XX年前のヒスイ地方。
子供の笑い声が僅かに混ざる
賑やかなコトブキムラ。
ノボリは訓練所で戦うショウとテルを見守る。
「ピカチュウッ!でんこうせっか!」
テルがそう叫ぶとピカチュウは電気をバリバリと体から出しながらショウのダイケンキに突撃する。
「やりますね!ダイケンキ、あくのはどう!」
ショウが指示するとダイケンキは胸の手前で黒いエネルギー弾を作り出しピカチュウめがけ発射する。
ピカチュウはそのまま倒れ、モンスターボールに戻っていった。
「ピカチュウ!」
「わたしの勝ちですね!」
「くっそー!さすがだなショウ!」
そんな二人をノボリは少し羨ましそうに見つめる。
ノボリは記憶を失いヒスイ地方に迷い込み、
長い年月を過ごした。
XX年前、記憶を失い倒れていた所を
シンジュ団に拾われ、
ポケモンを懐かせる才能を認められ、
オオニューラのキャプテンを努めながら、
訓練場でバトルを見守ったりしながら日々を過ごす。
『お二人ともブラボーな戦いでございました!!
ポケモンを回復致しますのでこちらへ』
「ありがとうございますノボリさん!」
ダイケンキとピカチュウにきずぐすりを塗りながら
ノボリは口を開く。
『お二人とも高みに段々近づいております。
大変喜ばしい事です』
「そうですか?」
『ええ!是非これからもさらなる高みへと、
ひた走って下さいませ!』
きずぐすりをつけ終わり、
2匹はそれぞれボールの中に戻っていく。
それとほぼ同時に、手をひらひらと振りながら
訓練場の門をくぐり、
コンゴウ団の長、セキがやってきた。
「よっ!ショウ、テル!」
「セキさん!」
二人はセキにすぐ近寄り楽しそうに会話を始める。
その情景を眺め、ノボリはくす、と笑った。
「お、ノボリさんもいるのか!」
『セキ様、おはようございます』
挨拶をかけてきたセキに咄嗟に挨拶を返す。
「俺も暇してたんだ。1戦やっていこうかねぇ」
「え、セキさん戦うんですか!?」
「ノボリさん超強いですよ」
「はっ、オレを舐めるなよ!」
『では…』
バトルコートの端と端に立ち、ボールを構える。
バトルをする前は毎回心が踊る。
勝ちたいという気持ち。負けなくない思い。
それがぶつかると、感じたことの無いくらいの
感情が生まれる。
『指差し確認準備オッケー!
目指すは勝利!出発進行ー!!』
声を張り上げふたりはボールを投げた。
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『ブラボー!スーパーブラボーでございます!!』
ノボリのカイリキーはボールに戻って行く。
「ありがとうなリーフィア!」
セキは擦り寄ってきたリーフィアの頭を撫でる。
「セキさん強っ!次私とやりましょう!」
「おう!リーフィア、行けるか?」
セキのリーフィアは元気に声を上げる。
「じゃあいきますよ!」
セキとショウはまたポケモンバトルを始める。
それを見ていたテルがノボリに声をかけた。
「そういえばノボリさん」
『なんでしょう』
「いつも戦う前に言ってる
出発進行!とか、あれなんでいってるんだ?」
『あぁ…』
ノボリは大空を見上げる。
自分はどこから来たのかわからない。
家族の事も、前の自分の事も、それ以外の事も
全部記憶を失い、倒れていたという。
『わたくしも分かりませんが
この言葉を口にすると、不思議と力が湧くのです』
「ふーん…もしかして前の世界でよく言ってたのかもな」
『前の世界…ですか』
全てを忘れたが、ふと時に脳にぼんやりと蘇ったり、
寝ている時夢で見た事がある。
強く美しく燃える、紫の炎、
たくさんの人が居るどこかの建物…
そして、自身によく似た顔の男。
コトブキムラは良いところだ。
だが、心のどこかで『帰らなければ』と、
まるで本能が語りかけているよう。
『…いつか、終着点に着いてみせましょう』
大空を見上げながらノボリは呟いた。
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どうも、主です
プリ小説から来たのでテラーがド初心者で今もぶっちゃけ操作方法がわかりません!!!
でも気長に書いてこうと思います
サブマスっていいですよね…
皆さんはノボリとクダリどっち派ですか?
主は両方好きだけどどっちかと言われればノボリ派です
敬語のお兄ちゃんキャラ……👍
でもクダリのカタコトな喋りも大好きです
にわかなんで曖昧なんですけど
カズマサって関西弁ですよね…?
違ったら教えてください!!直します!!!
そして表紙変えてみました
主の画力ではこれが精一杯でした。許せ。
これからも気長に書いてくのでゆる〜く見守ってください。
それでは!
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