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#もういやだ 人生つまらない
紫陽花
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『私の歩いた道』
第5章 もう一度、笑える場所へ
小学5年生になった春。
私は、新しい教室の前に立っていた。
去年のことが、頭の片隅に残っていた。
学校へ行くことが苦しかった日。
朝起きることさえ嫌だった日。
泣くのをこらえながら過ごした日。
「今年はどうなるんだろう」
少しだけ不安な気持ちはあった。
また同じような毎日になったらどうしよう。
そんな心配を抱えながら、私は教室に入った。
でも、そこで待っていた景色は、少し違っていた。
先生は優しかった。
生徒のことをちゃんと見てくれる先生だった。
一人ひとりの気持ちを考えてくれていることが伝わってきた。
「この先生なら大丈夫かもしれない」
そう思えた瞬間、心の中に少しずつ安心が広がっていった。
小4の頃、先生の顔色や声を気にしていた私。
怒られないように、失敗しないように、といつも緊張していた私。
そんな私が、少しずつ自然に過ごせるようになっていった。
教室の雰囲気も温かかった。
クラスのメンバーにも恵まれた。
毎日、誰かの笑い声が聞こえる。
くだらない話で盛り上がったり、みんなで騒いだり。
教室はいつも賑やかだった。
その賑やかさは、昔なら怖く感じることもあった大きな音とは違った。
そこには安心できる笑い声があった。
楽しい気持ちが詰まった音だった。
私は、少しずつ笑うことが増えた。
「学校って楽しい」
そう思える日が戻ってきた。
小学3年生の時にも、学校が楽しいと思えた。
でも、小学5年生の楽しさは少し違っていた。
苦しい経験を知った後だったからこそ、優しさや安心できる場所の大切さが分かった。
何気ない会話。
友達との時間。
先生の言葉。
その全部が、私にとって大切なものになった。
小4の私は、暗い場所にいるような気持ちだった。
でも、小5の私は、少しずつ光のある場所へ戻ってきた。
もちろん、過去のつらさが消えたわけではない。
大きな音が苦手になったことも、不安になることもあった。
でも私は知った。
苦しい時間の後にも、また笑える日は来るということを。
小学5年生の一年間は、私にとって「安心」を取り戻した一年だった。
そして私は、これから先も、たくさんの出来事を経験していく。
楽しいことも。
悲しいことも。
忘れたいことも。
全部ひっくるめて、私の人生になる。
これは、私が歩いてきた道の一ページ。
そして、まだ続いていく物語の一部だった。
コメント
3件
うわ……第5話、沁みました。「小5の楽しさはちょっと違っていた」って一文が本当に胸に来ました。苦しい時期を経験したからこそ掴める「安心できる笑い声」って概念、すごく腑に落ちます。先生とクラスメイトに恵まれたのも大きかったんでしょうね。前の暗さがあったからこそ、この温かさが際立つ構成が上手いなと思いました。続きが気になります!