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陰キャさんの彼女さんは…いっ……たん置いとこうか…
一応陰でき。俺陰でき派なんだよね〜
『陰キャさん今度のニート部カフェ開店の日、空いてます?』
『全然あいてるけど』
『このニート部カフェ、一緒に行きません?』
『でも初日から行ったら混んでね?』
『推しは初日から拝めれる方がいいじゃないですか〜』
『よっしゃ、行くか。』
『よし、』
『じゃあ9時半で〇〇駅集合お願いしまーす』
『おk』
チョロい、チョロすぎる。
「あ、」
「できおこすまん遅れたーwww」
陰キャさんは遅れているのにも関わらずヘラヘラと笑っている。
遅刻はいつものことでもう慣れたが、今日は推しが出ていることもありはやい。(いつもよりかは)
「遅れたーじゃないっすよ?」
「30分…以上待ってますからね!?」
「はいはいごめんごめーんww」
「もー…早く行きましょ、」
「腹減った。」
「え”〜………」
陰キャさんはニート部カフェで今月生活費いけるのか、というほど食べた筈だ。
じゃあ何食べるのか、と聞くと「サイゼ。」と陰キャさんは答える。
俺は腹が減ってはないが、デザートぐらい食べるのもありか。
早速席につくと陰キャさんはピザを頼む。
そのくらいで充分だろうと考えていたが、また 次々にサイドメニューを頼んでいく。
いけるのか、と聞くと「できおこおかずにしたらいける。」と言われた。
ちょくちょく冗談を挟んでくるのだが、こういう冗談はガチトーンで言われるので
ほんとうは冗談かどうか分かっていない。
困惑している俺の姿を見て、陰キャさんは少し微笑んだように見えた。
「…ッはぁ!?」
思わず声が出た。陰キャさんが某投稿サイトで匂わせ投稿のような投稿をしている。
慌てて文を読むと『サイゼは最強。』とだけ書き残していた。何も掴めない。
…彼女でもできたのだろうか。
「…もぅ、嫌だ…彼女ぉ………」
「…陰キャさーん急に話変わるんすけど」
「彼女…とか、いま、す?」
勇気を出して聞いてみた。相手は誰なのか、どこで知り合ったのか、
最悪内容によってはBANされるかもしれない。それはなんとしてでも阻止しなければ。
「は?居ねぇよ?」
…え?陰キャさんはからかわれたように聞こえてしまったのか、
少し怒っているような口調で言う。てっきり居るもんだと思っていたので驚いた。
「ッえ?じゃあッあの投稿は?」
「は?wwwなんのこと?w」
「いやいや、なんか、『サイゼは最強。』って書いてたじゃないですか」
「…ん、?あwwwあれww」
何故か陰キャさんにすごい笑われている。何故かわからないが、変なことを言っただろうか。
ただ、笑っている姿(声しか聞こえてはいないのだが、)も何か愛おしい。
「あー、ニート部カフェの帰りのさぁwwッ」
「できおこと行ったサイゼなww?」
…今、思えば少し写真に写った白い服は俺の少し黄ばんだ服に似ていた。
それに、俺が頼んだデザート、写真にはそれだけしか無かった。
今、全てが結びついたとき、羞恥心で俺は死んでしまいそうになる。
何故今まで気づかなかったのだろう。
「あー………ッ/まぁ、それはいいとしてですよ、/」
「照れてるな?お前wなんか分かるぞ」
もうVCを今すぐに切ってしまいたい。
「ッはwww俺はできおこのそんなとこも好きだけどなwww」
いつもの癖のある笑い方で笑う陰キャさんの声で心臓はいつもよりバクバクしている。
『できおこのそんなとこも好き』
これは、友達としての好き、だろうか…?
…冗談だろうか…?
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てぇてぇ