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「たっくん」
「ん、なに?」
「織り込んでお願いがある」
「折り入って、ね」
「くしょりを…」
「え?」
「せ…く…」
「え?なに?え?」
「性欲処理を教えてください!!!」
「ほんっっとうになに?」
バクバクする心臓を抑えながら、ようやく出た言葉はそれだけだった。
「いやいやいや大マジやけんマジガチ本当に真面目に」
「真面目だったとしてもよ」
リュウキは手のひらを合わせて合掌するポーズで、俺に頭を下げている。
俺はしばらく目を伏せ考えたが、それからまたまっすぐリュウキを見た。
「それは…今の今まで、自分でしたことないってこと…?」
「違う違う!!いや違うっていうかまあそうなんだけど…いやそうじゃなくて!!!」
「どっちだよ」
リュウキは顔を真っ赤にして手をバタバタと振る。
「なんかこの仕事始めてからそういう…自分でする時間もこう…なかったけんさ」
リュウキは額に手のひらを当てたり、腰に手をかけたりと、焦りながら説明する。
正直、焦っているのはこっちの方だ。
「なんか、普通に自分でしてた時より、モヤモヤするっていうか…でも忙しすぎてやる暇もないのにむ…その…」
「ムラムラする?」
「そう。いや、うん…」
「なるほどねぇ」
「たっくんは人生の先輩やん。しかもあんまそういう素ぶり見せんし。どうしよんかな〜って思ったっていうか…」
「あ〜〜」
人生の先輩かって言われるとなぁ…と言いながら、俺は腕を組んだ。
「ん〜でも1番は運動じゃない?」
「あ〜やっぱりそうなんや」
「運動してもどうしようもない時はするしかないよね。溜め込みすぎもよくないし」
「やっぱりそういう感じで行くしかないかぁ〜…」
ガックリと肩を落とすリュウキ。
俺はマジマジとリュウキの顔を覗き込んだ。
「運動してもどうしようもないってこと?」
「最近体力ついたのかマジでどうしようもないんよな」
「へぇ〜若いねえ」
「いやいや男の子はこんなもんやろ!?」
「そうかぁ〜?他のメンバーにも聞いてみれば?」
「いや、もういい。恥ずかしくてしぬわ。たっくんだけでいい」
俺だけに、何?
落ち着いたはずの心臓が、またバクバクと鳴り始める。
「一人でする時どんくらい時間かかるの?」
「え!?いやもういいって」
「いや、やっぱり満足感も大事だし。早すぎたりするのかな〜って」
「……」
リュウキは顎に手を当てて考え始めた。
そしてしばらくして口を開く。
「10分くらいで終わる時もあれば、30分くらいかかって、もう寝ちゃう時もある……」
「ふーん」
「いや聞いといてその反応!?」
「ああ、いや。ワンパターンになってるのかもなって」
頭ではわかってる。
止まらないと。
心臓だけが先に高鳴り続ける。
「俺が、教えてあげようか」
ひよこのこ
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