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🌸『あの時みたいに。』
あの時…それは____
母さんは元々心臓疾患があるなか女ひとりで俺たちを育ててくれた。
手術をしたら治る。そう聞いて普段顔に出さない いるまも泣いて喜んでいた。
だけど、
手術は上手くいかなかった。手術中に母さんの容態が急変して処置が追いつかず亡くなったらしい。
母さんが亡くなった時、みんな泣いていた。
俺には訳が分からなかった。耳が聞こえないからなんで泣いてるのかも、なんで母さんが動かないのかも…。小さい頃の俺には。
それから物事がちゃくちゃくと進んでいき、気づけば母さんが亡くなってから1週間が過ぎていた。
親がいなくなって俺たちを育ててくれる人が居なくなった。親戚も当てにならない。
こんな状況ですら、いるまとすちはしっかりしていた。この時初めて俺は耳が聞こえないことを恨んでしまった。
母さんが亡くなってからはすちが親代わりをしてくれていた。
高校に入ったばかりなのに高校を中退して俺たちのために朝早くから夜遅くまで働いて、
過労で倒れた
すちは自分を責めていたらしい。
母さんを助けれなかった。長男なのに、家事ができるのに手伝わなかった、俺が母さんの代わりにならなきゃ__って、。
それを聞いてみんなはすちを優しく抱きしめて泣いていた。
母さんが亡くなってからみんなが泣くことが増えた気がした。
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ↝ ♡300
コメント
2件
いただきました(?) やっぱ最高だわ...💕