初投稿です!
hrfw
付き合ってない
Hなし
年齢操作
伏せ字なし
初投稿なのに約4500時字弱と長いです
解釈違いあると思います
ご本人様とは関係ありません!
甲斐田晴⋯大学3年生、根暗、違う学部に友人が2人いる
不破湊⋯社会人でホスト、仕事をしている時は基本明るい
第1話.陰キャはホストに恋をする
僕───甲斐田晴は、今年の春から大学3年生へと進級した。仲の良い友人2人、弦月と長尾と共に。
彼らとは学部は異なるが高校が同じで、根暗な僕とも仲良くしてくれるいい人たちだ。
本当ならば彼らとずっと一緒に居たいのだが、得意分野が違えば仕方ない。
だが彼らが居なくなると途端に陰キャな僕だ。人と話すのも怖くて、視線がいちいち気になる。ふたりと居ればそんなことはないのだが⋯。
こんなんなので彼女も1人しか出来たことがない。1人でもいるかいないかでは変わると思っているから、僕をいいと思ってくれた過去の彼女には感謝している。前ほど自信のない僕ではなくなったから。
だから⋯⋯。
(ねえ、甲斐田くん?)
ビクッ「は、はい⋯」
こうやって女子に話しかけられても逃げなくなった。
(ごめんだけど、昨日の授業のノート見せて貰えないかな⋯あと今日のも!)
「いいですけど、今日のはこれからじゃないですか?」
(私今日用事があって授業受けられないんだよね⋯お願い!)
「⋯分かりました」
(ありがと〜!じゃあ授業終わりに玄関で待ってるから、よろしく!!)
彼女はそう言って走って教室を出ていった。
色んな人にこうやって頼み事をされることがしばしばある。頼られることは嬉しいし嫌ではない。面倒くさいとは思うが、居ないものにされるよりかはずっとマシ。
⋯⋯でも、そうされるより友達になってくれる方が何億倍も嬉しい。そうなりたいと思っているのに自分から行動しないのが悪いところなのだけれど。
その日の授業が終わり、頼まれた授業のノートをコピーし大学を出た。多くの人が行き交い、彼女がどこにいるのかを探していた時だ。
(あっ、甲斐田くーん!)
こちらにブンブンと大きく手を振る女性がいた。隣には派手髪の男性がたっている。
急いで駆け寄り、カバンからコピーした紙を入れたクリアファイルを出す。
「お待たせしました、お願いされていたものです」
(ありがとー!相変わらず綺麗に取ってるね〜)
彼女は紙を見てそういった。
喜んでもらえてホッと息をつき、彼女の顔を見た時。隣にいた男性に目がいった。
よく見るとすごく綺麗な顔立ちをしている。
紫とピンクのメッシュが入ったシルバー色の髪に、暗く紫色に光沢を放つスーツ、スラッとした体型、そして何より⋯⋯美しいアメシストの瞳。
女子はもちろん、男子も振り返るほどの美貌に僕も目を奪われた。コピー用紙を見る彼女と一緒に「綺麗だね」なんて言葉を交わしている。
彼氏なのかな⋯すごいな、こんなイケメンに好かれるなんて。
ありがとー!と彼女は顔のいい男性と腕を組み、大学から離れていった。
それから数日間は、彼の表情や声が、頭から離れることは無かった。
2週間後───
今日は大学での授業はなく、バイトに勤しんでいた。午後10時過ぎに帰してもらい、コンビニで酒を買って家に帰って飲もう。弦月や長尾を誘いたかったが、弦月は今は実家に帰省しており、長尾も所属するサークルの飲みが入っているそうで断られた 。
早く帰って何のアニメみようかなと思っていた時、突然電話がかかってきた。
知らない番号で出ようか迷ったが、念の為出ることにした。
「もしもし」
(あ、甲斐田くん?ごめんね急に、俺長尾と一緒の学部のものなんだけど。店で何人かで飲んでたんだけど、長尾が潰れちゃってさ。俺ら長尾の家知らないから、家知ってるやつ誰か聞いたら甲斐田くんの名前が出て)
「⋯⋯分かりました、お店の名前教えて頂ければ迎えに行きます」
(マジ!?話が早くて助かるわ〜。店は駅近くの○○ってところ!悪いな〜)
「大丈夫です、ちょうど近い所にいるので、五分ぐらいで行きます」
長尾はすぐに酔ってしまうから自分でいつも調節していると言っていたが、多分楽しくなって気が抜けちゃったんだろうな。
可愛いところもあるよなーと思いながら店に向かう。店の前には長尾ともう1人の男性がいた。
(おー甲斐田くん、ごめんね突然)
「いえ、大丈夫ですよ。じゃあ連れていきますね」
(うんありがとー、じゃあな!)
そう言って彼は反対方向に走っていった。
長尾の腕を首に回し、肩を組む形で歩き出す。下を向き、足を引きずり、ずいぶん酔わされたようだ。大学3年目なのに慣れないやつだ。
遅い時間になってしまったため、なるべく急いで帰ろうと思い、いつもは通らない近道の暗い路地を通ろうと思った。
すると、路地の少し先で2人の男女が揉めていた。女性が一方的に問い詰めているようで、男性はとにかく女性を落ち着かせようと手でジェスチャーをしていた。
あれ⋯あの人⋯⋯。
通ろうか迷ったが長尾もだいぶきつそうなので、申し訳ないと思いはしながらも後ろをそーっと通ろうとした⋯その時。
(信じられない!全部アンタに騙されたわ!)
『だから落ち着いてってば、嘘じゃないじゃん、本当の気持ちだよ』
(うるさいうるさい!⋯もうサイッテー!!)
バシャッ
女性は左手に持っていたグラスに入った酒を、勢いよく男性にかけた。
「あっ⋯」
思わず声が漏れてしまい、口を塞ぐがお互いヒートアップしているせいで気づいていない。
酒を被った男性は、下を向いたまま顔をあげない。
何故そこまでするのか、2人の関係は知らないがあまりにもひどい。
不思議と僕までイライラが移り、すぐそばの電柱に長尾を寄りかからせ、その女性にちかづいた。
声をかけようとした瞬間、女性は持っていたグラスまで投げつけようとし、危ないと思い急いで手首を掴む。
(痛っ⋯!だれ!何よアンタ!離して!)
「危ないでしょ、そんなもの投げたら。怪我するじゃないですか」
(は?だから何、アンタに関係ないでしょ!)
『あれ、君前に大学で⋯』
「⋯⋯」
言われなくてもわかってた。外灯の下で、あんなに綺麗な横顔を見ればすぐに彼だとわかる。
スーツにしてもオシャレだなと思ったら、そうかこういう職に就いている方だったのか⋯道理で顔もカッコイイし、女子生徒といる訳だ。にしても、何で僕のこと覚えているんだ⋯
パンッ
「っ⋯!」
なんて考え事をしていたら、彼女の右手で強く顔を引っぱたかれた。長い爪が僕の頬を引っかき、血が流れる感覚がする。
気づけば僕は手を離し、彼女は男性に何か暴言を吐いて逃げていった。
血が出るなんてどんだけ爪長かったんだ⋯爪を整えるなんて常識だろ、あんなに伸ばして⋯。
痛みによる怒りとショックで頭が真っ白だ。何も考えられない。あぁそうだ、長尾を寝かせたままだった。はやく家まで送らなきゃ。
パシっと誰かに腕を掴まれる。
振り返ると酒をかけられた彼が心配そうに僕を見上げている。
『ご、ごめん何も出来なくて!血出てるし、手当するから俺の家きてくれないか?』
「いや大丈夫です。友人を家まで送らないといけないので」
『いやそういうわけには⋯』
「じゃあ失礼します」
彼の手を解き、長尾の腕をまた自分の首に回す。長尾の頬に僕の血が垂れたが、気にせず持ち上げた。イケメンな彼は僕になにか言おうとしていたが、気にせず彼を置いてその場を後にした。
酒に酔った人間は重い。さらに自分の気持ちも一緒に重くなる一方で、無意識にゆっくりした足取りで帰っていた。
長尾をベッドに寝かし、鍵をかけてポストに入れておく。メールに「鍵はポストに入れておいた」と送っておき、帰ることにした。
血は随分前に乾いたようで、触っても血はつかなかった。
あの男の人、どうなったのかな⋯お店戻っただろうな⋯⋯もう会えないかもしれないのに、なんで名前ぐらい聞かなかったんだ⋯また会えるなんて奇跡だったはずだろ⋯つくづくバカだな僕は⋯。
傷心する心に更に傷がついた。涙さえ出そうになり、焦って帰ろうと長尾のマンションから出ると、あの人がたっていた。
「え、?」
あまりにもビックリしてその場に固まると、彼は僕に気づき走り寄る。
『ごめんね、どうしてもお礼がしたくて着いてきちゃったんだ⋯本当にごめんね』
上目遣いをする彼はすごくかわ⋯綺麗で、男の僕でもドキッとするほどだ。いやそれ以前に着いてくるだなんて、そこまでのことは僕はしていないだろうに⋯⋯性格までいい人なんだな。
「いや全然いいですけど⋯なんでそこまで?」
『えと⋯⋯大学で会った時も思ったんだけど、君すごく顔立ちが整っていたから、ずっと気になってたんだよ⋯まさかもう一度会えるなんて思わなかったし、その上助けてもらっちゃったから⋯⋯せめて名前だけでも知りたくて』
彼は少し恥ずかしそうに下を向いてしまったが、女の子みたいに可愛らしい。いやなんなら女の子以上かもしれない。
「そうだったんですか、僕も綺麗な人だなと思っていたのでまた会えて嬉しいです。僕は、甲斐田晴といいます。お兄さんは?」
『俺は不破湊。ホストやってるんだ』
「やっぱりそうですよね笑最初はカップルかなと思ったんですけど、話してる内容聞こえちゃって⋯ああいうこともよくあるんですか?」
『⋯たまにな。でもそんなねーから!今日はたまたま機嫌が悪かったみたいだけど、またどうせ店には来るし』
「そういうもんなんですか」
『そういうもんよ』
話していると不破さんの表情は明るくなっていき、緊張はほぐれたように見えた。
『⋯⋯あのさ、その、血は止まったと思うんだけど傷が、まだあれやと思うから⋯やっぱ、うち来ない?』
「うーん別に手当して貰えるようなことはしてないんですけども⋯」
『っ!お願い!このまま帰すのは流石に罪悪感があるから!』
「⋯⋯それじゃ、お願いしてもいいですか?」
『⋯!おう!!』
パアアッと顔を明るくして、あからさまに嬉しそうにする不破さん。ホストだけに、人を喜ばせることは得意なのだろう。
僕も彼の手のひらの上で転がされているのかと思うが、悪い気はしない。
彼は僕の手を握り、家まで案内してくれた。
終始ふわっとフローラルムスクの柔らかい香りが鼻を抜けていく。酒の匂いを感じさせないほどいい匂いで、彼の家に着くまでの記憶はほとんどなかった。
コメント
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初投稿おめでとうございます🎉 初投稿とは思えないくらい凄かったです!!これからも投稿あげるなら頑張ってください💪🔥