


彼女の心には響かず、ただありがとうと言われて終わっていた


確かにこのまま、このまま友達という鎖で彼女を縛りつけるのも悪くはない


だが今現状の事を考えれば、これではいつかあの怪異達に足元を掬われかねない


「、誰にも渡さない。麗香は僕だけのなんだから」


このぬるま湯から出て行こうというなら、僕は本気で君を取りに行くからね


彼女の顔を想像するだけで口角が上がり、僕は静かに彼女を見ていた

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