「傍にいたから」
車に乗ってすぐスマホを取り出し、一度もかけたことのない番号に電話をかけた。
「もしもし?」
繋がった相手は、こちらがだれかわからないといった声だ。
だけど「俺」と発した瞬間、声は低く冷たいものに変わる。
「……なんで俺の番号知ってんの?」
「話がある。会ってほしい」
「……は?俺はお前と話なんてしたくねーし、会う気もねーよ」
「千夏(ちなつ)のことで話があるんだ」
今にも通話を切りそうな 松永(まつなが)に言えば、沈黙の後、あいつの家の近くの公園に来てと言われ、それ以上なにも聞こえなくなった。
スマホを耳から下ろし、大きな息を吐き出す。
不安に鼓動が速くなるけれど、俺は松永が指定した公園へ急いだ。
公園に着いたのは午後9時過ぎだった。
入口から少し先、街灯の下のベンチにいた松永は、俺に気付くと目だけを向ける。
松永の表情は硬く、 鋭(す************************
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