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「うわ〜〜〜!」
ミクたちは、今日も烏目川沿いを突っ走っていた。
「く。流石に厳しいか、」
ツバサは歯を食いしばり、汗を流していた。
体育着で登校できる日のため、動きやすい。
と、水瑠中の校門の前に髪をお団子に結んでいる
女の子を見つけた。その子も走っている。
ツバサには見覚えがあった。
「あ、あの子同じクラスのユウカちゃん?」
「へぁ、へぁ、だれ?」
ミクも息を切らしながら前を見た。
「あ、ミクちゃん、ツバサちゃん! おはよう」
お団子ヘアを揺らしながら、バス停から歩いてきたユウカが二人を見つけて声をかけた。その耳元には、朝の光を反射してキラリと輝く紫色の補聴器が見えた。
「ユウカちゃん、おはよう! バス、今着いたところ?」
ミクが駆け寄ると、ユウカは少しはにかみながら頷いた。
「うん。私、家が少し遠いからいつもバスなの。……あのね、二人が手話ボランティア部に入るって聞いて、すごく嬉しくて」
「えっ、もしかしてユウカちゃんも?」
ツバサが尋ねると、ユウカは自分の耳をそっと指差して答えた。
「私、耳が少し聞こえにくいんだけど、実は手話は全然できないの。ずっと興味はあったんだけど、一人で入る勇気がなくて……。でも、二人が一緒なら頑張れるかなって思って、私も仮入部届を出してきたよ」
「本当!? 心強いなぁ! 私たちもさっき指文字を教えてもらったばかりの初心者なんだ。一緒に一から勉強しようよ!」
ツバサが元気よく言うと、ユウカの不安そうだった表情がぱっと明るくなった。
「ありがとう! 三人で一緒に頑張ろうね」
お気に入りの紫色の補聴器をつけたユウカが仲間に加わり、1年B組の三人は並んで校門をくぐっていった。
自分自身の生活をもっと豊かにするために、そして新しい友達と心を通わせるために。
三人の放課後は、昨日よりもずっと楽しいものに変わっていたのだ。
三人で歩く校舎までの道のりは、昨日までの不安が嘘のように、温かな連帯感に包まれていた。
「ねぇ、ユウカちゃん。その補聴器、すごく綺麗な紫色だね!」
ツバサが歩きながら耳元を指すと、ユウカは少し照れくさそうに、でも嬉しそうに笑った。
「ありがとう。これをつけてると、みんなの声がもっと身近に聞こえる気がして」
教室に入ると、イシイ先生が教卓で出席簿を広げていました。
「おや、今日は揃って登校かね。仲がいいねぇ。」
先生の独特な方言に、三人は顔を見合わせてクスクスと笑い合った。
授業中も、ミクはノートの隅に、昨日カズキに教わった「あ・い・う」の指文字をこっそり練習していた。隣の席のツバサも、時折自分の指を不器用に曲げては、ユウカの方を見て小さくピースを送る。
そして待ちに待った放課後。
三人は「こだま多目的室」の扉を同時に開けた。
「失礼します!」
中ではカズキとアキト先輩が、新入生を迎えるための資料を広げて待っていた。
「あ、三人揃ったね。歓迎するよ」
アキト先輩の落ち着いた声が響く。
「、先輩! 今日からユウカちゃんも一緒です!」
ミクが紹介すると、カズキはユウカの紫色の補聴器に気づき、優しく微笑んでゆっくりと口を動かした。
「ユウカちゃん、よろしくね。ここは『音』だけじゃなくて、『手』や『表情』でたくさんおしゃべりする場所だから。一緒に楽しもう」
ユウカは少し緊張した面持ちで、でもしっかりと頷いた。
手話はまだできないけれど、伝えたいという
気持ちはみんな同じ。
1年B組の凸凹トリオによる、本格的な部活動がいよいよ幕を開けた。
こんにちは☆
ゆっさんです☆
ちなみにね…
ミク
ツバサ
ユウカ
みんな実際の姿を元にしてます!
描くの楽しかった!
それではおつゆっ!