テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
2件
うん、大好き 空の儚さと言うかなんならどっちも儚くて消え入りそうで綺麗 ガチ好きすぎる!
眠りの守護神
月明かりが波間に揺れる静かな夜。空は、淡いブルーの瞳を半分閉じながら、ベッドに横たわっていた。
海「また、眠てるのか?」
海がそっと彼に声をかける。彼の声はまるでそよ風のように穏やかだった。
空「君がいるときだけ、僕は安らげるんだ。」空は微笑みながら答えた。
海は、いつも思う。
空は、まるでどこかに消えてしまいそうな存在だと。その儚さが愛おしくてたまらない。
夜が訪れるたび、二人は一緒に過ごした。
ベッドに横たわりながら、空が小さく呟く。
空「君が眠る顔を見るのが、僕の唯一の癒しなんだよ。」
海は笑って、そっと彼の手を取った。
海「俺も同じだ。空がいないと眠れないから。」
空「そうかもね。」空は笑いながら、海を優しく抱きしめた。
ある日、空が言った。
空「海、もし僕が消えてしまったらどうする?」
その問いに、海は少し考えた後、真剣な顔で答えた。
海「俺ががいなくても、空は俺をを探し続けるよ。」
空「たとえそれが永遠に続いても?」
海「空、君が俺に教えてくれたよ。どんな荒波も越えられるって。だから、俺は大丈夫。」
空はその言葉に涙を浮かべ、そっと海に寄り添った。
夜空の下、波の音が穏やかに響く中、海は空を腕の中に抱いていた。
空「君は僕の守護神だよ。」
海はそっと微笑み、静かに目を閉じた。
海「それじゃあ、そばに眠らせてもらう。」
「世界中のどんな荒波も、君がいれば超えられる。」
きっかけ
**月明かりに照らされて**
夜風がそよそよと吹く、静かな浜辺。波音が柔らかく響く中、一人の青年が海を見つめていた。
彼の名前は空。眠ることが好きな守護神だ。
空「また、ここに来てしまった……」
空は自嘲気味に呟いた。
彼の足元に広がる波は、月明かりを反射してまるで銀の絨毯(じゅうたん)のようだった。
そのとき、不意に聞こえた声。
海「空ぁ?」
振り向くと、そこには海軍の制服をまとった青年が立っていた。
彼の名前は海。鋭い目つきが印象的だが、その奥には優しさが宿っている。
空「……ただの神様だよ。眠りの守護神。」
空はふわりと笑みを浮かべた。その笑顔はどこか儚げで、海の胸が少しだけざわついた。
海 (何、言ってるんだ?ふぅっ)」
海 (両翼があるから、不思議だと思うが….)
海「神様、ねえ。じゃあ、俺が無事に眠れるように守ってくれるのか?」
海は冗談半分で言ったつもりだったが、空は少しだけ目を伏せて、真剣な声で答えた。
空「もし海が眠れない夜があるなら、そばにいてあげるよ。」
その言葉に、海は思わず視線を逸らした。鼓動が速くなるのを感じながら。
**二人だけの時間**
海と空はその夜から毎晩のように会うようになった。海辺での散歩、星空の下での会話。
彼らの間には言葉にしなくても通じ合う何かがあった。
海「空、お前ってどこか消えてしまいそうだよな。」
ある夜、海はふとそんなことを口にした。空は一瞬驚いたような顔をした後、微笑みながら答えた。
空「そんなことないよ。ただ、僕は君みたいに強くはないだけ。」
海「強い?俺が?」
空「うん。君はどんな荒波も越えていける。でも、僕はその波に揺られてしまうくらい、弱いんだ。」
空の言葉に、海は何かを言い返そうとしたが、代わりに手を伸ばし、彼の肩をそっと抱いた。
海「俺は波じゃない。お前が沈まないように、ちゃんと支えてやるよ。」
その言葉に、空の目が少しだけ潤んだように見えた。