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ークリスマス・イブー
べるあふぇ
私ーべるはクリスマス・イブの朝、机に向かっていた。
…………実はあふぇさんから、勉強しろって命令されてるんですよね〜………。
いやね…!?断ったんだけどね…?
『べるさんは、本当に勉強しないとそろそろ、赤点とるよ…?』
とか言いやがったんだよぉ……!(図星だった)
赤点ってさぁ……。取ったら補習しなきゃいけなくなるじゃん…?だから、訓練の時間が減るからって…。でも!!それにしてもこれはひどいと思うんですっ!!
だって、…今日クリスマス・イブだよ!?
ひどぉぉぉぉぉい!!!!!遊びたいぃぃぃぃぃ!!!!!!私のゲームぅぅぅぅぅ!!!!!
私は!!!ちゃんと!!!!!この一ヶ月は勉強したんですぅぅぅ!!!!
と……私が机に頭をドンッドンッ打ち付けていた時に、、
ピコンっ♪
私のバックに入れていた、スマホが揺れた。
「えっ?ライン?……私、クリパみんな誘ったけど、全員予定があるって断られたんだけどっ…。だからラインなんて来るはずが……」
と、…私がぶつぶつ言いながらスマホを取り、送信者を見た。
「えっと、、…あ…ふぇ……り……る…?………えっっっっっ?????????」
私は想像もつかない相手からのラインでびっくりした。それに……
『北園家に来い』
ただ、その一つだけの文が送られてきたのだった…。
えっと……………??
これは…?
私が勉強していたのに呼び出してくる……?
そんなの………。
私が何かやらかした以外ありませんよね〜……?アハハ…
ーーーーーーーーーーーー
「ハハ……メリークリスマス……」
私は、元気なく挨拶をし、北園家に入った。
「メリークリスマス。じゃあべるさん、コーヒーと紅茶どっちが良い?」
入ってきた早々あふぇさんからの質問…。
「えっと……じゃあ紅茶で………」
怒られるはずなのにモテナシテクレルトハ……。………もてなしてくれるってことはさぁ…?説教が長続きするって言ってるのと同じだよねぇ……?
「べるさんは、僕の部屋に座ってて」
あふぇさんは軽い調子で言った。
わ〜……この優しさが逆に怖い……。
「べるさん!!!メリークリスマスですっ!私、今日はあまりお兄ちゃんには近づかないので、安心して、お話ししてくださいねっ」
と、突然に瑠璃ちゃんがにこにこと言ってきた。
「えっ…?あっ、うん…………」
こりゃあ……、説教確定だぁぁ。
そりゃあ、妹に説教してる姿見せたくないよね〜?
「頑張ってきます………」
私は瑠璃ちゃんに言った。
「えっ?」
すると、瑠璃ちゃんは、一瞬目を丸くさせた。そして、その後に……
「告白するんですか!?」
元気になった。
「こ、告白…?」
…………確かに、私の罪を告白することになるかもしれない…。
「うん…。告白してきます………」
めっちゃ嫌だけど…………。
「!!!!頑張ってください!!!と言うか、両思いだったんだぁぁ……!」
瑠璃ちゃんは目を輝かせている。
「両思い…?…………それは分かんないけどっ…。まぁ…(説教)頑張ってきます…」
「はい!!行ってらっしゃいです!!」
説教やだぁぁ……
ーーーーーーーーーーーー
…………………
私たちは横に並んで座ったまま静かな沈黙が流れる。
「えっと………あふぇさん……?」
私は少しソワソワしているような感じのあふぇさんを見てつぶやいた。
説教……始まりそうではない……?
と、私が少し期待していたら………
「………べるさん」
あふぇさんが私の目を見て名前を読んだ。
わ………終わったぁぁ☆
と、…私が天に行きかけていると
「はい、僕からのクリスマスプレゼント……」
あふぇさんが少し高そうな、箱を渡してきた。
「えっ?」
私は、びっくりし、箱とあふぇさんを見比べていた。そしたら、あふぇさんが私から顔を背けた。
「あ、開けていい感じ……?」
私は、あふぇさんにそわそわしながら聞いた。
「うん…」
あふぇさんは頷いた。
そして、私はあふぇさんが頷いたのを確認すると、すぐに箱を空けた。
と……キラッと私の顔を反射した。
そして、シンプルだけどおしゃれな針、隅々まで凝っている模様までが目に入った。
「…えっ!?これ……時計!?」
私はびっくりしすぎて、あふぇさんに(ほとんど悲鳴のように)尋ねた。
「…うん、そうだよ……。どう?何か汚れとか色とかの嫌な所とかない?」
あふぇさんは私に聞いた。
「うん!!すんごく素敵!!!これ、…高かったよね……!?」
見た目的に数十万しそうだもん!!
「…自分でつくったから。あんまりお金はかかってないから、そこの心配は大丈夫」
あふぇさんは相変わらず少し、目をそらしていった。
「そうなの!?すごく手先器用だね!?」
私はあふぇさんに憧れの視線を送った。
と、…あふぇさんは顔を横に向けた。
何か、今日は一回ぐらいしか目を合わせてくれない……?
…まぁいっか
「ありがとう!!!と言うか、あふぇさん!!時計ってどういう意味を持つんだっけ!?」
私は、時計の意味を知りたくてうずうずしていた。
「………えっ?あ〜…。僕、そういう意味とか調べずに必要だと思ったものを選んじゃったや」
「………え〜?何だぁ……。意味ないのかぁ…。でも、、、本当にありがと!!大切に使うね!!」
私は気を取り直して笑顔で感謝を伝えた。
「…うん」
そしてまたあふぇさんは目をそらしたのだった。
「えっ…あふぇさん!?目をそらすの何回目ぇぇ!?」
ーー〜おまけ〜ーー
私、瑠璃は聞いた。
「お兄ちゃん!少しドキドキした?べるさんと二人きりで!!」
「いーや?全然」
「めっちゃ目をそらしてたけど?」
「あれは………………気のせいです」
「気のせいじゃない!!あともう一つ、絶対に時計の意味知ってて渡したでしょ!!」
「…知りません」
「嘘言え!!」
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時計の意味:幸せな時間を共に刻みたい
コメント
2件
鈍い…だがそれがいい!