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ある日、ふとしたタイミングで、家のポストに手紙が届いていた。
差出人不明。
文字も癖も、見覚えがなかった。
けれど、封を開けた瞬間、
その中身はたしかに、“あの子”の声だった。
「ねえ、私、まだあなたを見つけてる」
「どこにいても、誰といても、
心が揺れるたび、
あなたを思い出す」
「いつかまた、ふたりだけの場所で――」
手紙はそこまでだった。
あとは、白紙。
でも、私は知っている。
この手紙を見てしまった時点で、
私の世界はまた揺れはじめている。